休日の午後、MOVIX柏の葉に行きました。
15時過ぎの時間帯、ロビーは比較的閑散としていました。
この日の上映スケジュールの一部。この日は、26作品の上映が行われていました。
この日観たのは、「いつか、いつも……いつまでも。」(10月14日(金)公開)。
上映は103+2席のシアター5。入ってみると、お客さんは私の他にもう1人だけ。公開初週の週末なのにとても寂しい入りです。
矢沢由美のオリジナル脚本を基に制作された作品だそうで、監督:長崎俊一、音楽:江藤直子、フードコーディネーター:小野秋などの主要スタッフ。
公式サイトのストーリーによれば、
海辺の小さな町。祖父である“じいさん”(石橋蓮司)が院長を務める診療所で医師として働く俊英(高杉真宙)は、じいさんや家政婦の“きよさん”(芹川藍)と一緒に暮らす、そっけない態度に優しさを隠した不器用な若者。ある日、そんな彼の前に、思い込みの激しい叔母さん(水島かおり)に連れられて、亜子(関水渚)という女性が現れる。なんと亜子は、俊英が思いを寄せていた、ある女性にそっくりだった。
だが早々に感情をあらわにして“騒ぎ”を起こした亜子に、憧れていたイメージはあっけなく壊される。しかもそんな彼女を心配したじいさんの一言から、亜子はこの家でしばらく暮らすことに。こうして図らずも、じいさん、きよさん、俊英、亜子の4人の暮らしが始まった。
亜子の言動に振り回され、腹を立てたり、心配したりと、いつもは冷静なのに熱くなる俊英。彼の不器用な気遣いとじいさんの大らかな優しさに包まれて、ほどなく亜子は心を開き、素直な自分を取り戻していく。はじめは亜子を快く思っていなかったきよさんも、子供のようにまっすぐな気性を知って、彼女を好きになっていった。
運動会はやめなさい!運動会ってなに!?
そんな亜子には事情があった。仕事も続かず何も取り柄のない自分に自信が持てず、不安と苛立ちのなか、親が勧める結婚に応じてしまったのだという。でもずっと努力しながらも叶わなかった、ある夢を諦めきれず、東京を離れ、ふらりとこの海辺の町にやって来た・・・。
俊英は、初めて亜子の心の内を知る。そして叶わぬ夢と現実の間で傷つきながらも、自身と正直に向き合っている目の前の亜子の存在が、面倒なことから逃げて、どこか流れのままに淡々と生きてきた俊英の心を揺さぶっていく。日々大きな笑顔になっていく亜子。その笑顔を記憶の一部に収めようとする俊英。
一方、亜子は、俊英やじいさん、きよさんたちと囲む、笑顔あふれる“家族の食卓”に、安らぎを見出していった。作ってみた料理に俊英たちが喜んでくれた時、ありのままの自分を認めてもらえた幸せを感じる亜子。やがて彼女は、診療所の清潔だが何もない壁に、病院を訪れる子供たちが喜ぶような動物のイラストを描いて飾ろうと初めて自ら思い立つ。クールで殺風景だった俊英のリビングも、タンポポの鉢が置かれ、雑貨が飾られ、亜子の画材が並び、少しずつ雑然とした温かみのある雰囲気へと変わっていった。それは、亜子と俊英がともに一緒の“居場所”を作っていった時間の証。
一緒にいられるいつもの日常が、いつまでも続くようにと願う。口には出さないけれど、その温かくて切ない気持ちは、今や俊英も亜子も同じだった。さらには彼らを見守るじいさんやきよさんにとっても・・・。
だが、そんなある日、一本の電話が入る・・・。
というあらすじ。
公式サイトで紹介されている主要登場人物は、次のとおりです。
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市川 俊英【高杉 真宙】:主人公。英男とが院長を務める診療所で働く医者。英男と同居している。
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関口 亜子【関口 渚】:ヒロイン。やけっぱちで結婚したが、夫の海外出張中に気分転換でやってくる。
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市川 英男【石橋 蓮司】:俊英の祖父で診療所を開業している。俊英は「じいさん」と呼んでいる。
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小野上 きよ【芹川 藍】:英男の家の住み込みの家政婦。「きよさん」と呼ばれている。
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土屋 秋子【水島 かおり】:世話焼きな俊英の叔母。
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竹野 まり子【小野 ゆり子】:俊英の元婚約者の医者。ドイツに留学していたが帰ってくる。
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須江 洋司【DJ 松永】:俊英の親友の心療内科医。
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俊英の父【佐藤 貢三】
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俊英の兄【中島 歩】
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土屋 武紀【江頭 勇哉】:ミュージシャンを目指していた俊英の従兄。
冒頭は、ベタなドタバタ劇風な感じで始まります。制作側としては、最初に観客を引き込む掴みとする意図だったのだろうと思いますが、個人的にはむしろ逆効果、かなり耐え難い雰囲気で、20分ほどすると、途中で席を立ちたくなって仕方なくなりました。それでも何とか我慢して座り続けていると、だんだんと落ち着いた雰囲気になっていって、最後はまずまずのいい終わり方でした。
後半の雰囲気は好感が持てたのですが、このドタバタ劇な要素は必要だったのかはとても疑問。少なくとも私にとっては、そうした観客に媚びを売る要素は排除してストレートに描けばよかったのに、と思えてなりませんでした。