鷺の停車場

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ラグビー・ワールドカップを見る③

9月20日(金)から開かれていたラグビーのワールドカップ、10月19日から始まった決勝トーナメントもいよいよ大詰め、明日、決勝を迎えます。

決勝トーナメントの最初の準々決勝は、終盤に逆転して1点差で勝利したウェールズvsフランス戦を除いては、点差がけっこう開いた試合になりました。ただ、日本vs南アフリカ戦は後半は地力の差が出て点差が開いてしまったものの、前半終了時点では2点差と接戦でしたし、イングランドvsオーストラリア戦も後半に1点差まで追い上げる時間帯もあって、予選プールよりも緊迫した試合でした。

準決勝は、いずれもさらに緊迫した展開。

とりわけ、準々決勝でアイルランドに大勝したニュージーランドが、イングランドの鋭い出足にあそこまで封じ込められるとは思ってもいませんでした。点差こそ8点で、ビッグプレイが1つ出れば逆転もあり得る緊迫した展開でしたが、ニュージーランドの唯一の得点となったトライ&ゴールは半ばイングランドラインアウトのミスで得られたもの、最後まで力尽きずに自分たちのプレーを続けるイングランドに、ニュージーランドはいつものプレーをさせてもらえず、内容的には完敗でした。アタックして止められた時に一歩前に進めるか、ディフェンスでゲインラインを超えられずに止められるか、その積み重ねが大きく試合を分けることがよく見えた試合でした。イングランドのヘッドコーチは、前回のワールドカップで日本を率いたジョーンズ、その手腕を遺憾なく発揮した試合だったのだろうと思います。

一方のウェールズvs南アフリカ戦も、南アフリカが先制し内容的には南アフリカが優位な展開と見ましたが、ウェールズも3回も同点に追い付く緊迫した展開、終了4分前のペナルティゴールがようやく決勝点となる競ったいい試合でした。

今日の三位決定戦は、地力はニュージーランドの方が上だろうと見ていますが、どこまで準決勝での敗退を引きずらずに立ち直しているかも大きく影響するでしょう。ウェールズが準決勝のような粘り強いプレーを最後まで続けることができれば、十分にチャンスがあると思いますが、立ち直り切れなければ準々決勝でニュージーランドと戦ったアイルランドのような大敗も全くないとはいえません。

そして明日の決勝、予選で南アフリカを23-13で破ったニュージーランドを準決勝でイングランドが19-7で破ったことからすると、イングランドがやや優位に見えますが、実力には大した差はないのだろうと思うので、互いの相性がどう出るかで、けっこう結果の出方の振れ幅は大きくなりそうな気がします。身体能力の高い南アフリカの攻撃をニュージーランド戦のように止めることができるかが大きなカギになってくるのでしょう。準決勝で戦ったウェールズのように南アフリカの攻撃に少しずつ後ろに下げさせられる展開になってしまうと、けっこうキツいのではないかと思います。どういう展開になるか非常に楽しみです。