鷺の停車場

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土浦セントラルシネマズ「この世界の片隅に」片渕監督挨拶

9月9日(日)、土浦セントラルシネマズで「この世界の片隅に」の片渕監督挨拶付き上映が行われるということで、行ってきました。

この映画館、昨年2月18日(土)からずっと「この世界の片隅に」を上映し続けられています(厳密には、本年4月初めにデータトラブルで上映中止となった日があったようですが)。

この日は公開667日目だったのですが、この約1年10か月の期間のうち、この日を含め少なくとも57日、公式サイトの劇場情報で「その他劇場」扱いとされていた館を除くと2か月以上、この土浦セントラルシネマズさん1館のみの上映でしたし、そして今後も、「この世界の片隅に」の連続上映記録がどこまで続くのかは、土浦セントラルシネマズさん次第という状況になっています。

この日も、この映画館がずっと続けてきた上映時間と同じ10:00からの上映。

ファンの方のSNSでの盛り上がりを見て、満席になる可能性も考えて、1時間くらい前に着けるよう、JR常磐線で08:41に土浦駅に着く勝田行きの普通列車(中距離列車)に乗りました。

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ほぼ時刻表どおりに土浦駅に到着。

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出た正面には土浦市役所。

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駅前通りを道なりに5分ほど歩くと、映画館の建物が見えてきます。 

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反対側から見た建物はこんな感じ。

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手前にあるスポーツクラブの入口。上映が行われているシネマ1はこちらから入った方が近いのですが、正面入口に回ってみます。

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入口脇の上映中&上映予定の作品のポスター。

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控えめに、この日の舞台挨拶&サイン会の宣伝もありました。

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本館入口。エスカレーターは節電営業で運転を休止しています。

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階段を2階に上がったところ。

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シネマ1への連絡通路。 

シネマ1の入口に着くと、上映時間の約1時間前ですが、結構な賑わいです。SNSの書き込みを見ると、7時半ごろの時点で既に2~30人が並んでいたようです。

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入口のポスター。後ろに写っているのは、本作品の真木プロデューサー(後で写真を見直して気付きました・・・)。

上映会場のシアター1は、定員300人のところ、既に150人は入ってそうな感じ。中央よりやや後ろの席を確保し、再びロビーに出てみます。

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ロビーには様々な展示が。

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展示を前にお話されている「水口さん」と真木プロデューサー。

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ファン有志からのお花も。メッセージには「土浦にきんさったで」との広島弁とともに、「待ってだっぺよ~」と茨城弁も。原作者のこうの史代さんからのお花もありました。

ロビーはファンの方同士で親しくお話されていたりして、すっかりお祝いムード。

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上映30分ほど前のスクリーンの様子。空席にもほとんど荷物が置いてある状態で、ほぼ満席です。

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以前とある週末に来た時はこんな感じだったので、見違えるようです。

上映後の挨拶時の安全確保のためか、最前列は空けられていましたが、気付かずに座ってしまった女性2人組に声をかけてあげる人、並んで座れるように自分の席を譲ってあげる人もいて、心暖まる光景でした。

ほぼ時間どおりに上映が始まります。立見の方もおられたようですが、自分が座った席の近く2~3列の範囲でも5ほど空席があったので、実際には20~30席ほどは空席があったのではないかと推測します。それでも、立見の方の人数も考えれば、ほぼ満席の入り、感無量です。

いつもの一桁の入りであれば寒いくらいの空調のようですが、この人数と熱気に空調が追い付かず、館内はじんわり汗ばむほど蒸し暑い感じ。同じ列で2席ほど離れた席の男性はしばしば扇子を開いてパタパタ扇いでいます。一般的には目くじらをたてるようなほどではないのでしょうけど、個人的には、扇子の骨が軋んだり服に当たって擦れて起きる音もさることながら、視界の端でヒラヒラ動く白い扇子はかなり気になりました。扇いでいるご本人は、音も気にならないし、動く扇子も視界の外なのでしょうが、気になり出すと逆にそっちに意識が向いてしまい、特に前半は、映画に集中できずイライラしてしまいました。

それでも、次第に作品に引き込まれて、最後は涙を流すのは、これまで観た上映と同じ。この場の特別な雰囲気もあったのか、「うち、こんなんよ。治るかねぇ」と嘆くすみちゃんに「治らんとおかしいよ」とすずさんが励ますシーンとか、これまで涙するまで至らなかったシーンにも涙腺が緩みました。

終了後に沸き上がった拍手は、作品への賞賛なのか、この後に登壇する片渕監督への敬意なのか、それとも、ここまで長期にわたり上映し続けた映画館への感謝だったのか。

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少しの間の後、片渕監督が登壇。

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真木プロデューサーも挨拶した後、映画館の寺内社長も登壇。何と、12月の「いくつもの片隅に」の公開まで、上映を続けていただけるとのありがたいお言葉が。

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社長のお孫さんからの花束贈呈の後、2年前の9月9日に行われたゼロ号完成試写からちょうど2周年を迎えたことを祝って、社長の音頭でハッピーバースデイの合唱でバースデーケーキも贈呈されました。

監督からは、映画館の空間でこの作品に接することができる唯一の場所、またこの座席に戻ってきてほしい、とのお話もありました。

挨拶の内容などは、こちらのページで詳しく紹介されています。

togetter.com

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その後のサイン会。昨年5月のキネマ旬報シアターでのサイン会でパンフレットにサインしていただいたので、この日はBlu-rayのパッケージにサインしていただきました。

サイン会の終了後、近くの亀城プラザでは、「ロケ地を見よう会」も開催され、なかなか盛況だったようです。私はその後の用事もあって参加しませんでしたが、このような記念碑的なイベントに参加することができ、満ち足りた気分で帰路につきました。

12月まで上映し続けていただけるとのこと、機会を捉えて、再び観ることができればと思います。