鷺の停車場

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アニメ映画「ジョゼと虎と魚たち」

アニメ映画「ジョゼと虎と魚たち」(12月25日(金)公開)を観ました。

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行ったのはMOVIX亀有。朝早い時間帯ですが、年末とあってか、ロビーはけっこう賑わっていました。

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入口には、主人公の声を務めた中川大志と清原果耶のサイン入りポスターが飾られていました。

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この日の上映スケジュール。先の週末についに「千と千尋の神隠し」の興行収入記録を抜いた鬼滅の刃も、上映回数こそ普通の作品並みになってきましたが、朝イチの回は座席わずかになっていました。

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シアター入口には大きなタペストリーもありました。

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上映は、172席のシアター5。お客さんは25人くらい入っていました。

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1984年に発表された田辺聖子の同名の短編小説を原作にアニメ映画した作品。同作が2003年に妻夫木聡池脇千鶴の主演で実写映画化されたことは知っていますが、原作・実写版ともに中身は知らない状態で観ました。

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ちなみに、新型コロナウイルスの感染拡大前にもらっていたチラシでは、2020年夏の公開予定とされていました。

主要スタッフは、監督:タムラコータロー、脚本:桑村さや香、キャラクター原案:絵本奈央、キャラクターデザイン・総作画監督飯塚晴子、アニメーション制作:ボンズなど。監督は、「おおかみこどもの雨と雪」の助監督などを務めた方だそうですが、私は初めて名前を聞きました。

公式サイトのストーリーによれば、

 

趣味の絵と本と想像の中で、自分の世界を生きるジョゼ。
幼いころから車椅子の彼女は、ある日、危うく坂道で転げ落ちそうになった ところを、大学生の恒夫に助けられる。
海洋生物学を専攻する恒夫は、メキシコにしか生息しない幻の魚の群れを いつかその目で見るという夢を追いかけながら、バイトに明け暮れる勤労学生。
そんな恒夫にジョゼとふたりで暮らす祖母・チヅは、あるバイトを持ち掛ける。
それはジョゼの注文を聞いて、彼女の相手をすること。
しかしひねくれていて口が悪いジョゼは恒夫に辛辣に当たり、 恒夫もジョゼに我慢することなく真っすぐにぶつかっていく。
そんな中で見え隠れするそれぞれの心の内と、縮まっていくふたりの心の距離。 その触れ合いの中で、ジョゼは意を決して夢見ていた外の世界へ 恒夫と共に飛び出すことを決めるが……。

 

というあらすじ。

主要なキャストは、

  • 主人公の大学生・鈴川恒夫:中川大志
  • 幼いときから車椅子の24歳の女の子・ジョゼ(山村クミ子):清原果耶
  • 恒夫のバイト・ダイビング仲間で秘かに恒夫に思いを寄せる女の子・二ノ宮舞:宮本侑芽
  • 恒夫のバイト・ダイビング仲間の男の子・松浦隼人:興津和幸
  • ジョゼが後に仲良くなる図書館の女性司書・岸本花菜:Lynn
  • ジョゼと一緒に暮らす祖母・山村チヅ:松寺千恵美
  • 恒夫のバイト先の店長・西田:盛山晋太郎
  • 駅員:リリー

など。主役の2人はともに国内長編アニメの主演声優は初めてだそう。

 

優れた青春恋愛物語としてうまくまとめられた作品という印象。映画情報サイトの口コミが総じて好評だったのでそれなりに期待を持って観たのですが、それを裏切らない作品になっていました。主人公の声を務めた俳優2人も、特に違和感を感じることなく、絵本の読み聞かせの場面など涙腺が緩むシーンもあって、個人的には良かったです。

現代の大阪が舞台で、細部の設定は大幅にアレンジされているようです。口コミを見ると、最後が完全なハッピーエンドになっていることなど、原作や実写版とは異なる部分も多いようです。確かに、ストーリー展開は青春恋愛ものに純化して綺麗にまとめた感じで、原作から入った人には違和感があるのかもしれませんが、初めての私には、スッと入ってきて、心に響く物語になっていました。