鷺の停車場

映画、グルメ、クラシック音楽、日常のできごとなどを気ままに書いていきます

三たび「リズと青い鳥」を観る

3回目の「リズと青い鳥」を再びMOVIX亀有で観ました。

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平日の夜、深夜というほどの時間ではないので、まだ人通りも多い感じ。

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とはいえ、店内はさすがに閑散としています。

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この週の上映スケジュール。「リズと青い鳥」はここで最初に観たときと同様、週末は朝、平日は夜の上映時間になっていました。

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ロビーも人はまばら。

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139席のシアター7。以前観たときのシアター2と同様、この映画館では一番小さい箱ですが、スクリーンサイズはこちらの方が少し大きいようです。

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ちょうど真ん中のE列に座ると、ズームなしで撮っても写真からはみ出すくらいのスクリーンの大きさ。観客は15人程度と、ちょっと少ない感じでした。

上映が始まってかなりの間、おそらく2列くらい後ろのお客さんが、ポップコーンか何かを食べていたのだろうと思いますが、絶え間なくガサガサと物音を立てていました。多少は気を遣っている風もあり、終盤に入る頃にはさすがに静かになりましたが、こういう静謐な映画ではどうしても気になってしまって、結果的にはちょっと辛い環境でした。上野で観たときも隣の女性がポップコーンを食べていましたが、もっと静かだったよなあ・・・

観るたびに、少しずつ印象は違ってきます。
鎧塚みぞれが髪の毛を触ったり、傘木希美が足を動かしたり、目が泳いだり、手を後ろに組んだりという細かいしぐさも、2人のそれぞれの心の動きを何かしら映していて、その一つ一つの意味を俄に理解できるわけではないのですが、息を潜めて見守るような感覚になります。こういう静謐な映画は、興行的には成功しそうな気があまりしませんが、個人的には好きな部類。静謐なことが本質ではなくて、静謐な中に描かれるものが何なのかが本質なのですが、それが成功するかどうかはともかく、静謐さがなければ描けない、訴えることができない何かがあると思って、あえてこうした画風を選択しているので、私自身は、そういう画風そのものには全く抵抗感がないというだけなのですが。

ただ、希美はともかくとして、みぞれほどに、内向的で、自分の意志を表現することが苦手な子は、実際はそうそういないような気がして、何でそうなってしまったのだろう、吹奏楽部に誘ってくれて、仲良くしてくれて、というだけで、あそこまで一途に希美だけを思うようになるのかなあ、というのは、素朴な疑問として残ります。例えば、小学校時代にいじめとか、何か心理的に大きな影響を受ける出来事があった?

同じく山田監督の「聲の形」では、聴覚障害だったり、それをきっかけにしたいたずら・いじめだったり、高校生である主人公が生きにくさを抱えている背景が描かれているわけですが、本作では、回想シーンは中学校時代に希美がみぞれを吹奏楽部に誘うところ、2人が一緒に登校(下校?)するところ、以前希美がみぞれに知らせずに吹奏楽部を辞めたとき、というくらいで、そうした背景は語られることなく、基本的に、今の2人をじっと見つめていきます。

おそらく原作でもそうした背景は示されていないでしょうし、実際に描いてしまうと、原作を知る人からの批判はともかく、映画としても説明過多になりそうな気もするので、無いものねだりとも思いつつ、そうしたところが腑に落ちると、なお良かったのになあという感じもありました。

なお、この週の入場者プレゼントをいただくことができました。

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山田尚子監督描き下ろしのイラストカードだそうです。

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裏面には下書き風のイラストもありました。

イオンシネマやユナイテッドシネマなどで、6月下旬から上映を開始する館もありますが、MOVIX系列など公開日から上映してきた映画館では、上映終了となる館が出てきているようで、このMOVIX亀有も、6/14くらいで上映が終了する模様です。普通にDVDなどで家で観るには、あまりに繊細で静謐な映画、気になる人は是非映画館で観ておくべきだと思います。