鷺の停車場

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アニメ映画「劇場版 響け!ユーフォニアム」3作品を観る

新型コロナウイルス感染症の拡大により4月8日から緊急事態宣言が発令され、映画館も臨時休業を余儀なくされていましたが、5月25日に緊急事態宣言が全面的に解除されて以降、首都圏でも営業再開の動きが広がり、6月最初の週末には、ほとんどの映画館で営業が再開されるようになりました。

多くの作品が公開延期となっていることもあって、旧作の再上映も多くなっていますが、イオンシネマで「劇場版 響け!ユーフォニアム」の再上映が始まると知って、休校期間中に配信でテレビアニメシリーズを見て「響け!ユーフォニアム」がかなり気に入ったらしい子どもを連れて、週末にイオンシネマ千葉ニュータウンに行ってみました。

スクリーンで映画を観るのは、およそ3か月ぶり。

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「特別ラインナップ」と題して、大ヒットした作品を中心に、いろんな作品が再上映されています。「響け!ユーフォニアム」の劇場版3作品は、6月12日(金)から2週間の上映です。

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この日の上映スケジュール。上映作品の半分以上が旧作の再上映です。

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ロビーの入口には、スタッフが待機していて、来るお客さんに手のアルコール消毒をしてもらった後、サーモグラフィーによる検温を行った上で、ロビーの中に入れる形になっていました。

ロビーに入り、インターネットで予約していたチケットを発券して入場。なお、スクリーンの座席は、1席ずつ間を開けて座る形になっていましたし、トイレの便器やシンクも1台おきに使用停止としていたり、密接回避の対策がかなり念入りにとられていました。

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上映は、この映画館では最大、366+2席のスクリーン4です。

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最初は、劇場版第1作の「劇場版 響け!ユーフォニアム~北宇治高校吹奏楽部へようこそ~」(2016年4月23日(土)公開)。スクリーンに入ると、私たちを含めて、お客さんは10人ほどで、閑散としています。営業を再開したとはいえ、まだまだ客足は戻っていないのでしょう。そういえば、ロビーのスタッフもかなり少なめのようでした。

テレビアニメの第1シリーズは以前に見ていましたし、その原作である武田綾乃さんの小説「響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ」も読んでいますが、この劇場版を観るのは初めて。監督:石原立也、脚本:花田十輝など、主要スタッフはテレビアニメシリーズと共通です。

テレビアニメ第1シリーズの内容を比較的忠実にまとめた総集編という感じで、劇場版オリジナルのシーンはほとんどないように思えましたが、それでも、映画館の大画面&音響で観ると、また新鮮な感じがしました。

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35分ほどのインターバルの後、同じスクリーン4で「劇場版 響け!ユーフォニアム~届けたいメロディ~」(2017年9月30日(土)公開)を観ます。この回は、お客さんが少なく、私たちのほかは、1人しかお客さんがいませんでした。

こちらは、以前にDVDで家で観たことがありますが、スクリーンでは初めて。本作では、総監督:石原立也、監督:小川太一と、テレビシリーズとは少しスタッフに変化があります。

テレビアニメの第2シリーズの総集編的な立ち位置の作品ですが、映画の本編は関西大会の当日から始まり、基本的には関西大会後全国大会までの描写がメインなので、テレビアニメ第2シリーズとの関係でいうと、おおむね第5話以降の部分が中心、原作小説との関係でいうと、第2作の「響け! ユーフォニアム2 北宇治高校吹奏楽部のいちばん熱い夏」で描かれた部分はおおむねカットされており、第3作の「響け! ユーフォニアム3 北宇治高校吹奏楽部、最大の危機」で描かれた部分がほとんどになっています。

こちらは、テレビアニメシリーズを素直に総集編にしたということではなく、ユーフォニアム1年生の主人公・黄前久美子と、同じパートの3年生で副部長の田中あすかとの関係に焦点を当てて描かれています。冒頭の田中あすかの小学生時代のシーンや、関西大会での課題曲の演奏シーン、全国大会での自由曲の演奏シーンなど、劇場版オリジナルのシーンもけっこうあるので、テレビアニメ第2シリーズとはまた違う印象です。劇場版第1作では、コンクール本番の演奏シーンは抜粋でしたが、本作では冒頭に関西大会での課題曲の演奏が、終盤に全国大会での自由曲の演奏が、それぞれカットなしで全曲聴けるので、映画館の音響で観るのはまたひとしおでした。

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さらに30分ほどのインターバルの後、三度同じスクリーン4で、最新作の「劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~」(2019年4月19日(金)公開)を鑑賞。この回は、私たちを含めて5人ほどのお客さんでした。

本作は、主人公の黄前久美子が2年生となった春から関西大会が終わる夏までを描いており、原作小説の関係でいうと「響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章」(前編・後編)に当たります。

この作品は、私自身は昨年何度もスクリーンで観ていますし、このブログでも紹介しているので、内容はもはや書きませんが、第1作・第2作から続けて観ると、またすこし印象が違って見えるところもあり、また、テレビアニメの総集編ではない劇場オリジナルということもあって、作画が前2作よりさらに繊細になっていることが分かりました。テレビアニメシリーズでも十分すごい作画なのですが、より細かいところまで意識されている感じがありました。

本作が終わるころには、第1作を見始めてから6時間半以上が経っていました。うち1時間半ほどは、インターバルや予告編だったわけですが、それを除いても5時間くらいずっと「響け!ユーフォニアム」の世界に浸っていた計算になります。劇場版を観るのは初めてな子どもも、かなり満足した様子で、特に、テレビアニメシリーズの後を描いた「誓いのフィナーレ」が面白かったようでした。