3月11日に東日本大震災から7年を迎えるのを前に、録画していた関連番組を改めて視てみました。
2012年3月、震災から1年を迎えるに当たって放送されたもので、震災当日の地震や津波の映像、震災直後の様子などの映像を、撮影者などへのインタビューも交えて再構成したもの。
今でも被災当時の映像などを見ることはありますが、多くは短い時間の断片的なものです。津波が海岸を襲い、防波堤を乗り越え、建物を押し流し、街が水没していくまでの様を見せつけられると、いかに(当時の)想像を大きく超えた大災害だったか、薄まってきていた記憶がまざまざと蘇ってきます。
地震当日の深夜、帰宅難民となって20km以上歩いて帰宅したこと、都内を出るまでは車より歩きの方が速かったこと、営業していた途中のドン・キホーテで日付が変わった後の時間帯にも帰宅用に自転車や運動靴を買う人が少なからずいたこと、数日後には首都圏でもガソリンが不足して給油にかなり並んだこと、計画停電の影響でしばらくは通勤にも苦労したこと、約1か月後の土日に風評被害が深刻と聞いて銚子に1泊2日で出掛けたのですが、犬吠埼マリンパークはガラガラで(その後も立ち直れず今年1月末で閉鎖になってしまいました)、泊まったグランドホテル磯屋も食事会場に行くと90室の宿にもかかわらず他に1グループしかいなかったこと(この宿も翌年4月に閉鎖になりました)・・・。
震災7年の当日の番組も視てみました。
震災の翌年から、BSフジで毎年放送されているシリーズのようです。これまで視たことはなかったのですが、たまたま当日の新聞のテレビ版に広告が載っていたのが目に入って視てみました。
JR東日本で大きな被害を受け不通となった山田線、石巻線、大船渡線、気仙沼線などの現在の状況を取材したもの。
山田線の海岸沿いの部分はJRによる復旧工事の後、三陸鉄道に無償譲渡されます。三陸鉄道は岩手海岸沿いの路線を一手に担う総延長163キロの日本最長の第三セクター鉄道になりますが、戦前に開業した山田線は後から敷設された三陸鉄道の路線と比べ規格が低いそうで、南リアス線の盛で接続していた大船渡線がBRT化され盲腸線となってしまったこともあり、復旧後も経営的には予断を許さない状況なのだろうと思います。
一方、BRT化されたJR大船渡線・気仙沼線の鉄路復旧に動く住民の動きも取り上げられていました。
番組では、その背景として、黒字のJR東日本でも激甚災害で被災した赤字路線には補助金を出せるようにする鉄道軌道整備法の改正法案が超党派でまとまったことが追い風になりそうなこと、また、豪雨で被災した只見線が上下分離方式で復旧することがJRと合意されたことが紹介されていました。
ただ、復旧費用の負担の問題を解決しても、営業黒字が期待できず、三陸鉄道のような受け皿もなく、沿線自治体がBRT化を受け入れている状況では、現実的にはなかなか難しいのかもしれません。実情は分かりませんが、専用線の割合を増やしてBRTの長所をいかしつつ速達性・定時性を向上させることで解決できる部分もあるような気がしました。