しばらく前になりますが、京アニショップから「リズと青い鳥」の公式設定集と原画集が届きました。
これまで、作品自体のBlu-ray・DVDを除いては、アニメ関連グッズを買ったのは、「この世界の片隅に」のパンフレットを買った程度だったのですが、あの放火事件の直後、少しでも京都アニメーションの収入につながればと思って、半ば衝動的に注文した商品。他の通販サイトでの取り扱いもあったのかもしれませんが、他のサイトよりも収入になるのではと、事件直後にスタッフの方々の手を煩わせることになるのは申し訳なく思いつつ、京アニショップで注文していました。同サイトでは、両者とも事件の2~3日後にはsold outになっていたので、同じように注文した方々も多かったようです。
京アニショップではその他の商品にも注文が数多く入ったのでしょう、注文から発送まで最大1か月ほどかかる見通しであるとして、8/14(水)から8/25(日)までの12日間、メンテナンスのため、通販サイトでの注文受付などを休止していました。この期間に、それまでに受け付けた大量の注文への対応に注力する趣旨だったのだろうと思います。実際、私が注文した商品も、注文から約1か月後、その休止期間の間の発送でした。スタッフの手を煩わせてしまった心苦しさを感じつつも、ようやく届いたことを嬉しく思いました。
公式設定集は、作品の劇場公開直後の昨年4月末に発売されたもので、A4判70頁、価格は2,000円+税。原画集は、作品のBlu-ray・DVDのリリースよりも後、おそらく本年1月に発売されたもので、A4判132頁、価格は2,778円+税。
本を汚したり端を折ったりしてしまうのが心配で、じっくり見る気持ちがなかなか起きないのですが、ひとまずパラパラとめくって内容を確認してみました。
公式設定集の冒頭はこうした主要登場人物の設定画。
楽器ケースやリード作りの設定も。
背景となる教室の画もあります。
終盤の印象的な場面で使われる夕暮れの学校の藤棚。
なお、上の写真では挙げていませんが、リズと少女が出てくる童話パートの部分についても、同様に人物や背景などの設定画が収載されています。
一方の原画集。
中盤、生物室でフグに餌をあげているみぞれに、音楽室にいる希美が持っているフルートに太陽の光が反射した光が当たっていることに気付いて、希美は手を振り、みぞれが照れる印象的な場面。
終盤、みぞれが覚醒した後の合奏の場面。圧倒的な実力差を実感して虚ろな表情になる希美と自信に満ちたみぞれの表情の差がよくわかります。
その後、生物室での大好きのハグの場面。
こちらも同様に、童話パートの部分の原画も数多く収載されています。
あの放火事件で、キャラクターデザイン・総作画監督の西屋大志さん、楽器設定・楽器作監&原画の高橋博行さん、重複してクレジットされている方を含めると、作画監督としてクレジットされている9人のうち3人、原画としてクレジットされている36人のうち10人が犠牲となってしまいました。公式設定集や原画集に収載されている画も、亡くなられた方が描かれたものが少なくないのだろうと思います。もしかすると、収載されている画の大半がそうであるのかもしれません。そう思って眺めると、これだけの繊細な作品を生み出すことができるスタッフが失われてしまったことに、ただただ悲しく気持ちになりました。