再び週末にMOVIX柏の葉に行きました。
日曜の午後ですが、緊急事態宣言下というのが大きいのでしょう、まだ人はまばらです。
この日の上映スケジュール。緊急事態宣言の延長を受けて、引き続き20時までに上映が終了するスケジュールになっていました。
この日観たのは、「おもいで写眞」（1月29日（金）公開）。この日は上映2週目でしたが、もう1日1回の上映になってしまっていました。
上映は103＋2人のシアター6。お客さんは10人ほどでした。
熊澤尚人監督によるオリジナル脚本作品で、「おもいで写眞」を通じて、お年寄りたちに、忘れていた素晴らしい思い出との再会の機会を生み出し、笑顔を取り戻す手助けをする中で、自らも成長していく若い女性の姿を描いています。
公式サイトのストーリーによれば、
たった一人の家族だった祖母が亡くなり、メイクアップアーティストになる夢にも破れ、東京から富山へと帰ってきた音更結子。祖母の遺影がピンボケだったことに悔しい思いをした結子は、町役場で働く幼なじみの星野一郎から頼まれた、お年寄りの遺影写真を撮る仕事を引き受ける。初めは皆「縁起でもない」と嫌がったが、思い出の場所で写真を撮るという企画に変えると、たちまち人気を呼ぶ。ところが、あるひとの思い出が嘘だったとわかり、その後も謎に包まれた夫婦や、過去の秘密を抱えた男性からの依頼が舞い込む。怒って笑って時に涙しながら成長してゆく結子の毎日は、想像もしなかったドラマを奏でてゆく──。
というあらすじ。
主要キャストは、
- 深川麻衣：音更結子（おとさら ゆうこ）29歳：嘘が大嫌いで融通が利かない、まっすぐな性格。東京で失職した直後に、故郷に住む祖母を亡くし、夢を諦めて帰郷。ふとしたきっかけから、遺影写真の仕事を始める。
- 高良健吾：星野一郎（ほしの いちろう）29歳：役場で働く結子の幼なじみ。高校時代、結子とつきあいそうになるが、最初のデートで行き違い、あっけなくフラれる。以後も友情関係は続き、現在の二人は、「怖い姉と呆れられる弟」みたいな関係。
- 香里奈：樫井美咲（かしい みさき）35歳：団地の人を顧客にしたホームヘルパー。結子にとっては、ちょっと憧れのお姉さん的存在。
- 井浦新：居酒屋の大将・45歳：一郎が通う立ち飲み屋の大将。
- 古谷一行：柏葉雅俊（かしわば まさとし）75歳：団地の住人で、足の悪い老人。結子に嘘のおもいでを話し写真を撮り行く。重い過去を背負う老人。
- 吉行和子：山岸和子（やまぎし かずこ）80歳：団地の住人で、初めての遺影写真のお客さん。おもいで写真の仕事をする結子の心の支えであり、亡き祖母に通づる存在。
など 。
突っ込みどころはありますが、心暖まるいい映画でした。
嘘が嫌いで頑固な結子、その性格は、まるで子どものままで、これでは確かに社会人としてはやっていけないでしょう。その原因も映画の中で明かされますが、一郎や美咲の暖かいサポートを受けながら、老人たちの思い出の場所で写真を撮っていく中で、新たなやりがいを見いだし、少しずつですが、自分を見つめ直し、優しい嘘を許せるようになっていきます。彼女にとっては、大きな成長のはずです。
全編富山ロケで撮られているそうですが、その美しい風景も相まって、心地よい余韻が残る作品でした。
