鷺の停車場

映画、本、グルメ、クラシック音楽、日常のできごとなどを気ままに書いています

映画「もみの家」

週末に柏駅西口のキネマ旬報シアターに行きました。

f:id:Reiherbahnhof:20200620154523j:plain
ここに前に来たのは、年末に「天気の子」の音感上映を観に行って以来だと思うので、ほぼ半年ぶりです。

f:id:Reiherbahnhof:20200620154644j:plain
この週の上映作品。

入口に入ってチケットを買うと、以前は通常上映は自由席だったのですが、コロナ対策の一環で、全席指定になっており、1席ずつ間隔をあける形になっていました。これは先日行ったイオンシネマと同様です。

f:id:Reiherbahnhof:20200620154716j:plain
観たのは「もみの家」(3月20日(金)公開)。以前から気になっていたのですが、公開まもなく映画館の休館が始まり、観に行ける機会がなくなっていました。

f:id:Reiherbahnhof:20200620154753j:plain
上映はここでは一番小さい136席のスクリーン3。

f:id:Reiherbahnhof:20200620154825j:plain
上映時間はこんな感じ。

中に入ると、もう予告編の上映が始まっており場内は暗くなっていましたが、ざっと見て20人くらいはお客さんが入っているようでした。

f:id:Reiherbahnhof:20200620155127j:plain

f:id:Reiherbahnhof:20200620155139j:plain
不登校になった16歳の女子高生・本田彩花が、母親に連れられ、東京から富山にある「もみの家」で暮らすことになる。そこは、農作業などをしながら共同生活する寮だった。主宰する佐藤泰利、妻の恵と息子、5人の寮生と9人での共同生活、最初はなじめず心を閉ざす彩花だったが、周囲の暖かい眼差しに、次第になじんでいき、自分と向き合い、少しずつ前に踏み出していく・・・という物語。

期待を裏切らないいい映画でした。

もみの家の人たちや地域の人々との触れ合っていく中で、彩花の心がゆっくりと融け出していって前に踏み出していく過程が、富山の美しい風景の中に描かれ、最後はじんわり涙する、そんな作品。監督の坂本欣弘の作品は私は初めてですが、富山の風景の織り込み方など、うまいなあと思いました。

主演の南沙良、脇を固める緒形直人田中美里の演技も見事。南沙良は、様々な映画賞で新人賞を受賞した「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」での印象が鮮烈でしたが、毛色の違う本作でも印象的なたたずまいでした。

f:id:Reiherbahnhof:20200620155159j:plain
上映が終わって外に出ると、スクリーン3のある2階のロビーに小さいながら、「もみの家」の展示がありました。

ここでの上映は7月3日(金)までのようです。首都圏でも上映館はほとんどなくなっていますし、県をまたぐ移動も解除されていますので、興味ある方にはぜひ観てほしいと思います。