鷺の停車場

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テレビアニメ「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」を見る④第11話~第13話

見始めたアニメ「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」の続き、最終回まで。

引き続き、アニメテレビ公式サイトに掲載されているあらすじを引用しながら、各話の紹介を。(以下<  >内は公式サイトからの引用です。)

第11話:かえでクエス

<のどかの思春期症候群が解決し、やっと麻衣と恋人らしい毎日が過ごせると期待を膨らませていた咲太だったが、そんな矢先に桜島麻衣に彼氏がいるというスキャンダルが報道されてしまう。出演する映画の記者会見で、誠意ある説明をする麻衣の姿を見たかえでは、自分も咲太のために頑張りたいと、今年の目標を立てる。その目標の中には学校に行くという内容も記載されていて…>

麻衣の主演映画「ハルノミライ」の制作発表会見、咲太との写真スクープに質問が集中する。照れながらも交際を認め、監督や他の出演者への謝罪の言葉を忘れない麻衣。同席した監督の優しいフォローもあり、事なきを得る。

その会見をテレビで見るかえでは、かえでもお兄ちゃんのために頑張らないと、と「今年の目標」を立てるのだった。

10月15日、咲太が帰宅すると、明日海で会えないかな、と「翔子さん」からの手紙がポストに入っていた。そういえば最近中学生の翔子ちゃんは顔を見せなくなっていた。かつて会った初恋の人だと思う咲太。

10月16日、咲太は手紙のことを麻衣にどう伝えるか悩み理央に相談するが、理央はメールで麻衣にそのまま報告して、麻衣がやってくる。翔子さんと翔子ちゃんの関係も含めて気になる麻衣は、面白くはないけど、咲太に変な未練を残したままでいてほしくない、と翔子さんに会いに行くことを許し、18時くらいには帰ってこれる?夕食作りに行ってあげるから、と約束させる。

放課後、2人が学校を出ると、かえでの幼なじみの鹿野琴美(岡咲美保)が咲太を待っていた。海に行くのを麻衣に頼み場所を変えて琴美と話す咲太。琴美は、かえでたちが引っ越していった後、イジメていた女の子たちがみんなから死ねとか消えろと言われるようになって今度はその子たちが学校にこなくなり、何か悪者を倒した感じの空気になって終わったけど、イジメられるかえでに何もしてあげられなかった、助けてあげられなかった、と当時を悔やんでいた。鹿瀬さんが落ち込まなくていい、と元気づける咲太だが、かえでに会えないかという琴美に、たぶん戸惑うから、と断る。

その後咲太は海に向かうが、翔子は来ていなかった。砂浜に、彼女ができました、とメッセージを残して咲太は帰る。帰宅すると、かえでが重大発表、と「今年の目標」を咲太に見せる。お兄ちゃんとお散歩する、お兄ちゃんと海でたわむれる、・・・。そして、最後の目標は、学校へ行く、だった。

3人で夕食を食べていると、翔子ちゃんから電話がかかってくる。体調を崩していただけです、元気になったらまたお邪魔します、と言うが、咲太が手紙のことを尋ねると、翔子ちゃんはポストに入れてないと答える。今度翔子ちゃんから電話があったらかえでが出てもいいですか?と言うかえでは、麻衣にも「今年の目標」を見せ、かえでが独り立ちしないと、お兄ちゃんが一生結婚できなくなってしまうって気付いてしまったのです、と言うのだった。麻衣はかえでのために別室でスマホから電話を掛け、かえでは無事に目標の1つを達成するが、無理が祟って熱を出してしまう。かえでが心配になってベッドに様子を見に行った咲太は、かえでの首にアザが浮かんでいるのに気付く。

10月17日、麻衣からの電話には出られるようになったかえでは、「かえでが外に出るための作戦」を咲太に発表する。

10月19日、外に出る時用に、撮影で使った服をかえでに上げる麻衣。

そして10月23日、学校から咲太が帰宅すると、かえでは、今から外に出たい、とかわいい服に着替えていた。靴を履き、咲太の背中にしがみつくかえで。怖いなら今日はこのくらいでいいじゃないか、と言う咲太にかえでは、嫌、外に出るのは怖いけど、ずっと出られないことの方がもっと怖いんです、と続行を促す。そうして、何とか玄関の外に出ることができたかえでは嬉しさで涙するのだった。

その後は、少しずつ行動範囲を広げていき、麻衣のマンションでご飯を食べたり、近所の公園に行けるようになる。

さらに時が経って11月16日、かえでは咲太の腕にしがみついて電車に乗り、麻衣・のどか姉妹と海に出かける。そこで、かえでは偶然に琴美と出会い、声を掛けられるが、かえでは、知らない、と言う。どういうこと?と聞く麻衣に咲太は、かえでには記憶がないんだ、と言うのだった。

第12話:覚めない夢の続きを生きている

七里ヶ浜で遭遇した幼なじみの鹿野琴美を覚えていないと言ったかえで。その再会をきっかけに咲太は麻衣とのどかに、かえでが記憶を無くしてしまっているという事実と、2年前に起こった出来事を打ち明ける。琴美と会った次の日からもかえでは、学校に行くための練習を続けようとするが…>

咲太は麻衣とのどかにかえでの過去を話す。2年前、朝、咲太が花楓(かえで)を起こそうと声を掛けると、花楓は、誰ですか?ここ、どこですか?私、なんですか?と、突然それまでの記憶をなくしてしまった。病院に連れていくと、解離性障害の一種、原因としては極度のストレスや心的外傷が考えられる、との診断だった。SNSのコミュニティで悪口を書かれ、辛くて押しつぶされそうな状態から抜け出すために自分の記憶を切り離したんだ、記憶をなくしてしまった花楓にどう接したらいいか最初は戸惑った、話し方も、箸の持ち方も、食べる順番も、歩き方も、何もかもが違っていた。母親は、花楓の身に起きたことを受け止めることができず、心の病になってしまう。そして咲太も胸などに傷ができ血だらけになって病院に運ばれるが、誰も自分の言うことを信じてくれない。何もかもが嫌になった咲太が、病院を抜け出して海に行った時に出会ったのが、牧之原翔子だった。翔子は咲太の話を黙って聞いて、全て信じてくれた。それから、咲太はたびたび病院を抜け出し、その海に行くようになる。そこにはいつも翔子がいた。あるとき、翔子は、見える世界は人の数だけ存在している、人生って優しくなるためにあるんだと思っている、昨日の私よりも今日の私の方がちょっとだけ優しい人間であればいいなと思いながら生きています、と話す。その言葉に心打たれた咲太が、僕も翔子さんのように生きてもいいかな?と聞くと、人に理解されない苦しみを知った咲太なら、きっと誰よりも優しくなれます、絶対に誰かの支えになってあげられます、と励ますのだった。咲太は退院したその日に、ノートとペンを買って返り、その日あったこと、思ったことを自分の言葉で書いてみるといいと先生が言っていたと、花楓に渡す。ノートにまず名前を書こうとする花楓に、名前はひらがなにしよう、今ここにいるのは今のかえでだから、今までごめんな、と咲太が言うと、かえでは、自分のことを分かっているのはお兄ちゃんだけだ、と涙するのだった。やがて、咲太とかえでは引っ越し、両親と離れて暮らすことになる。自分に花楓を見る周りの目を怖がるかえでを咲太は温かく見守ってきたのだ。

話し終えた咲太に、もう少し早く言ってほしかった、とちょっとむくれる麻衣。

11月17日、前日の無理が祟って筋肉痛のかえでの首筋にアザが広がっているのを見て不安になる咲太。一方、麻衣は映画のロケのため金沢に行くことになる。咲太が帰宅すると、かえでは、前日に会った琴美のことを咲太に尋ね、花楓を知ってる人は苦手だけど、知らないのも怖いです、と咲太に訴える。咲太は琴美のことを話すが、琴美から渡されたかつて花楓に借りた本に挟まれていた「友達になりたい」とのメッセージを見たかえでは、その場で意識を失ってしまう。入院し、夜中に意識が戻ったかえでは記憶を失っていなかったが、医師は花楓の記憶が戻る兆候かもしれないと言う。昔の花楓の記憶が戻ったときには、かえでの記憶は失われてしまうかもしれない。それを麻衣に電話で報告する咲太を、かえでは隠れて聞いていた。

11月18日、退院するかえでに、今一番したいことを尋ねる咲太。大きなプリンが食べたいと言うかえで。パンダを見に行くとか、そういう感じの、と咲太が聞くと、パンダは二番です、一番は、学校に行きたいです、と言うかえで。咲太は父親に相談して、中学校に話をしてもらう。

11月20日、麻依は2週間の金沢ロケに出掛けていく。11月22日、咲太の家にスクールカウンセラーの友部先生(遠藤綾)が訪問して、咲太とかえでと登校に向けて面談する。

11月23日、ついにかえでは制服を着て咲太の付き添いの下で学校に行こうと向かうが、途中で断念する。

11月26日、どこか焦っている風のかえでは、再び学校に行こうと向かう。首筋にアザが広がっているのを見て咲太は止めようとするが、かえでは走り出す。無理しなくていいんだ、と言う咲太にかえでは、かえでにはゆっくりしている時間がない、と訴える。かえでの気持ちを理解した咲太は、僕がかえでを学校に行けるようにしてやる、だけど練習の再開はちょっと休憩してからだ、と言って、かえでを電車に乗せる。着いた場所は、動物園だった。大好きなパンダを見て喜び元気になるかえで。夕方、パンダとの別れを惜しむかえでに咲太は、動物園の年間パスポートを渡し、これがあれば毎日でもパンダに会える、と言うのだった。

その帰り道、咲太はかえでを中学校に連れていく。夜の学校に忍び込んだ2人はかえでのクラスの教室を外から覗く。最後の目標を達成し、今度は昼の学校に来たい、明日が待ち遠しいと言うかえで。

しかし11月27日、咲太がかえでを起こすと、花楓の記憶が戻っており、前日のかえでの記憶はなくなっていた。

第13話:明けない夜の夜明け

<咲太の手助けで夜の学校に行くことができ、次は昼の学校にいくと意気込んでいたかえで。しかし、その翌日、突如“花楓”の記憶が戻り、2年間一緒に過ごしてきた“かえで”の記憶が消えてしまった。かえでがいなくなってしまったことに打ちひしがれる咲太の前に、ある人物が現れる。>

11月27日、咲太は記憶が戻った花楓を病院に連れていく。父親は記憶が戻ったことに涙するが、かえでを失った咲太の胸中は複雑だった。思わず病院を飛び出した咲太が、かえでを失った悲しみを叫びうずくまると、胸の傷からは再び出血していた。そこに、咲太君は大丈夫です、と翔子さんが声を掛ける。咲太を家まで送り、風呂に入れる翔子さん。もっとできることがあったかもしれない、とすっかり落ち込んで目が死んでしまった咲太に、風呂の脇で翔子さんは、かえでは咲太君が後悔を残さないように頑張っていたのに、それではかえでが可哀想だ、と言い、かえでが付けていた日記を読み始める。それを聞きながらかえでの声が心の中によみがえる咲太。

花楓がイジメられて辛い時に助けてあげられなかったことをお兄ちゃんが後悔していることは知っている、このまま花楓の記憶が戻ってかえでが消えたらお兄ちゃんは再び後悔する、だから、お兄ちゃんと一緒に叶える目標を作った、かえでがいなくなっても笑いながら思い出してもらえるように頑張る、お兄ちゃんの妹になれてかえでは幸せ、・・・。号泣する咲太。

11月28日、咲太が起きると、翔子さんは置き手紙を残していなくなっていた。前夜に入っていた麻衣からの留守電に気付いて電話し、花楓の記憶が戻ってこの2年間のことは何も覚えていないと伝える。咲太は健気に振る舞うが、麻衣は咲太の様子を心配する。花楓の見舞いに病院に行った咲太は、退院したらパンダを見に行こうと言う。そんなのは彼女を作ってデートで行くべきだ、と言う花楓に、彼女ならいるぞ、今度紹介するから覚悟しとけ、と返す咲太。一方、咲太が心配で調子が少しおかしい麻衣。

その後、翔子さんは姿を見せず、中学生の翔子ちゃんに電話をしてもつながらない。翔子のことを理央に相談すると、理央は、咲太にしか観測されていない年上の翔子さんは最初から存在してなかったのではないか、と言う。

12月1日、咲太の家に金沢ロケ中のはずの麻衣が突然やってくる。今日の撮影が早く終わった、明日の朝一番の新幹線で金沢に戻るという。しかし、麻衣はテーブルの上に残された翔子さんの置き手紙を見つける。必死に弁解する咲太だったが、動揺した麻衣は出ていき金沢に戻っていく。

12月2日、バイトを終えた咲太のもとにのどかがやってくる。麻衣は咲太が心配でそばにいて少しでも元気付けようと帰ってきたのに、しかも今日は麻衣の誕生日だったのに、と咲太を責めるのどか。それを聞いた咲太はその足で最終の新幹線に乗って金沢に向かい、ロケを終えた麻衣のもとに駆け付け、日付が変わる数分前に誕生日を祝う言葉をかけることができる。元気がない麻衣を気遣うマネージャーの涼子(相川奈都姫)の心ある対応で15分だけデートの時間をもらった2人。前日のことを謝る咲太に、咲太に誰かの支えが必要なのはちゃんと分かっていた、それが自分でなかったことがちょっとショックだった、一番大変なときに一緒にいてあげられなくてごめん、と麻衣も謝り、2人は心通わせる。

一方、花楓はひそかにかえでの日記を読んでいたが、見舞いに来た咲太には見つからないように隠していた。そして花楓の退院の日、したいことあるか、との咲太の質問に、学校に行きたい、行けるようになりたい、と答える花楓。もう怖くないのか?と心配する咲太に、大丈夫だと思う、だって、私は一人じゃないもん、と言う花楓なのだった。

少なくともアニメ作品としては、タイトルで損している気がしますが、最終話など涙するシーンもいろいろあって、予想外にいい作品でした。機会あれば原作本も読んでみようと思います。