鷺の停車場

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秋の京都旅行⑤鴨川デルタ、ホテル、川床で夕食

つづき)秋の京都旅行の初日の夕方、下鴨神社の境内を抜けて、16時45分ごろ、通称「鴨川デルタ」にやってきました。


賀茂川と高野川が合流するギリシャ文字のΔ(デルタ)に似た形の場所。上の写真でいうと、左側が高野川、右側が賀茂川、合流した先の下流は鴨川です。

NHK総合で放送されている「ドキュメント72時間」で、6年ほど前に見たこの場所を取り上げた回がとても印象的で、京都に行く機会があったらこの場所にも行ってみたいと思っていました(なお、この放送回は、今年の夏にNHKで行った、視聴者の投票で「ドキュメント72時間」の歴代ベスト10を選ぶ企画で、次点の11位に入っていました)。

www.nhk-ondemand.jp

また、その後に観た映画でも、「ミュジコフィリア」、「たまこラブストーリー」(こちらはアニメ)でこの場所が舞台の1つとなっていました。

ということもあって、初めての場所ですが、どこか懐かしさを感じる風景に映ります。


デルタをはさんで、高野川の側。飛び石を渡る人が多くいます。どこかのんびりしたいい雰囲気の空間です。

このあたりは、映画「ミュジコフィリア」の序盤、現代音楽研究会の新入生歓迎の宴会を行うシーンに出てきていたと思います。


私も飛び石を渡ってみました。上の写真は賀茂川側の一番端から撮ったもの。デルタの先端をはさんで高野川側の端までつながっています。この飛び石は、「たまこラブストーリー」では、主人公のたまこが幼なじみのもち蔵から告白され、激しく動揺して川に落ちる、というシーンで使われていました。


飛び石の途中から下流の鴨川を望んだところ。手前の端は今出川通に掛かる賀茂大橋。京都の街中ですが、どこかのんびりした風情を感じる光景です。

20分弱、つかの間ののんびりした時間を過ごした後、出町柳駅前バス停まで5分ほど歩くと、バス停には、乗る予定だった京都市営バスの3系統、四条河原町・松尾橋行きの臨時バスが停まっています。慌てて小走りで向かい、ギリギリで乗ることができました。


この時間になると、道はだいぶ流れるようになっていて、乗ること8分ほどで、ホテルの最寄りの四条堀川バス停に到着します。


四条堀川の交差点で四条通から堀川通に入り、南に100mほど歩くと、この日の宿、アーバンホテル京都四条プレミアムに到着、17時50分ごろ、チェックインします。

京都市街の中心部に近い大浴場、サウナがあるホテルを検索して、いくつか候補はあったのですが、シモンズのベッド、という売り文句に魅かれて、このホテルのプランで予約していました。


ツインルームの新幹線付きプランを予約していましたが、チェックイン時に受付のスタッフが、ちょっと広めのお部屋を用意しました、と言っていたので、おそらくデラックスツインルームだろうと思います。ゆったりしたお部屋です。

お風呂に入って、ひと休みした後、夕食のために再び外に出ます。


19時25分ごろ、さっきのバスとは逆方向の京都市営バスの3系統、上終町・瓜生山学園 京都芸術大学前行きのバスに乗車します。


乗車すること12分ほど、河原町三条バス停で降車します。


10分ほど歩いて、千斗町の路地裏に予約していた「料理屋 うしのほね 本店」の入口を見つけます。かなりわかりにくい場所です。ここからさらに細い路地に入ります。


19時50分ごろ、お店の入口に到着。20時からの予約だったので、10分ほどお店の前で待ちます。


お店でもらった系列店の案内。この本店のほかに、4店舗を展開しているお店のようです。


公式サイトに掲載されていた店内の見取り図。

上の見取り図には、川床(納涼床)は5~9月の夏季のみとありますが、10月後半のこの日も予約可能となっていました。


ちょうど20時ごろ、スタッフの案内で納涼床の席へ。


写真はピンボケですが、周囲の景色は風情があります。納涼床の席は、2人掛けのお座敷席が6卓くらいという感じでした。


店内の方を望むとこんな感じ。2階席が見えます。


予約者の名前も入った歓迎のメッセージ。心遣いを感じます。


予約していたのは、「至極のうしのほねコース」(1人8,500円+納涼床500円)。デザートを含め全9品のコースです。


通常のドリンクメニューのほか、地酒のメニューもありました。この日は、せっかくなので、最初の1杯にビールを飲んだ後は、京都の地酒を何種類か飲んでみました。玉川が個人的には飲んだ中で一番いい感じに思えました。


先付の「魳(かます)のスモークといくら 紫蘇の実のタルタル」。かますと独特な風味の紫蘇の実のタルタルの取り合わせはいい感じでした。


お造りの「伊勢より直送の鮮魚で…変わり造り四種盛り合わせ」。この日は、太刀魚、マグロ、チヌ(黒鯛)、鱧の四種。それぞれ変わり種のトッピングが乗っていて、いずれも美しくいただけました。


椀物の「骨なし鱧・松茸・銀杏 清汁仕立て」。上品な風味で鱧の食感が良かったです。


「野菜を味わう…旬の食材を詰め込んだ八寸盛り合わせ」。彩り豊かな様々な食材が楽しめる一皿でした。


箸休めの「子持ち鮎・和菓・いちじく 最中包み」。意外な取り合わせですが、面白い風味で意外に良かったです。


焼き物の「甘鯛鱗焼き かぶらのピュレ 和芥子のソースで…」。甘鯛の風味がよく引き出されている感じがしました。


強肴の「甘エビ 梨 菊 洋梨酢 きのこの旨みのソースで…」。こちらもいい感じでした。


名代の「和牛いちぼステーキのうしのほね風シチュー」。いちぼステーキの柔らかい食感とシチューが良く合って美味。バゲットとの相性も抜群な感じでした。


最後に甘味の「三種盛り合わせ」。ほどよい味わいのデザートで〆。

伝統的な和食というより、創作和食といったらいいのでしょうか、これまで食べたことのない料理ばかりでしたが、どれもなかなか美味しかったです。お酒もけっこう飲んだので、お会計は1人11,000円を超えてしまいましたが、雰囲気ともども、すっかり満足しました。

22時半ごろにお店を出て、再びバス停に向かいます。


歩いて5分ほどで、河原町三条バス停へ。


写真は思い切りピンボケですが、22時40分ごろ、行きと逆方向の京都市営バスの3系統、四条河原町・松尾橋行きに乗車。

10分ほどで四条堀川バス停に到着、近くのコンビニでちょっとした買物をして、23時ごろホテルに戻りました。(つづく