鷺の停車場

映画、本、グルメ、クラシック音楽、日常のできごとなどを気ままに書いています

映画「星を追う子ども」

再び、キネマ旬報シアターの新海誠特集を観てきました。
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君の名は。」をはじめ、全5作品を上映するこの特集、「雲のむこう、約束の場所」はもう終わってしまいましたが、そのほかの作品はまだ上映中。
上映スケジュールはこんな↓感じです。
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今回観にきたのは、「星を追うこども」(2011年5月7日(土)公開)。
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中央部が光っているのは、劇中の重要なアイテムであるクラヴィスという石の閃光、というのはウソで、ただのフラッシュの反射……
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上映は3つあるスクリーンの中で真ん中の規模のスクリーン2(148席)。座ってみると、観客はざっと10人前後という感じ。平日遅めの時間で仕事帰りの人が多そうでした。

作品の大雑把なあらすじは、母と2人暮らしの明日菜が、亡くなった兄シュンが地下世界であるアガルタから地上に持ち出した「クラヴィス」を回収しに来たシンと出会い、いろいろ経緯あって森崎(明日菜の学校に赴任した産休代替職員だが、アガルタで亡き妻を甦らせることを目指している)とともにアガルタに入り込み、森崎に付いていく形で広大な地下世界を旅していく……というもの。

来る前にいくつか読んだ口コミでもコメントがあったとおり、ジブリ宮崎駿作品の影響が強いことは否定できないところ。冒頭の方、鉄橋の上で明日菜がシュンと出会う場面は、ハウルの動く城でソフィとハウルが出会う場面を想起させますし、アガルタに入ってからの部分は、ラピュタの影響を強く感じます。画調も、上記のジブリ作品に比較的近い感じもして、既に観た「言の葉の庭」や「君の名は。」で際立っていた新海監督独自の精緻な描写はあまり感じませんでした。

そういうこともあってか、名作かというとそこまでは思いませんでしたが、心打たれる部分もありましたし、「君の名は。」に至る新海監督の歩みを辿るには見て損はない作品だと思いました。

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今週のキネマ旬報シアターは、夏休み期間だからか、上映10作品のうち半分の5作品(前の週は6作品!)がアニメ映画と、アニメに手厚いラインナップですが、「君の名は。」を含め、新海誠監督の4作品は8/25(金)で終了してしまいますので、気になる方は是非。