鷺の停車場

映画、本、グルメ、クラシック音楽、日常のできごとなどを気ままに書いています

映画「さよならの朝に約束の花をかざろう」

またもやキネマ旬報シアターへ。

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いわゆるGW期間中、この映画館に来るのは3回目。もう何年も、映画を観るのは子どもに付き添ってキッズ向けのアニメ映画を年に2~3回観る程度だったのですが、昨年2月に「この世界の片隅に」を観たのをきっかけに再び映画(アニメが多いですが)をちょくちょく観に行くようになりました。この映画館も昨年4月の「マイマイ新子と千年の魔法」以来、足繁く通うようになっています。

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今週の上映作品。「ミッドナイト・バス」も興味深々なのですが、上映時間の都合で、この日観たのは「さよならの朝に約束の花をかざろう」(2月24日(土)公開)。

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(館内でもらったチラシ)

あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」や「心が叫びたがってるんだ。」などの脚本を手掛けた岡田麿里さんが初めて監督を務めた作品。DVDで観たこれらの作品(改めてブログで紹介したいと思います)が良かったのと、ネットを見ても感動したというコメントが多かったので、観ようと思った次第。

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この日もスクリーン3です。 

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スクリーン脇には、ポスター、監督コメントなどの展示もありました。

チラシ裏面にあったあらすじの紹介です。

「縦糸は流れ行く月日。横糸は人のなりわい。
人里離れた土地に住み、ヒビオルと呼ばれる布に日々の出来事を織り込みながら静かに暮らすイオルフの民。
10代半ばで外見の成長が止まり数百年の寿命を持つ彼らは、“別れの一族”と呼ばれ、生ける伝説とされていた。
両親のいないイオルフの少女マキアは、仲間に囲まれた穏やかな日々を過ごしながらも、どこかで”ひとりぼっち”を感じていた。
そんな彼らの日々は、一瞬で崩れ去る。イオルフの長寿の血を求め、レナトと呼ばれる古の獣に跨りメザーテ軍が攻め込んできたのだ。絶望と混乱の中、イオルフ一番の美女レイリアはメザーテに連れさられ、マキアが密かに想いを寄せる少年クリムは行方不明に。マキアはなんとか逃げ出したが、仲間も帰る場所も失ってしまう……。
虚ろな心で暗い森をさまようマキア。そこで呼び寄せられるように出会ったのは、親を亡くしたばかりの”ひとりぼっち”の赤ん坊だった。
少年に成長していくエリアル。時が経っても少女のままのマキア。同じ季節に、異なる時の流れ。変化する時代の中で、色合いを変えていく二人の絆――。
ひとりぼっちがひとりぼっちと出会い紡ぎ出される、かけがえのない時間の物語。」

最初は、主人公のマキアをはじめ、少女漫画っぽいビジュアルや声に違和感がありましたが、次第に引き込まれ、涙なしには観られなくなっていきました。
終盤のクライマックスらしき場面での展開はうまく行き過ぎだなあと観ながら思いましたが、アニメならではの現実離れした舞台設定、映像のおかげもあるのか、興ざめに感じることはなく、最後まで心打たれる作品になっていました。 
じーんと来るシーンは数多くありましたが、特に、作品の終わり、平和が戻って年月が過ぎた後の、最後の別れのシーンが印象的でした。

もう一度観てみたくなりました。

公式HPの劇場情報を見ると、2/24の公開から2か月が過ぎて、これから上映が始まる映画館もあるようですが、現時点で10館を切るくらいまで上映館は減ってきているよう。Blu-rayやDVDが出るのはもうしばらく先のことでしょうから、再び映画館で観ることができれば・・・。