鷺の停車場

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テレビアニメ「ハルチカ~ハルタとチカは青春する~」

テレビアニメ「ハルチカハルタとチカは青春する~」を見ました。

haruchika-anime.jp

最近見たP.A.WORKS制作のアニメシリーズにいいものが多かったので、他のも見てみようと思って見始めた作品。

2016年1月から3月まで、TOKYO MXなどで放送されていたテレビアニメで、初野晴さんの推理小説の「ハルチカ」シリーズをアニメ化したものだそう。

監督:橋本昌和、シリーズ構成:吉田玲子、キャラクターデザイン:西田亜沙子総作画監督大東百合恵、アニメーション制作:P.A.Worksという主要スタッフ。

 

大まかなあらすじを紹介すると、

 

中学時代はバレー部に入っていた穂村千夏(チカ)【ブリドカットセーラ恵美】は、入学した清水南高校で吹奏楽部に入部し、フルートを始める。そこで幼なじみの上条春太(ハルタ)【斉藤壮馬】に再会する。吹奏楽部の顧問・草壁信二郎花江夏樹】は、かつて指揮コンクールで入賞したこともある指揮者だったが、なぜかその道を捨て、音楽教師となっていた。人数が少なくコンクール出場も危ぶまれる状況に、ハルタやチカは、部員を確保しようと奔走し、直面する様々な謎を解決しながら、オーボエの成島美代子【千菅春香】、サックスのマレン・セイ【島﨑信長】、トロンボーンの後藤朱里【山田悠希】、パーカッションの檜山界雄【岡本信彦】などをメンバーに加え、ハルはクラリネットでプロを目指す芹澤直子【瀬戸麻沙美】のレッスンも受けたりしながら、2年生となった夏、コンクールのB部門に挑む・・・という物語。

 

公式サイトに掲載されているストーリーは以下のとおりです。

#1「メロディアスな暗号」

高校入学を機に、バレーボール部漬けだった生活から一転、フルートが似合うようなキュートガールを目指すチカ。音楽講師である草壁先生に心をときめかせつつ、幼なじみのハルタとの再会も果たす。
既に吹奏楽部に入学していたハルタと共に、音楽室へ向かったチカだったが、そこに待っていたのは、草壁先生に宛てられた謎の手紙と、血のように赤い絵の具で黒板に書かれた音符という、不気味な謎だった。

#2「クロスキューブ」

あまりに少人数なため、コンクールへの出場すら危ういチカたちの吹奏楽部。部員を確保しようと、チカは勧誘活動に余念がない。中でも、全国大会に出場経験のあるオーボエ奏者・成島美代子は、普門館を目指すチカやハルタたちにとって、どうしても欲しい人材だった。ハルタと共に、成島の元へと向かったチカだったが、当の本人は「もう吹奏楽をやるつもりはない」とそっけない態度。困ったチカに、ハルタはある策を提案する。

#3「退出ゲーム」

新たに吹奏楽部に加わった成島から、有力な部員の心当たりをチカとハルタは聞く。それは、プロのサックス奏者を父に持ち、自身の腕も確かなマレン・セイという生徒だった。早速、チカたちはマレンを勧誘に向かったのだが、彼は既に演劇部に入部していた。しかしどこか翳りのあるマレンは、演劇に熱心なわけでもなさそう。マレンを吹奏楽部に引き抜こうとしたチカの前に、演劇部部長の名越が立ちはだかる。

#4「ヴァナキュラー・モダニズム

冬休み。クリスマスイブも関係なしに、チカたちは練習に励んでいた。そこに突如、ハルタの姉・南風(みなみ)が姿を現す。アパートが取り壊され、学校でホームレス生活を続けていたハルタを案じてのことだった。だが、姉達におもちゃにされる実家には、ハルタは帰りたくないと言う。急遽始まったハルタの新居探しに、同行するチカたち。これ以上ない好条件の物件が見つかるも、そこは謎の間取りと、奇妙な音の響く不気味なアパートだった。

#5「エレファンツ・ブレス」

春休みの学校に現れた不法侵入者、後藤朱里。この春に中学を卒業して、新年度からはチカたちの後輩になるらしい。さらにバストロンボーン奏者である後藤に対し、チカは既に歓迎ムード。そんな後藤がわざわざ忍び込んでまでやって来た理由は、ハルタに会うためだった。どんな謎でも解くというハルタの噂を聞き、その力を頼ってきたのだ。安請け合いするチカに呆れるハルタに、後藤が尋ねる。「エレファンツ・ブレスって、どんな色でしょう?」 

#6「スプリングラフィ」

それは、春の幻――。まだ春休み中ながら、他の弱小クラブ同様、新入部員確保に精を出すチカ。手続きに来た新入生に声を掛けてはトラブルを起こし、先生から怒られる始末。だが今のチカには、それとは別に気にかかっていることがあった。春休みにも関わらず、朝練前の音楽室に誰かが出入りをしているようなのだ。屋上で自主練中のハルタと合流したチカだったが、どこからかクラリネットの音が響いてきて……。

#7「周波数は77.4MHz」

二度目の四月の新学期。夜の勉強中、チカは偶然耳にしたローカルFM放送に惹きつけられる。それは若いパーソナリティと七人の老人による、自由で無秩序なトーク番組。ハルタもリスナーとわかり、ある投稿について問いただすも、ハルタはそのFM放送自体に興味を示していた。
そんな折、生徒会長の日野原から、奇妙な依頼をされるチカたち。それは元引きこもりたちの集う「地学研究会」の部長、麻生美里を捕まえるということだった。

#8「初恋ソムリエ」

クラリネットのプロ奏者を目指す芹澤直子がチカの元を訪れる。困っているので力を貸して欲しいというのだ。切羽詰まった様子の芹澤を案じ、チカはハルタを連れ立って初恋研究会の扉を叩く。
部室では芹澤の伯母である響子が、部長の朝霧亨と面談をしていた。自分の初恋を再現するため、初恋ソムリエを自称する朝霧を頼ったと響子は言う。朝霧への不信感を芹澤は露わにするが、どこか陰りを帯びる響子は、チカたちにも思い出を語り始める。

#9「アスモデウスの視線」

ある日の練習中、過労で草壁が倒れてしまった。間もなく南高にやって来たのは、名門・藤が咲高校の吹奏楽部部員。彼らが言うには、自宅謹慎中となった顧問の堺に代わり、草壁が自分たちを指導してくれていたらしい。堺の謹慎理由も、復帰時期も不明で、草壁への負担を懸念したチカとハルタは、藤が咲に潜入調査へと乗り出した。堺のクラスでひと月に三回も、席替えが行われたことを不審に思ったチカたちは、教育実習生の大河原に接触を図るが……。

#10「ジャバウォックの鑑札」

二年目の夏、コンクールの地区大会当日。落ち着きなく、どこかへと向かったハルタに気付くチカ。ハルタの後を追ったチカは、大会の取材で来ていた記者の渡邊に話しかけられる。だが、彼の目的は草壁の過去を探ることだった。困惑するチカの前に、巨大な迷い犬を連れたハルタが助けに現れた。チベタン・マスティフという珍しい犬種で、飼い主を探していたハルタだったが、そこにそれは自分の犬だという者が、二人も名乗り出てきてしまう。

#11「エデンの谷」

地区大会、県大会を突破し、東海大会を目前に控えた南高吹奏楽部。練習に励んでいたチカたちの元に、謎の旅人風の美女がやって来る。挑発に乗り音楽勝負を挑んだ芹澤を、返り討ちにするほどの実力者だった彼女の名は、山辺真琴。クラビエッタ奏者で、草壁の恩師の孫だという。草壁との親密さに、胸を痛めるチカとハルタは、無粋にも二人の密会を盗み聞こうと試みる。しかし、聞こえてきたのは破産寸前の山辺家に伝わる、貴重なピアノの話だった。

#12「共鳴トライアングル」

大会まで一週間を切り、気合だけは充分のチカ。しかし、ある日の練習帰り、草壁が交響楽団の男たちと会っているところを、ハルタと一緒に目撃してしまう。指揮者としてオファーを受けたのではと、推測するハルタ。それを知り、落ち込むチカだったが、芹澤から檄を飛ばされて持ち直す。
一方、片桐をはじめ何も知らない部員たちは、今までのお礼も兼ねて、草壁に新しいタクトをプレゼントしようと考えていた。楽器店からの帰り道、自宅とは異なる方へ向かう草壁を見かけたチカとハルタは、思わずそのあとを追うのだった。

(ここまで)

 

人数が少ないながら、コンクールで全国大会を目指す吹奏楽部が舞台ですが、「響け!ユーフォニアム」のように吹奏楽部の活動そのものがメインということではなく、全体の物語の背景となっている感じ。コンクールに挑む部の活動が全体を通ずる流れとなっている中で、チカたちが直面していく様々な謎を頭脳明晰なハルタが中心となって解決していくというのがメインとなっています。

高校生が日常の謎を解き明かしていくというストーリーは、以前見たアニメでいうと、「氷菓」と共通しています。どちらかというと、「氷菓」では、高校生活の中で校内で出会う小さな謎が多かったイメージですが、本作で出てくる謎は、校外の謎も多く、より大がかりな感じがします。良し悪しは人それぞれだと思いますが、個人的には、画が美しく、叙情的な「氷菓」の方が好みかなあ。

余談になりますが、私がかなり昔に吹奏楽部に入っていたずっと前から長年コンクールの中学・高校の部門の全国大会の会場で、吹奏楽における甲子園のような聖地だった「普門館」が、チカたちの目指す場所として出てきますが、東日本大震災の後、耐震調査で強度不足が判明し(今は解体されているそう)、現在は名古屋で全国大会が開かれています。原作小説もチカたちが2年生のところで止まっているようですが、仮に3年生になって再びコンクールに挑むところまで描かれることがあれば、このあたりも反映されてくるのでしょうね。

そのうち、原作小説の方も読んでみたいと思います。