鷺の停車場

映画、本、グルメ、クラシック音楽、日常のできごとなどを気ままに書いています

映画「君は月夜に光り輝く」

休日の朝、MOVIX亀有に行きました。

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この日の上映スケジュール。

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この日観たのは、映画「君は月夜に光り輝く」(3月15日(金)公開)。

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前回「フォルトゥナの瞳」を観に来たときは映画館は改装工事中で残念な感じでしたが、すっかり改装が終わりグランドオープンしていました。 

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上映は前回と同じ139席のシアター2。中に入ると、公開2週目ですが、休日とはいえ、朝早い8時台前半の上映ということもあり、10人ちょっとの入り。 

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(以前もらったチラシ)

佐野徹夜の同名小説を映画化した作品。昨年DVDで観た「君の膵臓をたべたい」(実写版)で監督を務めていた月川翔が監督・脚本を務めています。

あらすじは、公式サイトのストーリーから引用すると、

『高校生の岡田卓也北村匠海)はクラスの寄せ書きを届けるために行った病院で、入院中の同級生・渡良瀬まみず(永野芽郁)と出会う。
明るく振舞う彼女が患う病気は〝不治の病・発光病〟。
細胞異常により皮膚が発光し、その光は死が近づくにつれて強くなるという。
そして、成人するまで生存した者はいない――。
卓也は病院から出ることを許されないまみずの〝叶えられない願い〟
を代わりに実行し、その感想を伝える【代行体験】を行うことに。
代行体験を重ねるごとに、まみずは人生の楽しみを覚え、卓也は彼女に惹かれていく。
しかしその反面、迫りくる死の恐怖が2人を襲う。
そして卓也に隠された〝ある過去〟を呼び覚ます。
命の輝きが消えるその瞬間。まみずが卓也に託した最期の代行体験とは―?』

というもの。

原作小説もあるので、多少のネタバレは気にせずに書くと、卓也の級友の香山彰(甲斐翔真)の兄は、まみずと同じ「発光病」で亡くなっていた。卓也の姉・鳴子(松本穂香)は、生前の彰の兄の恋人で、卓也が中学生のとき、恋人を亡くした悲しみから癒えぬうちに、交通事故で亡くなったが、卓也の母(長谷川京子)は、自殺だと思っている。まみずに惹かれ、その願いに応じて様々なことを代行するのは、それに至る偶然の積み重ねもあったとはいえ、こうした卓也自身の過去があることも大きく影響しているのでしょう。

冴えない男子高校生が難病で死が目前にしたクラスメイトの女の子に好かれ、振り回されるうちに惹かれていき、その死後に彼女からのメッセージを受け取るという展開は、「君の膵臓をたべたい」と共通しています。恋愛ものにはよくある構図なのかもしれませんが、同作の小説刊行後に原作小説が「電撃小説大賞」を受賞しているようですので、実際に多少なりとも影響を受けているのかもしれません。

この近似は予告編などで映画を観る前から予想はしていましたが、実際に観てもやはりそうでした。監督が同作の実写版と同じ月川翔、主役の男子高校生役も同じ北村拓海だったので、なおその印象が強まったのかもしれません。うまくまとめられた作品だなぁと思いつつ、どこか二番煎じ感が拭えず、感銘もそのぶん割り引かれてしまった印象でした。

とはいえ、泣かせる展開で、作品としてのまとまりは本作の方が優れているように思うので、キミスイを知らずに本作を観れば、新鮮な感覚でもっと入り込んで観ることができるだろうと思います。

主役の永野芽郁は、まみずのキャラクターにはまった感じで、個人的にはとても良かった。ほかの俳優陣も、北村拓海が(上手い下手ということでなく)キミスイの主人公「僕」と重なって既視感を感じてしまったことを除いては、不満を感じることなく観ることができました。