鷺の停車場

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映画「ラストレター」を観る

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MOVIX柏の葉に、「ラストレター」(1月17日(金)公開)を観に行きました。

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この週の上映スケジュール。

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全国262館での公開。公開2週目の週末、上映は105席のシアター6と小さめの箱でしたが、お客さんは20~30人くらい入っていました。

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(チラシの表裏)

岩井俊二監督が自らの原作・脚本で自身の故郷である宮城を舞台に描いた物語。

公式サイトのストーリーによれば、

 

裕里(松たか子)の姉の未咲が、亡くなった。裕里は葬儀の場で、未咲の面影を残す娘の鮎美(広瀬すず)から、未咲宛ての同窓会の案内と、未咲が鮎美に残した手紙の存在を告げられる。未咲の死を知らせるために行った同窓会で、学校のヒロインだった姉と勘違いされてしまう裕里。そしてその場で、初恋の相手・鏡史郎(福山雅治)と再会することに。

勘違いから始まった、裕里と鏡史郎の不思議な文通。裕里は、未咲のふりをして、手紙を書き続ける。その内のひとつの手紙が鮎美に届いてしまったことで、鮎美は鏡史郎(回想・神木隆之介)と未咲(回想・広瀬すず)、そして裕里(回想・森七菜)の学生時代の淡い初恋の思い出を辿りだす。

ひょんなことから彼らを繋いだ手紙は、未咲の死の真相、そして過去と現在、心に蓋をしてきたそれぞれの初恋の想いを、時を超えて動かしていく―――

 

というあらすじ。

 

期待を裏切らないいい映画でした。実写映画で涙したのは久しぶりかも。

感想を気になった点から書くと、特に前半は、腑に落ちない部分がいくつかありました。裕里が、姉の未咲が亡くなったことを伝えようと未咲の高校の同窓会に出席するが、同窓生がみんな未咲だと勘違いする、というのは、双子でもない裕里に起こるはずがないと思いますし、鏡志郎のもとに裕里と鮎美からそれぞれ未咲の名前で手紙が届くのに、訝しむ様子もなく返信を書くのもやや不思議です。

そのように、設定・脚本にはやや無理なところも感じましたが、後半、鏡志郎が仙台を訪れて未咲の足跡を辿るあたりからは、いい展開に。

映像の美しさもあって、手紙の内容というより、手紙を書く行為に込められた思い、大切な人への思い、果たせなかったことへの悔悟といったものが伝わる、切なくも温かい映画でした。

俳優陣では、高校時代の未咲・裕里と、現代の未咲の娘・裕里の娘の2役をそれぞれ演じた広瀬すずと森七菜の透明感ある演技・雰囲気が特に素晴らしかった。Love Letterで主役だった中山美穂豊川悦司が場末のカップル役で出てくるのはご愛嬌ですが、いいアクセントになっていました。