鷺の停車場

映画、本、グルメ、クラシック音楽、日常のできごとなどを気ままに書いています

映画「今夜、世界からこの恋が消えても」

休日の朝、TOHOシネマズ流山おおたかの森に行きました。


朝9時前の時間帯、ロビーにはけっこうお客さんがいました。


この日の午後の上映スケジュール。23作品・28種類の上映が行われていました。

この日観たのは、「今夜、世界からこの恋が消えても」(7月29日(金)公開)。


上映は163+2席のスクリーン7。お客さんは25人ほどでした。


チラシの表裏。


2019年の電撃小説大賞を受賞した一条岬さんの同名小説を映画化した作品だそうで、監督:三木孝浩、脚本:月川翔松本花奈

 

公式サイトのストーリーによれば、

 

僕の人生は無色透明だった。真織と出会うまでは――。
クラスメイトに流されるまま、彼女に仕掛けた嘘の告白。しかし彼女は“お互い絶対に本気で好きにならないこと”を条件にその告白を受け入れた。そうして始まった偽りの恋。やがてそれが偽りとは言えなくなったころ――僕は知る。

「病気なんだ私。前向性健忘って言って、夜眠ると忘れちゃうの。一日にあったこと、全部」

彼女はその日の出来事を日記に記録して、朝目覚めたときに復習することで何とか記憶をつなぎとめていた。
その日ごとに記憶を失ってしまう彼女のために、日記が楽しい出来事で溢れるようにと、一日限りの恋を積み重ねていく日々。
しかし僕には真織に伝えていないことがひとつだけある。

いつかこの記憶を
今朝、
毎日              なくてはならない。

だから僕は、“ある作戦”を立てた。

 

・・・というあらすじ。

公式サイトで紹介されている登場人物は、

  • 神谷 透【道枝 駿佑】:一家の太陽のような存在だった母を亡くし、バラバラになった家族を気に掛けつつも無気力に生きる高校生。クラスメイトのいじめを止めるため、自らが標的となり、人気者の真織に嘘の告白をするが、予想を外れ、付き合うことになり、戸惑う。

  • 日野 真織【福本 莉子】:高校1年生の時に、交通事故に遭い、眠りにつくと記憶を失ってしまう「前向性健忘」を患う。そのことを知るのは、両親と親友の泉のみであり、毎日つける日記や部屋中に貼ったメモを頼りに、1日をやり過ごしている。そんな中、突然、透から告白を受ける。

  • 綿谷 泉【古川 琴音】:真織が「前向性健忘」を患っていることを知る数少ない人物。当初は、いきなり告白してきた透を怪しんでいたが、透と接するうちに誤解が解けていく。2人を見守り、応援する良き理解者となるが…それゆえに、2人の未来を大きく左右する重要な鍵をにぎることに

  • 神谷 早苗【松本 穂香】:透の姉。父親とのわだかまりを抱え、家を出ているが、そんな家に残してしまった透を気に掛けている。

  • 日野 浩司【野間口 徹】:真織の父。「前向性健忘」を患う娘を心配し、妻・敬子と共に献身的に接する。

  • 日野 敬子【水野 真紀】:真織の母。娘を常に気に掛け、夫の浩司と共に真織に寄り添う。

  • 神谷 幸彦【萩原 聖人】:透の父。妻を亡くし、目指していた小説家の夢も挫折。自堕落な日々を過ごしている。

というもの。

 

監督の三木孝浩は、家で観た「ぼくは明日、昨日の君とデートする」、スクリーンで観た「フォルトゥナの瞳」、「思い、思われ、ふり、ふられ」(実写版)、「きみの瞳が問いかけている」、「夏への扉―キミのいる未来へ―」、脚本の月川翔は、家で観た「君の膵臓をたべたい」(実写版)、スクリーンで観た「君は月夜に光り輝く」で、いずれも監督を務めており、ともに恋愛映画を数多く手掛けています。恋愛映画を得意とする2人が組んで、どんな映画になるのかと思って観始めましたが、観る前の予想とはいくぶん違って、意外に落ち着いた、心に沁みる物語でした。

実際の「前向性健忘」は、寝たらそれ以前の記憶が失われる、すなわち、寝るまではそれまでの記憶は保たれている、という単純なものではないようですが、タイムリープなど非現実的な設定ではなく、現実に起こり得そうな設定の中で、予想もしない結末に持っていく展開は見事。

道枝駿佑(なにわ男子)は、。福本莉子は主要キャストとして出演する映画を観るのはたぶん5本目ですが、だんだん演技が上手くなってきている印象。公開日の時系列の順番と撮影の時系列の順番は必ずしも一致していないのかもしれませんが…。

機会あれば、原作も一度読んでみようと思います。