先日、TOHOシネマズ流山おおたかの森に行きました。
休日の14時半過ぎの時間帯、ロビーにはかなりのお客さんがいました。
この日の上映スケジュールの一部。この時間帯には既に上映が終わっている作品も含めて、この日は20作品・25種類の上映が行われていました。
この日観たのは、「そして僕は途方に暮れる」(1月13日(金)公開)。全国247館とけっこうな規模での公開です。
上映は125+2席のスクリーン5。お客さんは20人弱という感じでした。
チラシの表裏。
三浦大輔の作・演出ににより2018年に上演された舞台を、自身の監督・脚本により映画化した作品だそうです。
公式サイトのストーリーによれば、
自堕落な日々を過ごすフリーターの菅原裕一は、長年同棲している恋人・里美と、些細なことで言い合いになり、話し合うこともせず家を飛び出してしまう。その夜から、親友、大学時代の先輩や後輩、姉のもとを渡り歩くが、ばつが悪くなるとその場から逃げ出し、ついには、母が1人で暮らす北海道・苫小牧の実家へ辿り着く。だが、母ともなぜか気まずくなり、雪降る街へ。行き場を無くし、途方に暮れる裕一は最果ての地で、思いがけず、かつて家族から逃げていった父と10年ぶりに再会する。「俺の家に来るか?」、父の誘いを受けた裕一は、ついにスマホの電源を切ってすべての人間関係を断つのだが――。
・・・というあらすじ。
公式サイトで紹介されている主要登場人物は、
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菅原 裕一【藤ヶ谷 太輔】:自堕落なフリーター、バツが悪くなるとすぐ逃げ出す。
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鈴木 里美【前田 敦子】:主人公・裕一が5年間同棲している彼女
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今井 伸二【中尾 明慶】:主人公・裕一の同郷の幼なじみで親友
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田村 修【毎熊 克哉】:裕一の大学の先輩でバイト仲間
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加藤 勇【野村 周平】:裕一の大学の後輩。映画の助監督
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菅原 香役【香里奈】:裕一の姉、東京に住んでいる
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菅原 智子【原田 美枝子】:裕一の母、北海道・苫小牧で1人暮らし
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菅原 浩二【豊川 悦司】:10年前に家族から逃げて行った裕一の父
というもの。主演の藤ヶ谷太輔、前田敦子や中尾明慶は舞台版から引き続いての出演だそうです。
些細なきっかけから、恋人や親友、家族などあらゆる人間関係を断ち切って逃げ出していく青年の逃避行を描いています。
ネタバレですが、記憶の範囲でより詳しくあらすじを紹介すると、
映画は、11月19日(木)から始まります。
女性と会って帰ってきたフリーターの菅原裕一は、浮気に気づいた同棲している恋人の里美と言い合いになり、向き合って話し合うことができない裕一は、衝動的に逃避しようと慌てて荷物をまとめて部屋を飛び出す。行く当てのない裕一は、小学校時代からの親友で会社員の今井伸二に電話を掛け、その部屋に転がり込む。
11月26日(木)、伸二の部屋に転がり込んで1週間が経ち、自分のゴミも片付けない裕一の自堕落ぶりに堪忍袋の緒が切れた伸二に、裕一は再び衝動的に荷物をまとめて伸二の部屋を飛び出し、サークルの先輩で居酒屋のバイト仲間である田村さんの部屋に転がり込む。
12月3日(木)、田村さんの部屋に転がり込んで1週間、酔っ払った勢いで裕一の浮気相手に電話しようスマホを奪おうとする田村に抵抗するうちにトラブルになってしまい、居たたまれなくなった裕一は三度衝動的に荷物をまとめて部屋を飛び出す。裕一はサークルの後輩の加藤勇の部屋に転がり込もうと電話して呼び出すが、見栄を張って話しているうちに切り出す機会を逸し、さらに自転車も盗まれてしまいます。雨が降る中、行く当てのない裕一は、同じく東京で暮らす姉に電話して部屋を訪れますが、些細なことから口論となり、裕一は捨て台詞を吐いて部屋を飛び出します。行き場のなくなった裕一は、北海道の実家で一人で暮らしている母に電話を掛け、明日帰省すると伝えると、母は大喜びする。
仙台まで高速バスに行き、そこからフェリーに乗って、裕一は故郷の苫小牧に帰ってくる。リューマチが原因で右半身が不自由な母は、裕一を歓迎する。裕一は母のために北海道に帰って一緒に暮らそうと考え、母に切り出すと、母は裕一を自分がはまっている新興宗教に勧誘し、気まずくなった裕一は再び家を飛び出す。
雪が降る中、行く当てのない裕一が屋根のあるバス停に座っていると、そこに通りかかった男が声を掛ける。それは、10年前に家を飛び出した父だった。裕一は、父に誘われるままにその部屋に行く。
12月24日(木)、父の部屋で2人で過ごす裕一。父は自分たちは檻に閉じ込められた囚人だと話し、そこから抜け出すために裕一に電話を掛けるよう強いる。裕一は里美に電話するが、留守電になってしまうが、何か話すよう強いる父に、裕一はわけあって父親の部屋にいること、いつかちゃんと話すから心配しないようメッセージを残す。里美は、それを伸二に伝え、裕一の姉や母にもその情報が伝えられる。
12月31日(木)、カップそばを買って父の部屋に帰った裕一だが、久しぶりにスマホの電源を入れると、里美から母が倒れて入院したとの数日前の伝言が入っていた。裕一は慌てて病院に向かおうとするが、会いに行こうとしない父に立腹し、捨て台詞を吐いて荷物をまとめて部屋を出る。駅前で、裕一の母を訪問しようと待ち合わせをしていた里美と伸二にばったり会い、母が退院したことを聞かされる。2日と一緒に実家に帰った裕一だったが、帰省していた姉は、この期に及んでも自分から話そうとしない裕一に堪忍袋の緒が切れ、お前のことは一生許さない、と言い放つが、話すよう促す里美の言葉に、裕一は初めて自分の思いを話し、涙を流して謝罪する。里美・伸二を見送り、裕一が再び実家に戻ると、そこに突然父がやってくる。4人は、一緒に年越し蕎麦を食べ、新年のあいさつを交わす。
年が明けて、東京の里美の部屋に戻った裕一、そこに帰ってきた里美は、裕一が不在の間に伸二と恋仲になったことを泣きながら打ち明け、裕一に別れを告げる。部屋を飛び出し、新宿を彷徨う裕一は、かつて父から言われたアドバイスを思い出し、「面白くなってきたじゃねえか」とつぶやくのだった。
・・・という感じ。
主演の藤ヶ谷のクズ男っぷりは見事。前半は、見事なクズ男っぷりに、不快さのあまり途中で席を立とうかと思わずにはいられないくらいでした。後半になって、父と再会を果たしたあたりからは、少しずつ面白い展開になってきて、最後もちょっと意表を突いたエンディングでしたが、観終わっても前半の不快感が拭い切れない後味が残ったのは、個人的にはマイナス印象でした。