鷺の停車場

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映画「九月の恋と出会うまで」

休日の午前、MOVIX柏の葉に映画を観に行きました。

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この週の上映スケジュール。

この日観たのは「九月の恋と出会うまで」(3月1日(金)公開)。

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予告編を何度か見ていて、気になるところもありつつ、自分の好みと合うか微妙な感じもあったのですが、ひとまず観てみることにしました。

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103席のシアター6。入ってみると、自分たちのほかは10代のカップルらしき2人だけ。上映が始まってからもう1人入ってきましたが、非常に寂しい入り。

松尾由美の同タイトルの恋愛小説の映画化だそうで、監督は山本透。

公式サイトのストーリー紹介から引用すると、

『ちょっと不思議なマンションに引っ越してきた志織は、小説家志望の風変わりな隣人平野と出会う。そして、新しい部屋で突然聞こえてきた不思議な声――

「こちらは一年後の未来です。あなたに危険が迫っている」

それは強盗殺人にあうところだった志織を助けようと時空を超えて届いた、未来からの誰かの声だった。相談を受けた平野は、助かった志織に<タイムパラドックス>が生じることに気づく。それは一年後、志織の存在が消えることを意味していた。

志織が助かるためには未来の声が誰なのかをつきとめて、一年後に同じことを再現してもらわなければならない。 タイムトラベルをしてまで志織を助けたかったのは、一体誰なのか――

一緒に未来の声の主探しに協力するうちに、急速に惹かれ合っていく平野と志織。しかし自分の殻を破れずにいる平野は、志織にとって自分が運命の相手=未来の声の主ではないと考えるようになる。志織が時間<タイムパラドックス>によって消されてしまうまで、あと一年。

次第に平野との別れは近づいていた――。』・・・というあらすじ。

小説家志望のサラリーマン平野を高橋一生、写真が趣味で旅行代理店に勤める志織を川口春奈が演じています。

未来の人間が過去を変えた時点でその人が置かれていた状況と、自分が変えた過去に従って時が流れた結果として同じ時点に至ったときにその人が置かれる状況との間に相違が生じる矛盾「タイムパラドックス」を解決しようとする2人の間に芽生える恋の物語。

その設定は悪くないと思いましたが、2週間ほどの間、「未来の声」が聞こえてきた以外は、表面上は何も起こりません。小説などのタイムトラベルものに詳しい平野が「タイムパラドックス」を想起しなければ、こんな大層な話にならなかったのかもしれません。「タイムパラドックス」で志織が消えてしまうというのも、平野の推測の域を出ず、確かにそうに違いない、というほどの説得力は感じませんでした。「未来の声」に素直に従うところといい、さして疑いを持たず信じる志織は、人がいいんだなあと思います。原作そのものの問題なのか、脚本や演出の問題なのかは分かりませんが、この辺の説得力が違うと、作品全体の見え方もかなり違ったように思います。

ということで、ちょっともったいない感じのする映画でした。全体の雰囲気はそこそこ良かったのですが・・・