鷺の停車場

クラシック音楽、映画、旅行、日常のできごとなどを気ままに書いていきます

アニメ「カラフル」

原恵一監督の「カラフル」(Colorful)(2010)を家で観ました。

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先に観た「河童のクゥと夏休み」がそんなに悪くなかったので、原監督の別な映画も観てみようということで借りてきた次第。 

カラフル 【通常版】 [Blu-ray]

カラフル 【通常版】 [Blu-ray]

 

森絵都さんの小説「カラフル」を映画化したものだそうです。原作は読んでいないので、映画を観た範囲での大まかなあらすじです。

「ぼく」は、人生を終え、次々と周りが輪廻転生していく様子を、ただただ見ています。生前の記憶を失い、自分がなぜ命を落とし、こうしているのか分からないところに、フォーマルな身なりの関西弁の少年が姿を表します。少年は「プラプラ」と名乗り、天からの使いで、テストに合格すれば「ぼく」に輪廻転生する権利を与えるといいます。「ぼく」が小林真として修業し、自分が犯した罪を思い出し、その重大さに気づく事ができればテスト合格。「ぼく」はその提案を受け、小林真の中に入ります。

真は一見平凡な、どこにでもいる冴えない、孤独な男子学生。時々様子を見に表れるプラプラは、自殺のきっかけとして、密かに好意を寄せていた同級生の桑原ひろかが援助交際の相手とラブホテルに入り、直後に、そのラブホテルから母親が不倫相手のフラダンスのコーチと出てくるのを目撃したことがあるのだろうと真に語ります。

「ぼく」は、そんな真の中に入ったことを後悔しますが、どうせ本物の真は既に死んでいる、と大胆に行動します。周囲は真の急激な変わりように驚きますが、少しずつ影響を受けていきます。

そんなある日、援助交際の相手と歩く桑原ひろかを後をつける真は、2人がラブホテルに入ろうとしたところで、ひろかの手を取り、駆け出します。ひろかの援助交際の現場を目撃した真は動揺し、その夜、母親に八つ当たりし、その後出かけた神社で不良少年に襲われ怪我をしてしまいます。

学校を休む真に、真に好意を持つ同じ美術部で同じクラスの佐野唱子が見舞いに来ますが、悪態をついて追い返してしまいます。

ある日、同じクラスの早乙女に気まぐれで付き合って玉川電鉄の砧線跡を歩いたことをきっかけに、2人は友達になります。早乙女と一緒に受験勉強をしたり、お金欲しさに援助交際を続けながら悩む本心を打ち明けるひろかを励ましたり、高校受験を目前にして家族会議で本音をぶつけ合ったりしていく中で、真も少しずつ変わっていきます。

そうして、「ぼく」は、記憶を取り戻し、自殺という罪を犯した小林真だったことを思い出します。新たな交流を通して、生の素晴らしさに気付いた「ぼく」は無事にテストをクリアし、小林真として生きていきます。

(ここまで)

最初は、しょせん他人の人生だと思って、ある意味で気楽に生活を始めた「ぼく」が、結果として、その違いから人間関係に変化が生じて、これまでと違った交流が生まれ、「ぼく」も、しだいに、自分の人生として引き受けるようになっていく、という流れがうまく描かれていると思います。最初の方は、真自身への周囲の冷たい反応や、母親への真の冷たい当たり方など、個人的には観るのがやや辛くて、あまり最初から繰り返し観る気にはなれませんが、早乙女と仲良くなったあたりから、やや物語に明るい光が差し込むようになってきて、心を打たれました。

終盤近く、真の書きかけの絵を前にして、黒い絵の具を手に、私は変わっているのではないか、と内心の葛藤を打ち明けるひろかに、真は、みんな変わっているのが普通なんだ、いろんな色があっていいんだ、カラフルでいいんだ、というようなことを語ります。おそらく、このシーンがタイトルのもとになっているのではないかと思いますが、このシーンと、家族が、ひそかに美術に打ち込める高校を探してきて真に勧めるものの、真は、早乙女という初めてできた友人と同じ高校に行き、普通に友人との生活を楽しみたいと真面目に訴える家族会議のシーンが、この映画の大きなヤマになっているように思いました。

キャラクターの絵は、いかにもアニメという感じが薄いのは前作の「河童のクゥと夏休み」と共通する部分もちょっとはあるような感じもしますが、違和感なく観れました。

「この世界の片隅に」映画館上映スケジュールまとめ(11/18~11/24)

来週も引き続き上映予定の映画館の週末からの上映スケジュール一覧です。

konosekai.jp

11/12(日)に公開1周年を迎え、いよいよ2年目に入りました。
9月に入って以降、各日の上映館は一桁になり、上映が途切れるのも時間の問題かとも思われましたが、息長く上映が続いています。

当初前週の1週間の予定だったテアトル梅田での再上映は11/24まで1週間延長されました。11/18(土)からは、愛媛県・松山のシネマサンシャイン大街道で、「松山映画祭2017」の一環として、11/26(日)までの9日間、1日4回上映されます。また、前週の新潟西に続いて海老名、大高、長久手イオンシネマ3館でも再上映されます。 

◯11/18(土)~11/24(金)
茨城県・土浦】土浦セントラルシネマズ
10:00(シネマ1:300席)
【神奈川県・海老名】イオンシネマ海老名
[土/月]12:10(スクリーン7:574席)/18:00(スクリーン2:158席) [日]11:50(スクリーン7:574席)/18:00(スクリーン2:158席?) [火]12:10/18:05 [水]12:10/20:40 [木]11:45 (スクリーン7:574席)[金]未定 ※スクリーン7の回はTHX上映、12/1上映終了予定
新潟県・新潟】イオンシネマ新潟西
[土/月~水]14:10(スクリーン7:241席)/18:55(スクリーン5:105席)[日]14:10(スクリーン7:241席)[木]16:50(スクリーン5:105席?)[金]未定 ※11/24上映終了予定
【愛知県・大高】イオンシネマ大高
[土/日]14:05(スクリーン4:142席)[月~水]11:25 [木]09:20 [金]11:50(スクリーン1:104席?)※11/24上映終了予定
【愛知県・長久手イオンシネマ長久手
[土~水]12:35(スクリーン9:306席) [木]18:25 [金]未定(スクリーン1:97席?)※11/24上映終了予定
京都府河原町MOVIX京都
[日]09:00(シアター10:332席)※11/19限定爆音映画祭 in MOVIX京都)
大阪府・梅田】テアトル梅田
10:10(スクリーン1:96席)※11/24上映終了予定
広島県・広島】八丁座
16:40(八丁座壱:167席?)※11/24上映前片渕監督挨拶
愛媛県・松山】シネマサンシャイン大街道
10:00/13:00/16:30(シネマ4:144席)/19:00(シネマ1:110席)※11/26上映終了予定(松山映画祭2017)

各日ごとの集計は次のとおりで、1週間分の合計は、8館・延べ80回・17,398席?(推定)になります。

・11/18土 7館・延べ12回・2,535席(推定)
・11/19日 8館・延べ12回・2,762席(推定)
・11/20月 7館・延べ12回・2,497席(推定)
・11/21火 7館・延べ12回・2,913席(推定)
・11/22水 7館・延べ12回・2,913席(推定)
・11/23木 7館・延べ10回・1,889席?(推定)
・11/24金 7館・延べ10回・1,889席?(推定)

次週からは、イオンスペースシネマ野田で上映開始、12/22までの約1か月上映される予定です。

(注)基本的に、公式HPの劇場情報で紹介されている映画館について、更新時点でネット上で確認できた情報を基に記載していますが、誤認・誤記がある可能性もありますので、正しくはリンク先の公式サイトなどでご確認ください。
また、スクリーンが複数ある映画館での上映スクリーン番号や、各スクリーンの座席数が公式サイトに明示されていない場合には、便宜上、原則として各種情報サイトから確認できた座席数の中で一番少ない数を「?」を付けた上で記載しています。,

ともさんかく はなれ@柏

柏駅東口の「焼肉酒場ともさんかく はなれ」で夕食(飲み会)。

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焼肉というと、最近はここに行くことが多いです(それほど焼肉に行くわけではないのですが)。

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まずは、生ビールで乾杯(中ジョッキ:450円(税抜き。以下同様))
お肉をいくつか注文。
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最初に来たのは、がっつきロース(1,299円)。
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焼いている途中。程よく焼けたところで、ハサミで肉を切り分けていただきます。やはり美味しい。
次いで、肉寿司が到着。
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左側:トロ2種盛り899円、右側:(上)ハツ刺し握り399円(下)牛タン握り499円
これもこのお店に来ると毎回のように食べています。いろいろ食べると結構高くつきそうですが、美味しい。

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左は旨辛もやし(399円)、中・右は壺漬けネギタン塩(399円)。
タン塩は、ちょっと肉厚で食べにくい部分もありますが、値段を考えるとコスパは十分。なお、壺の下の方はキャベツが敷いてあるので、お肉の量はほどほどです。

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こちらは、普通の?霜降りタン塩(799円)。こちらは薄切りなので、食べやすい。
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壺漬けガーリック(ハラミ:399円)。ニンニク入りの味噌ダレに漬け込んであります。

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壺漬けガーリックと、のどなんこつ(559円)を焼いているところ。中央は壺の中に敷いてあったキャベツ。のどなんこつもコリコリしてこれはこれで面白い。

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最後に炙りロース(699円)をいただき、〆のカルビクッパ(699円)を食べて終了。
この日も事前に予約して来店しましたが、やはりかなりの混みようで、相変わらずの人気ぶりでした。

「この世界の片隅に」@丸の内ピカデリー爆音映画祭

この世界の片隅に」がついに公開1年を迎えました。観客動員数や興行収入では大ヒット作品と規模が一桁違いますが、1年経ってまだ途切れず上映が続いているのは凄いこと。

さて、それよりちょっと前になりますが、丸の内ピカデリーで開かれている爆音映画祭で「この世界の片隅に」を観てきました。

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日曜日の朝、有楽町駅すぐの有楽町マリオンへ。
最初、マリオン本館の1階にある切符売場に並んだものの、窓口スタッフにピカデリー3は新館ですと言われるまでピカデリー1・2のみの売場であることに気付かず、改めて新館の方に。

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エレベーターで5階に上がります。

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エレベーターを降りてみると、意外にこじんまりしています。昔ならこれでも広いロビーだったのでしょうが、シネコンに慣れてしまった身には手狭に感じます。

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この日の上映スケジュール。「ブレードランナー2049」は連日のようですが、そのほかの上映作品は日替わりということもあってか、館内には「ブレードランナー」以外の作品の紹介は見当たりません。「この世界の片隅に」も、この上映時間の案内のみで、チラシの掲示も見当たりません。

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座席表も見た目どこか時代を感じさせます。ピカデリーでは一番小さいスクリーンですが、それでも540席。普通のシネコンだと最大スクリーンでもこれだけの席があるかどうかという感じだと思います。

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スクリーン最後部の入口から見た館内。昔ながらの傾斜が少なく見上げるスタイル。スクリーンサイズは14.2m×6.0mです。 上の写真では暗くてよく分かりませんが、スクリーンの両脇には、爆音映画祭のために増設したらしい、ライブコンサートなどで見るようなスピーカーが積まれています。

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入口を入った中央部には、音響調整のための機器が設置されていました。親切に、立入禁止だけど撮影可との表示がありました。

座ったのは、前後のほぼ中央に当たるJ列。ちょうど緩やかな傾斜が始まるあたりで、これより前の列はほぼ水平になっています。

普通の映画館だと、上映時間前にも、いろいろ宣伝の映像やら音声が流れていることが多い気がしますが、それも全くなく、画面も暗く、静かなままで上映時間を迎えます。

事前にインターネットでチケットを予約した際には、前の方の席はかなり埋まっていた気がしたのですが、実際に上映時間になると、思ったより空席が多いように見えます。朝早く、天気も悪かったので、寝坊したり、外出をやめた方もおられたのでしょうか。
館内の明かりが落ち、スクリーンへの映写が始まると、いきなりカクテルグラスを乾杯する(配給の)東京テアトルの映像が流れ、すぐに本編の上映が始まりました。予告編はもちろん、館内マナーや撮影禁止を呼び掛けるお知らせもなく上映開始とは。
もともとピカデリーの流儀なのか、爆音映画祭というイベントでの上映のせいなのか、初めてなので分かりませんが、前述のロビー内の様子も含め、商売っ気のなさはかなり意表を突かれました。

さて、本編が始まると、増設された両脇のスピーカーから、これまで観た上映ではメインの登場人物のセリフなどに埋もれてよく聞き取れなかった、雑踏音などの背景音がよく聞こえてきます。
例えば、映画の最初の方でいうと、
バケモノが背中のカゴに周作とすずさんを入れて相生橋(現在の原爆ドームである広島県産業奨励館の脇に掛かる橋)を渡るシーンで、すれ違う女の子がバケモノを指さし「お母ちゃん、変なのおりんさる」と脇にいるお母さんに話していたり、
その夜、すずさんが家でキャラメルの箱に鼻を近付けて匂いを嗅ぐシーンで、お兄さん(要一)が咳き込んでいたり、
すずさんが学校で鉛筆をナイフで削るシーンで、教室内で男の子たちの(鉛筆かサイコロを転がして?遊ぶ)野球ゲームで三塁打が出ていたり、
と、これまで全く気付かなかった音声がくっきり聞こえてきて、こんな音もあったんだ、ここまで丹念に音を作って拾ってたんだ、と気付かされることが多々ありました。
なお、帰ってから、自宅のテレビで改めてBlu-rayを観直してみたのですが、上に書いたような音は、けっこう大音量にした上で、メインのセリフなどを無視してそちらに意識を集中しないと聞き取れない程度に入っているだけだったので、通常上映版と比較して、背景の音の方にかなりフォーカスを当てたバランスといえます。
その反面、主要人物のセリフがちょっとエコーがかったように聞こえたり、主要人物が横に移動しながらしゃべるシーンなどでは、画面の中央にいてセンターから聞こえるセリフよりも、画面から外れてサイドから聞こえるセリフの方が大きく聞こえる場合もあったりして、全体のバランスとしては、けっこう不自然な感じもありました。

ただ、この映画祭での最初の上映前には、片渕監督ご自身も、音響調整に立ち会われたとのことですので、映画祭の趣旨から、おそらく、何度も観ておられる方向けのセッティングという前提で、全体の音響バランスは多少犠牲にしても、通常ではあまり聞こえない音や、砲台や爆撃などの重低音を際立たせるセッティングをしたのだろうと思います。後日の上映での片渕監督の舞台挨拶でも、背景の音声を際立たせるセッティングにした旨のことをおっしゃっていたようです。
その分、砲台や軍艦の砲撃音、機銃掃射の音などは、すごい迫力で響いていました。
一番身に迫ったのは、すずさんが右手を失った後、布団から起き上がって、右手を眺める回想シーン。背景の障子や庭の絵が左手で描いた絵のように(実際に左手で描いたという話も聞きました)歪んでいく中、すずさんが右手を回想する言葉が、通常ではセンターの声しか聞き取れないものが、右からも左からも言葉が押し寄せてきて、本当に凄かった。内に秘めた心の歪みを突き付けられたような気がしました。 

この映画をこの公開からの上映期間中にスクリーンで観るのは、現実的にはあと1~2回あるかどうかだろうと思います。1つの映画を、様々な音響のスクリーンで観ることができたのは貴重な、また愉しい経験でもありました。
個人的には、柏のキネマ旬報シアターで観たガルパンの音感上映の迫力が凄かったので、この映画の音感上映(4/29~5/19・7/22~8/18の過去2回の上映時は通常音声でした)も観てみたかった気がします。キネマ旬報シアターでは来年(以降)1月に再々上映予定とのこと、期待したいと思います。

ヤナーチェク:ピアノ作品集/フィルクシュニー

再びヤナーチェクのCDを。

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ヤナーチェク:ピアノ作品集
1.主題と変奏(ズデンカ変奏曲)[1880]
2.ピアノ小品集「草かげの小径にて」(第1集・第2集)[1901~1908]
3.思い出[1928]
4.ピアノ・ソナタ 1905年10月1日「街頭から」[1905]
5.霧の中で[1912]
6.コンチェルティーノ[1925]
7.カプリッチョ[1926]
ルドルフ・フィルクシュニー(ピアノ)、ラファエル・クーベリック指揮バイエルン放送交響楽団員(6・7)
(録音:1971年5月、ミュンヘン

Piano Works

Piano Works

  • アーティスト: Leoš Janáček,Rafael Kubelík,Bavarian Radio Symphony Orchestra,Rudolf Firkušný
  • 出版社/メーカー: Dg Imports
  • 発売日: 1997/09/01
  • メディア: CD
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比較的珍しいヤナーチェクピアノ曲の録音。45年ほど前の録音ですが、こうした世界的レーベルで紹介されるのは初めてだったのだろうと思います。CDの解説書に掲載されているフィルクシュニー自身の回想によると、フィルクシュニーは5歳から晩年のヤナーチェクにピアノや作曲を習い、ヤナーチェクピアノ曲のほとんども本人の前で引いたことがあるそうです。ドイチェ・グラモフォンが起用したのもこうした作曲者との深い関係にあったのでしょう。

「主題と変奏(ズデンカ変奏曲)」は、変奏曲という形式もあって、その後の自由奔放な作品を知る耳には習作に聴こえます。

「草かげの小径にて」 は、若く亡くなった娘オルガを想い作曲されたといわれ、次の15曲からなります。
第1集
1.われらの夕べ(Modrato)
2.散りゆく木の葉(Andante
3.一緒においで(Andante-Adagio)
4.フリーデクの聖母マリア(Grave)
5.彼女らはつばめのようにしゃべりたてた(Con moto)
6.言葉もなく(Andante
7.おやすみ(Andante
8.こんなにひどくおびえて(Andante
9.涙ながらに(Larghetto)
10.ふくろうは飛び去らなかった(Andante
第2集
1.Andante
2.Allegretto
3.Più mosso
4.Vivo
5.Allegro-Adagio
第1集はヤナーチェクの生前に出版されており、副題は自身によって付けられたもの。第2集はヤナーチェクの死後にまとめられ発表されています。
ヤナーチェクに限ったことではないのだと思いますが、ピアノ曲は、オーケストラ曲より、作曲者の率直な気持ちが強く反映されている感じがします。例えると、オーケストラ曲が小説だとすれば、弦楽四重奏曲私小説ピアノ曲は随筆というような。
特にこの小品集は、そうした色合いが強く出ています。テンポや拍子が頻繁に変わる曲もあったり(上の表記はCDの解説書に従っていますが、実際には途中でテンポが変わる曲も多いです)独特の語り口で、感情がそのまま吐露されたような印象を受けます。個人的には、特に2曲目や7曲目など、穏やかで叙情的な感じの曲に強くひかれます。

「思い出」は、穏やかな黄昏時を感じさせるように始まりますが、感情を高ぶらせ、最後は静かに終わる短い小品。

ピアノ・ソナタ 1905年10月1日「街頭から」は、その日、ブルノでデモに参加した労働者が鎮圧で命を落とした事件を契機に作曲されたもので、次の2楽章(ともに変ホ短調)からなります。
1.予感(Con moto)
2.死(Adagio)
当初作曲された第3楽章は初演前に破棄され、残った2楽章も一度はヤナーチェク自身は破棄したものの、後年になって初演者による写譜が発掘されたという経緯があるそうです。
曲は、事件そのものを描写したというより、事件からヤナーチェクが受けた心象を表現したような作品。

「霧の中で」は、次の4曲からなります。
1.Andante- Poco mosso- Tempo I- Adagio- Con moto
2.Molto adagio- Presto- Grave- Tempo I
3.Andantino- Poco mosso- Tempo I
4.Presto- Andante- Tempo I- Adagio- Vivo- Andante- Tempo I- Adagio
題名のせいか、1曲目は霧の中を手さぐりで進むような感じで始まりますが、3曲目、4曲目はそんな中でも決意して前に進むような力強さも感じます。上記のように、テンポの動きも大きく、やはり拍子が変わる曲もあります。

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4曲目の冒頭。5/4拍子→1/8拍子→2/4拍子と拍子は移り変わり、アウフタクトから始まる(前の小節の最後の8分音符から始まり、タイで次の小節の音につながっているのが分かると思います)旋律の動きもあって、何拍子という拍節感はなく、独白を聞いているような感覚になります。また、調性記号が付いていますが(変ロ短調変ニ長調?)、臨時記号も多いので、調性感もあいまいです。

コンチェルティーノ Concertino は、ピアノと2本のヴァイオリン、ヴィオラクラリネット、ホルン、ファゴットのための作品で、次の4楽章からなります。
1.Moderato
2.Più mosso
3.Con moto
4.Allegro
1楽章はピアノとホルンの対話。2楽章は甲高いクラリネットが主役ですが、最後になって弦楽器が出てきて、3楽章以降は弦楽とピアノが中心になります。

カプリッチョCapriccio は、左手のピアノとフルート(ピッコロ)、2本のトランペット、3本のトロンボーン、テナーテューバという珍しい編成の作品で、次の4楽章からなります。
1.Allegro
2.Adagio
3.Allegretto
4.Andante
左手のピアノということもあって、全体的には、ピアノよりも金管合奏が中心でテナーテューバの細かい動きが際立っています。

演奏は、生前のヤナーチェクに師事しただけあって、ピアノ曲は、すっかり薬籠中の物にしている印象で、ぎこちなさを全く感じさせません。フィルクシュニーは、晩年の1989年にも再録音していて(今は廃盤のようです…)、味わいは再録音の方があったような気もするので一長一短かもしれませんが、こちらの方はよりクリアで安定しているように思います。

室内楽2曲は、同じくチェコ出身のクーベリックの指揮の下、当時首席指揮者を務めていたバイエルン放送響のメンバーが加わっています。が、慣れない曲&珍しい編成のためか、また、技術面でも難しさがあるのか、「健闘」(=頑張っているけどぎこちなさが残る)という印象。コンチェルティーノ1楽章のホルンやカプリッチョのトランペットの高音域、テナーテューバの細かい動きなどは大変そうに聞こえてしまいます。

カプリッチョは、手元に違うCDもありました。

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1.バルトーク弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽[1936]
2.マルティヌー弦楽四重奏管弦楽のための協奏曲[1931]
3.ヤナーチェクカプリッチョ[1926]
クリストフ・フォン・ドホナーニ指揮[1・2]クリーヴランド管弦楽団
[2]ダニエル・マジェスケ、バーナード・ゴールドシュミット(Vn)、ロバート・ヴァーノン(Va)、スティーヴン・ゲーバー(Vc)
[3]ジョエラ・ジョーンズ(Pf)、メアリー・ケイ・フィンク(Pic)、ジョシュア・スミス(Fl)、マイケル・ザックス、デヴィッド・ザウダー(Tp)、ジェイムス・デ・サノ、スティーヴン・ウィッツァー、トーマス・クレイバー(Tb)、アレン・コフスキー(Tub)
(録音:1992年1月26日[1]・1992年5月4日[2]・1993年5月31日[3]、クリーヴランド) 

他の曲は別の機会があれば紹介するとして、カプリッチョについていうと、アメリカ有数のクリーヴランド管弦楽団の管楽器奏者による演奏ということもあって、大変さを感じさせない金管楽器の演奏ぶりはさすがです。この曲だけでいえば、上のクーベリック盤よりもいいと思いますが、バルトーク以外の2曲はマイナーなこともあって、もはや廃盤になっているようです。

「この世界の片隅に」映画館上映スケジュールまとめ(11/11~11/17)

来週も引き続き上映予定の映画館の週末からの上映スケジュール一覧です。

konosekai.jp

いよいよ昨年11/12の劇場公開から1年を突破!

配給元のお膝元、旗艦館であるテアトル新宿では、公開初日から(後に週末中心の不定期になりますが)ずっと上映を続けてきましたが、ついに11/12で上映終了となります。最終日の上映後は、片渕監督とのんさんのトークショーも開かれるそうです。

なお、11/12(日)からは、Blu-ray・DVD一般発売に向け細部の作画や彩色を一部修正したリテイク版を上映用に焼き直したバージョンでの上映になるそうです。言い換えると、公開当初からのオリジナル版による上映は公開365日目となる11/11(土)で最後となります。

◯11/11(土)~11/17(金)
茨城県・土浦】土浦セントラルシネマズ
10:00(シネマ1:300席)
【東京都・新宿】テアトル新宿
[土/日]09:30(シアター1:218席)※11/12上映後片渕監督&のんトークショー11/12上映終了予定
新潟県・新潟】イオンシネマ新潟西
[土/日]12:05/18:35(スクリーン7:241席) [月~金]09:40(スクリーン2:302席)/12:05/18:35(スクリーン7:241席)※11/22上映終了予定
【愛知県・名駅109シネマズ名古屋
[土]16:40 [日]09:50(シアター5:256席)※11/11・12限定爆音映画祭in109シネマズ名古屋vol.2)
大阪府・梅田】テアトル梅田
[土]10:10 [日]16:05 [月~金]11:50(スクリーン1:96席)※11/12上映後片渕監督舞台挨拶、11/17上映終了予定
広島県・広島】八丁座
16:40(八丁座壱:167席?)

各日ごとの集計は次のとおりで、1週間分の合計は、6館・延べ44回・9,773席(推定)になります。

・11/11土 6館・延べ7回・1,519席(推定)
・11/12日 6館・延べ7回・1,519席(推定)
・11/13月 4館・延べ6回・1,347席(推定)
・11/14火 4館・延べ6回・1,347席(推定)
・11/15水 4館・延べ6回・1,347席(推定)
・11/16木 4館・延べ6回・1,347席(推定)
・11/17金 4館・延べ6回・1,347席(推定)

次の週には、イオンシネマ海老名でTHXサブウーファー入替記念として2週間の再上映が、大高、長久手イオンシネマ2館でも1週間の再上映が始まるほか、シネマサンシャイン大街道(愛媛県)で松山映画祭の一環として11/26までの間、1日4回の上映が行われる予定です。

(注)基本的に、公式HPの劇場情報で紹介されている映画館について、更新時点でネット上で確認できた情報を基に記載していますが、誤認・誤記がある可能性もありますので、正しくはリンク先の公式サイトなどでご確認ください。
また、スクリーンが複数ある映画館での上映スクリーン番号や、各スクリーンの座席数が公式サイトに明示されていない場合には、便宜上、原則として各種情報サイトから確認できた座席数の中で一番少ない数を「?」を付けた上で記載しています。,

幸楽苑@沼南

国道16号沿い、アリオ柏の近くにある「幸楽苑沼南店」で昼食。

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幸楽苑は、ちょっと前、黄色い看板の頃はよく行っていたのですが、最近はしばらく行っていなかったので、緑の看板のお店に入るのは初めて。よく見ると、「野菜」の文字が店名の前に入っています。

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昔黄色い看板だった頃に比べると、メニューが絞られた印象です。味噌野菜ラーメンが売りなので「野菜」が付いているのでしょうか。そのほかのメニューは、昔からあるのと違いはないようです。

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こんな限定メニューもありました。

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売りらしい味噌野菜ラーメン(税込み637円)。確かに野菜たっぷりで味もなかなか良かった。ただ、「野菜」と掲げていて野菜が売りのメニューがこれと辛味噌野菜ラーメンだけなのは、やや看板倒れの感も。タンメンとかもあるといいのに。

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二代目醤油ラーメン司(税込み529円)。デフォルトの醤油ラーメンよりもこってり目なのでしょう、見た目も脂が浮いています。ちょっといただきましたが、私の好みではないかなぁ。

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セットで付けた半チャーハン(単品で税込み334円)。まあ普通な感じ。もう少しパラっと仕上がっていると良いのですが。

以前よりは高めのメニューの比重が高まった印象もありますが、街中のラーメン店は基本のラーメンで1杯650円以上がほとんどなのを考えれば、まだ十分安い価格帯。休日のお昼時とあってかなりの混雑でした。