12月13日(日)にNHK-BSで生中継された、アメリカンフットボールの大学トップを争う「甲子園ボウル」を見ました。
例年であれば、大学日本一を決める全日本大学アメリカンフットボール選手権の決勝として行われる甲子園ボウルですが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、関東と関西のリーグ1位が対戦する東西王座決定戦として行われています。もっとも、関東と関西以外のチームは、日本一はもちろん、決勝に進んだこともないはずなので、事実上の大学日本一決定戦であることに変わりはありません。実際、この試合の勝者が、1月3日に社会人王者と対戦するライスボウルに出場することになっています。
関東代表は、2年前の悪質タックル問題で出場停止処分を受け、リーグ降格などを乗り越えた日本大学が3年ぶりの出場。関西代表は大会3連覇を狙う関西学院大学。この顔合わせは大会最多の30回目だそうで、同じ顔合わせだった3年前の甲子園ボウルは日大が勝利、公式戦での対決はそれ以来となります。
試合は、最初のシリーズで、2年前に悪質タックルを受けた関学のQB(クオーターバック)の奥野がタッチダウンパスを決めて先制。第1クォーターの最後に日大が一度は逆転しますが、第2クォーターに入って関学が2つのタッチダウンを奪って逆転し、21-14で試合を折り返します。
後半は、早い時間帯に日大にインターセプトが出ますが、得点にはつながらず、その後は交互に点を取り合う展開に。点差が詰まらないまま、最後は関学が突き離して42-24で試合終了。関学は3年前の雪辱を果たして、最多優勝記録を更新する31回目の優勝に輝きました。
具体の得点経過は次のとおりです。
<第1クォーター>
- 02:55 関学タッチダウン(QB奥野→WR梅津 11ヤードパス)/ゴール(K永田)⇒7-0
- 07:34 日大タッチダウン(RB柴田 7ヤードラン)/ゴール(K福岡)⇒7-7
- 15:00 日大TD(QB林→WR大通 4ヤードパス)/ゴール(K福岡)⇒7-14
<第2クォーター>
<第3クォーター>
<第4クォーター>
- 01:48 日大タッチダウン(RB川上 78ヤードラン)/ゴール(K福岡)⇒28-21
- 05:07 関学タッチダウン(QB奥野→WR糸川 24ヤードパス)/ゴール(K永田)⇒35-21
- 06:57 日大フィールドゴール(K福岡:36ヤード)⇒35-24
- 10:14 関学タッチダウン(RB三宅 53ヤードラン)/ゴール(K永田)⇒42-24
毎週水曜深夜にNHK-BSで録画中継されていて、最近ちょこちょこと見ているNFLの試合と比べると、レベルの違いは歴然ですが、試合としては面白く見ることができました。
ところで、社会人王者を決めるジャパンXボウルは、昨夜行われました。私は第4クォーターの最後の5分間ほど(と言っても実際の時間は30分以上)しか見られませんでしたが、最後のワンプレーまで痺れる展開で、オービックシーガルズが富士通の5連覇を阻んで7年ぶり9回目の日本一に輝きました。両チームともQBをはじめ重要なポジションには結構外国人選手が入っていて、NFLほどではありませんが、甲子園ボウルで見た学生の試合とはレベルの差を感じました。ラグビーの日本選手権は1987年を最後に学生の日本一はなくなり、ライスボウルも2009年の立命館大学の勝利を最後に、その後は社会人の勝利が続いています。社会人が学生では太刀打ちできないほどの実力差がついているのは、世界のレベルに近づいている面もあるのだろうと思いますが、その一方、ちょっと寂しい感じもします。