鷺の停車場

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「この世界の片隅に」@イオンシネマ幕張新都心

再び、イオンシネマ幕張新都心に「この世界の片隅に」を観に行きました。

8/19からこの館を含め、全国のイオンシネマ9館で特別料金1,100円での2週間の再上映が始まりましたが、天童と幕張新都心で、9/8までさらに1週間上映が延長されました。幕張新都心では、この館で最大のスクリーンであるULTIRAスクリーンでの9.1ch上映が復活となり、この週は19時ちょっと前からの上映です。

9月に入って上映館がかなり少なくなり、現実的に無理なく行ける範囲の映画館での上映はいつ終わってしまうか分からないので、9/15発売のBlu-rayも予約してはいるものの、その前に映画館でもう1回観ておきたいと思い、仕事をちょっと早めに切り上げて行くことにしました。

平日の夕方から夜にかけては、海浜幕張駅からイオンモールまでの路線バスが片道のみ無料になっています。それに乗ってグランドモールで降り、3階のイオンシネマへ。
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この映画館では、最初に上映を始めた2/4から3/23までの間(3/18~20を除く)ULTIRA上映が行われ、その後も、4/8~4/14(4/9を除く)、6/10~6/16に、それぞれULTIRA上映が復活しました。この間、また、その後も、通常のスクリーンでの上映は続いていましたが、7/14に上映がいったん終了していました。前述のとおり、1月ちょっとの間を置いて、8/19からULTIRAでの復活上映が始まりましたが、それもこの週でひとまず終わります。本当は、上映最終日の金曜に来れるといいなあと思っていたのですが、外せない用事が入ってしまっため、その数日前の来場となりました。

ULTIRA」(ウルティラ)は、イオンシネマ独自の規格?で、大きなスクリーンとクリアな音質をウリにしたもの。幕張新都心を含め、全国で8館ほどのイオンシネマで展開されています。
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この映画館には、最初に観たときに迫力に圧倒されて、ULTIRAで「この世界の片隅に」が復活上映されるたびに来ている気がします。6/16のULTIRA再復活上映の最終日に来て以来、おおよそ2か月半ぶり、たぶん4回目になります(逆に、他のスクリーンに、あるいは他の作品を観に来たことはないのですが・・・)。
他にも音響の良さで評判の映画館はいくつもありますが、公開から長期間が経ったこの時期に、こうした上映をしてくれるのは非常に嬉しい。

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この映画館のULTIRAスクリーン(スクリーン8)での上映は、通常の映画館で一般的な5.1chを9.1chにアップミックスし、さらに、片渕監督自らが音響調整を監修されたということが、他にない大きな特長になっています。
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中に入ってみると、観客は、おそらく25人前後。345人入るスクリーンなので、見た目は結構ガラガラな感じですが、公開から約10か月が経った映画、しかも夕方とはいえ平日の上映でこれだけ入るのは、よくよく考えるとすごいことかもしれません。たぶん、初見の方は皆無で、何度も見ておられる方がほとんどなのだろうと思います。

ほぼ真ん中の列に座りましたが、この大画面。スマホのカメラでは収まりませんでした。スクリーンの下に2台見えるスピーカーは、前回の再復活上映の後、導入されたサブウーファのようです。
片渕監督が音響調整を監修されたのは、最初の上映開始直前の1月末だったようですから、スピーカーを増強した後は、厳密には片渕監督が監修した音響とは多少違ってきているかもしれませんが、以前とどう音響が変わるのかちょっと興味もありました。

予告編の間、5つほど離れた席に座ったおばさんが、絶え間なく荷物をいじったりお菓子を食べたり物音を立てています。これは席のセレクトを失敗したなあとちょっと後悔しましたが、本編上映開始からしばらく経つと、私が映画に引き込まれたのか、おばさんが引き込まれたのか分かりませんが、しだいに気になる物音は聞こえなくなって、一安心。

NHKドキュメンタリー「“この世界の片隅に”コトリンゴの映画音楽ー完全版ー」の中で呉のご当地を巡るコトリンゴさんが、三ツ倉のところで「めしあがれ」と言っていて、番組を見たときはどのシーンか思い当たらなかったのですが、改めて観ると、闇市に砂糖を買いにいくすずさんが三ツ倉の前を下るシーンで、隣家の前でおままごとをしていた女の子が「めしあがれ」と遊び相手の男の子に泥団子を差し出していることに気付きました。これまでは、すずさんに注目して観ていて、これまでは全然意識にとまりませんでした。何度見ても、初めて気付くことががあるものですねぇ。

やはり終盤は、涙なしには観れません。

音響は、重低音がさらに増し、そのせいもあってか、前よりも全体的な音量も増えたような印象を受けました。発砲音や爆撃音は、低周波の空気の振動まで感じられるほど、更に凄みを増して身に迫ります。
ただ、もしかすると全体的なバランスは以前の方が良かったかもしれません。この機器のスペックを前提に再度調整したらもっと素晴らしい音響になるはずですが、上映終了間近ですから、現実的には期待薄でしょうか。

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上映が終わると21時過ぎ、すっかり夜になっていました。
しみじみした気持ちで、帰りは100円のバスに乗って海浜幕張駅に戻り、帰路につきました。