鷺の停車場

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映画「きらきら眼鏡」

映画「きらきら眼鏡」(9月15日(土)公開)を観に行きました。

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(以前もらったチラシ)

船橋が舞台のこの映画、後で調べてみたら、船橋NPOを中心に、同市出身の森沢明夫が書いた同名小説を映画化するプロジェクトが立ち上げられ、製作された作品だそう。そういう経緯もあって、同市のTOHOシネマズららぽーと船橋で先行上映され、同館が事実上の旗艦館になっていますが、千葉県内でも他に上映館はほとんどなく、同館の上映も今や1回のみで時間が合いません。先日からMOVIX三郷で上映が始まり、夕方の上映回もあったので、仕事を早く切り上げて行ってみました。

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この日の上映スケジュール。

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平日の18時ごろ、場所を考えると仕事帰りにはまだ早い時間で、ロビーにほとんどお客さんはいません。

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上映は172席とこの館では中くらいの大きさのシアター9。入ってみるとお客さんは他に1人だけ。上映の先行きが心配になります。

大まかなあらすじ。

東葉高速鉄道の北習志野駅で駅員として働く25歳の明海(金井浩人)は、3年前に高校時代から付き合っていた未希(志田彩良)を海の事故で亡くし、まだその傷が癒えていない。ある日古本屋で買った本の中に、産廃処理業者に勤めるあかね(池脇千鶴)の名刺が挟んであるのを見つける。その連絡先に明海がメールしたことがきっかけで2人は出会い、一緒に時を過ごすようになる。見たものを輝かせる「きらきら眼鏡」をかけているの、と語るあかねに次第に惹かれていく明海。しかし、あかねには肺がんで余命宣告を受けた恋人の裕二(安藤政信)がいて、恋人を失ってしまう不安と戦っているのだった。

夏休み、あかねは明海に未希の墓参りに行くことを促し、一緒に明海の故郷の勝浦に向かう。あかねには未希のことはもう大丈夫と言っていた明海だが、思い出の街のそこかしこに未希の姿が心に浮かび、涙する。それを見たあかねは、大切な人を亡くして本当に乗り越えられるのか知りたくて明海のそばにいた、私は最低だ、と涙ながらに打ち明ける。混乱する自分の気持ちを制御できない明海

一方、もはや回復の望みがないと告げられた裕二は、自分の前で明るく振る舞うあかねに苛立ちを感じるようになり、一方的に別れを告げる。しばらく経って、明海を呼び出した裕二は、あかねとは別れたと言い、自分が死んだらあかねを頼む、と伝えるが、明海は、抑えられない怒りを裕二にぶつける。死にたいない、生きてあかねを独占したいと号泣する裕二。明海はあかねを裕二に会わせるため病院に連れていくのだった。そしてエンディング(略)。

明海とあかね、それぞれつらい事情を抱えた男女が触れ合う中で、少しずつ再生していく姿を描いた切ない作品。いい意味で心に引っ掛かる場面、セリフがいろいろあって、切なく、でも最後はほんの少し前向きになる、印象的な映画。

個人的には、後半の描き方がちょっとはまらなかった。最後、裕二の死後の2人が前向きにそれぞれの道を歩いていく、という雰囲気で終わりますが、2人とも、特にあかねはちゃんと立ち直ったというわけではなく、本当に大変なのはこの先なんだろうなあと思ってしまうところがありました。率直な感想としては、心にしみる場面も多くあって、全体としては良かったのですが、ちょっともったいない感じもしました。