鷺の停車場

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アニメ映画「劇場版 はいからさんが通る」(前編・後編)を観る

アニメ映画「劇場版 はいからさんが通る 前編~紅緒、花の17才~」(2017年11月11日(土)公開)、「劇場版 はいからさんが通る 後編~花の東京大ロマン~」(2018年10月19日(金)公開)を観ました。

子どもの頃に、テレビアニメで放送(たぶん再放送)されていたのを見た記憶はありますが、毎回欠かさず見るほどはまったわけではないので、少女マンガが原作の、戦前の女学生とその許嫁と決められていた軍人さんとのラブコメという程度の記憶しかありませんでした。

ネットで調べてみると、1975~1977年に「週刊少女フレンド」に連載された大和和紀作の同タイトルのマンガが原作で、テレビアニメ版は1年間の予定で42話まで放送されたものの、放送短縮により尻切れとんぼで終わっていて、この劇場版は、映像化作品で初めて原作マンガの結末まで描いたものなのだそう。

 

公式サイトに掲載されているストーリーを引用すると、次のようなあらすじ。

まず前編。

『時は大正。
女学校に通う17歳の花村紅緒【早見沙織】は、いつも明るくケンカっ早いところのあるじゃじゃ馬娘。
親友の環【瀬戸麻沙美】とともに楽しい学園生活を送り、恋も結婚相手も自分で選びたいと思っている。
そんなはいから娘が出会ったのは、笑い上戸なイケメン、伊集院忍少尉【宮野真守】。
実は彼が祖父母の時代から決められていた許婚であることを知った紅緒は、それに反発。
愛のない結婚を阻止しようと奮闘して騒動を巻き起こすが、少しずつ少尉に心惹かれていく。』

 

次いで後編。

『まだ女性が恋も仕事も自由に選べなかった時代。
女学生の花村紅緒【早見沙織】は、祖父母の代から決められていた許婚、伊集院忍少尉【宮野真守】と出会う。
当初少尉に反発していた紅緒だったが、やがて2人は許婚という関係を超え、心の底から惹かれあう。
しかし、少尉は戦地シベリアで消息不明に。

少尉の生存を諦めきれない紅緒は、シベリア出兵の脱走兵だという馬賊が少尉ではないかと、その正体を確かめに満州の地へ向かう。
手がかりを掴めないまま帰国した紅緒の前に、ある人物が現れた。
ロシアからの亡命貴族、サーシャ・ミハイロフ侯爵【宮野真守】だ。
少尉と瓜二つの姿にサーシャが少尉ではないかと疑う紅緒だったが、侯爵の妻、ラリサ【坂本真綾】からある事実を告げられる――。

傷心の紅緒を励まし支えたのは、紅緒が働く出版社の編集長、青江冬星【櫻井孝宏】だった。
冬星の仕事にかける情熱、彼の優しさに触れ、次第に惹かれていく紅緒。
そして冬星は、過去を忘れ新しい道を共に歩もうと紅緒に語りかける。
やがて紅緒はひとつの決断を下すが――その時、東京を未曾有の大災害が襲う。
逃げ惑う人々、燃え盛る炎の中、紅緒の脳裏によぎるのは、少尉の姿だった。
冬星と少尉、2人の狭間で激しく揺れ動く紅緒の心――。

短くも激動の大正時代。
その真っ只中を、時に笑い、時に涙し、まっすぐに駆け抜ける「はいからさん」。
彼女は最後に何を選び、誰と結ばれるのか――。』

 (【  】内のキャストは私が追記しました。)

 

前編と後編を合わせると、3時間20分ほど。原作はコミック8巻だそうなので、原作と比べると展開は早めなのだろうと思いますが、程よいテンポだったと思います。

テレビアニメ版の記憶よりもキャラクターデザインの目が大きめな感じで、絵柄も全体的に今風になっています。ストーリー展開は、全体をざっとなぞった感じもあって、じっくり描いたりして演出や描写にもっと陰影というかメリハリがつくと、さらに心にしみる作品になったような気もしますが、個人的にはけっこう良い感じで、何周か繰り返して観直してしまいました。