映画「日日是好日」(10月13日(土)公開)を観に行きました。
行ったのはMOVIX亀有。
この映画館では比較的大きめの232席のシアター8。21時過ぎのレイトショーということもあって、お客さんは20人ほど。
(以前もらったチラシ)
森下典子さんのエッセイ「日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ」を基に映画化した作品で、監督・脚本は大森立嗣。
大まかなあらすじは、20歳の大学生の典子(黒木華)が、母(郡山冬果)の勧めと同い年のいとこの美智子(多部未華子)の誘いで、美智子と一緒に武田先生(樹木希林)の下でお茶を習い始めることになり、卒業や美智子の結婚、結婚の破談、父(鶴見辰吾)との死別といった、様々な人生の転機を経ながらも、毎週土曜日に武田先生の家に通い続ける中で、お茶を通じ、人生を過ごしていく中で大事なことに気付いていく、というもの。
しみじみと、穏やかな気持ちになる良作でした。
映画の多くは、武田先生の家でのお茶のシーンですが、先日観た「教誨師」のように極端ではなく、自宅での両親との会話、美智子と一緒に出掛けるシーンなど、典子の人生の移り変わりを示すシーンがほどよい具合に挿入されて、それによってまた、お茶のシーンの静かな雰囲気、その中で大切なことに気付いていく典子の姿が際立ってくる感じがありました。映像も、茶室の庭の風景など、ちょっとした自然を美しく切り取っています。
武田先生役の樹木希林は、以前から個人的には好みでない方の女優さんで、この作品を観てもその印象は変わらなかったのですが、確かに独特の味が出ていて、SNSなどでは激賞される方がほとんど、他にもっと適役がいるのかと考えても俄には思い浮かびませんし、おそらく素晴らしい演技なのだろうと思います。
主演の黒木華の和服姿は清楚で美しく、癒されるような映像でした。細かい所作の良し悪しは分かりませんが、黒木華ってこんなに和服が似合う女優なんだ、というのは意外な発見でした。
日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ (新潮文庫)
- 作者: 森下典子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/10/28
- メディア: 文庫
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原作のエッセイは文庫でも出ているようなので、こちらもいずれ読んでみたいと思います。