鷺の停車場

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映画「雪の華」

映画「雪の華」(2月1日(金)公開)を観にMOVIX亀有に行きました。

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この日の上映スケジュール。

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上映は172席のシアター5。レイトショーの時間帯ですが、さすがに公開初日の金曜、しかもサービスデーとあって、お客さんは3分の2くらいは埋まってます。

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(以前もらったチラシ)

中島美嘉のヒット曲「雪の華」にインスパイアされたラブストーリーということだそうで、監督は、昨年スクリーンで観た「羊と鋼の森」で監督を務めていた橋本光二郎。脚本は以前DVDで観た「8年越しの花嫁 奇跡の実話」や数多くのテレビドラマの脚本を務めている岡田惠和

幼い頃から病気がちで、夢を見ることを諦めていた美雪(中条あやみ)。そんな彼女と偶然にして衝撃的な出会いを果たしたのは、ガラス工芸家を目指しながら妹弟の面倒を見る悠輔(登坂広臣)だった。彼の働くカフェが経営危機を迎えていると知った美雪は、一生分の勇気を振り絞り、100万円を出す代わりに1ヶ月間だけ恋人になるという無謀な契約を持ちかける。戸惑いながらも“期間限定”の恋に応じる悠輔だったが……。というあらすじ。

事実上の余命宣告を受けた美雪が偶然に出会った悠輔に惹かれ、思い切って期間限定で恋人になってもらう契約をするという設定は突飛で、けっこう現実離れしていますが、実際に映画を観ると、脚本のうまさもあるのか、思ったほど違和感なく入ってきました。橋本監督の前作「羊と鋼の森」では、演出がしっくりこなくて少し残念な印象があったので、本作もそうなのかも、と思っていたのですが、最後のクライマックスのシーンの演出は盛り上げようという意図が裏目に出た印象を受けたものの、全体としては、前作のような引っ掛かりはあまり感じませんでした。意外にコミカルなシーンもところどころに織り交ぜられていて、感動のラブストーリーという感じではないですが、観た後は、不思議と爽やかな気分になりました。美雪は死期が迫っているので変ですが、クライマックスのシーンが青春してる感じだったからなのでしょうか。

オーロラを見てみたいと思う美雪がフィンランドに行くというのが、映画の大きな要素の1つになっていて、冒頭、真ん中、最後はフィンランドでのシーンになっています。オーロラを見るだけだったら他の国でも可能なわけですが、フィンランドには、海外からの映画撮影について現地の撮影費の25%を負担するという誘致のための支援措置があるようで、フィンランドを主要舞台にしたのはそうした要素もあるようです。

冒頭のダイヤモンドダストや広大な雪景色、ヘルシンキだろうと思いますが街中の景色など、風景の描写は美しくて、映像美に魅かれました。主役の2人、美雪役の中条あやみは表情が印象的でけっこう良かった。悠輔役の登坂広臣は個人的にはやや違和感がありましたが、女性にはこういう雰囲気の方が好みの人も多いのかもしれません。