鷺の停車場

映画、本、グルメ、クラシック音楽、日常のできごとなどを気ままに書いています

映画「青春18×2 君へと続く道」

GW中の午後、MOVIX亀有に行きました。


13時半すぎの時間帯、ロビーにはかなりのお客さんがいました。


上映スケジュールの一部。この日は、20作品・21種類の上映が行われていました。


この日観るのは「青春18×2 君へと続く道」(5月3日(金)公開)。全国288館と大規模での公開です。


スクリーンに向かう途中の通路の壁には、タペストリーも飾られていました。


上映は137+2席のシアター7。50人ほどはお客さんが入っていたと思います。


(チラシの表裏)


(別バージョンのチラシ)

ジミー・ライのエッセイ「青春 18×2 日本慢車流浪記」を基に、アルバイトをする高校生とバックパッカーの女性のひと夏の恋を描いた作品で、監督・脚本は藤井道人

 

主要登場人物・キャストは、次のとおりです。

  • ジミー【シュー・グァンハン】:主人公で、大学入学前にアルバイトをしていた台南のカラオケボックスでアミと知り合う。現在は36歳。

  • アミ【清原 果耶】:仕事を求めてジミーのアルバイト先にやってきた4歳年上の日本人女性。

  • リュウ【ジョセフ・チャン】:ジミーが松本で出会った飲食店店主。同じ台南出身。

  • 幸次【道枝 駿佑】:ジミーが飯山線の車内で出会った18歳の青年。

  • 由紀子【黒木 華】:ジミーが長岡のインターネットカフェで出会ったアルバイトの女性。

  • 中里【松重 豊】:ジミーが只見で出会った初老の男性。

  • 裕子【黒木 瞳】:只見に住むアミの母。

 

公式サイトのストーリーによれば、

 

あの時、想いを伝えていたら 未来は変わっていただろうか。

始まりは18年前の台湾。カラオケ店でバイトする高校生・ジミー(シュー・グァンハン)は、日本から来たバックパッカー・アミ(清原果耶)と出会う。天真爛漫な彼女と過ごすうち、恋心を抱いていくジミー。しかし、突然アミが帰国することに。意気消沈するジミーに、アミはある約束を提案する。
時が経ち、現在。人生につまずき故郷に戻ってきたジミーは、かつてアミから届いた絵ハガキを再び手に取る。初恋の記憶がよみがえり、あの日の約束を果たそうと彼女が生まれ育った日本への旅を決意するジミー。東京から鎌倉・長野・新潟・そしてアミの故郷・福島へと向かう。
鈍行列車に揺られ、一期一会の出会いを繰り返しながら、ジミーはアミとのひと夏の日々に想いを馳せる。たどり着いた先で、ジミーが知った18年前のアミの本当の想いとは。

 

・・・というあらすじ。


一心不乱に仕事に打ち込んでいた会社から追放され、かつて思いを寄せた女性の故郷を目的地に当てのない旅に出た主人公の旅路と、18年前の恋の思い出がうまく重なり合う、巧みな構成の切ないラブストーリーで、心に響く作品でした。周囲の席からも、すすり泣く音が聞こえてきました。

 

以下は、ネタバレになりますが、備忘も兼ねて、以下、作品のあらすじを紹介します。(多少の記憶違いはあるだろうと思います)

 

ジミーは、かつて自分が立ち上げたゲーム会社を追われ、18年ぶりに台南の実家に帰ってくる。
父から、一休みはより長い旅のため、とアドバイスを受けたジミーは、かつての盟友アーロンから、東京への出張の同行を頼まれる。実家の自分の部屋で、思い出の写真などを入れていた小箱を開き、その中にアミからの絵葉書を見つける。
出張先で、アーロンと日本の取引先との会食に同席したジミーは、取引先からの花見の誘いを断り、旅に出ると話す。

ジミーに、18年前の思い出がよみがえる。
大学入学を控えた夏休み、大学受験を終えたジミーは、友人に誘われ台南のカラオケボックスでアルバイトを始める。平凡な日々が続いていたある日、店に若い日本人女性・アミがやってくる。バッグパッカーをしていたが財布を失くしてしまったため、ここで働きたいと懇願するアミを、かつて神戸からやってきて台湾に住み着いた店長は、暖かく向かい入れる。スラムダンクが大好きで、日本語を少し理解できるジミーは、店長からアミの教育係を命じられ、少しずつ話をするようになる。

ジミーは、東京を出発し、江ノ電に乗り、スラムダンクの聖地である鎌倉高校前駅の踏切で写真を撮る。そこから見える海岸を眺めるジミーに、カラオケボックスの仲間たちと海に行った光景がよみがえる。
鎌倉から電車を乗り継ぎ、夜遅くに松本駅に到着したジミーは、飲食屋の立て看板に「一休みはより長い旅のため」と中国語で書かれているのが目に留まり、その店に入る。店主のリュウは、ジミーと同じ台南出身で、15年前に主張でやってきて戻らなかったと話す。店を閉めた後に松本城などを案内し、飲み屋で一緒に飲む。

しばらくすると、アミを目当てに来店する客でカラオケボックスは繁盛するようになる。店長はアミの歓迎会をしようと言い、台湾料理が食べたいというアミの希望で、スタッフ一同で台湾料理店で歓迎会を開く。どうして旅をするのか聞かれ、アミは、自分探しではなく、自分を確かめる旅もある、自分しか描けない絵を描くのが夢だと語る。アミが見せたスケッチブックの絵の上手さに、店長は落書きされていた店の外壁に絵を描いてもらうことにする。
次第にアミに惹かれていくジミー。ある日、アミにバイクに乗せてと頼まれ、ジミーはカラオケボックスへの通勤に使っていた原付の後ろにアミを乗せて走る。お勧めの場所に連れていってほしいと言われたジミーは、アミを台南の街並みが一望できる展望台に連れていく。美しい夜景と星空を見てアミは喜び、自分たちは一体どんな大人になるんだろうね、人生が長いかなんてわからない、と言葉を漏らす。

翌日、松本を出発したジミーは、アミの実家がある只見を目指し、飯山線に乗り替える。その車中、一人旅をしていた18歳の大学生・幸次に出会う。長いトンネルを抜けた先が一面の雪景色だったのを見て、ジミーはまるでLove Letterの世界だとつぶやき、幸次の誘いで次の駅で一緒に下りる。雪原の中を歩き、雪合戦のように雪を投げ合う2人。ジミーは、かつて岩井俊二監督の映画「Love Letter」を観たことを幸次に話す。

落書きされていた店の外壁に絵を描き始めたアミ。ジミーは、彼氏がいるかのように仄めかすアミに諦めようとするが、友人は日本の恋愛映画のチケット2枚をジミーに渡し、励ます。ジミーが勇気を出してアミの部屋をノックし、映画のチケットを渡すと、アミは快く承諾し、デートに行くことになる。
デートの日、寝坊して慌ててバイクで出かけたジミーは、アミを後ろに乗せて映画館に行く。そこで上映されていた「Love Letter」を一緒に観る2人。上映が終わり、館内が明るくなると、隣のアミは涙を流していた。照れ隠しのように声をかけ、席を立つアミ。戻ってきても、どこか暗い表情で座るアミに、ジミーはアミの手に自分の手を添え、大丈夫、と声をかける。

暗くなって長岡駅に着いたジミーは、街中で1軒のインターネットカフェを見つけ、幸次にインターネットカフェを勧められたことを思い出し、そこに入ってみる。店内で、アルバイトの由起子がパソコンでゲームをしているのを見たジミーは、その画面に目が留まり、それは自分が作ったゲームだと話す。それを聞いた由起子はネットで検索し、目の前にいるのが開発者のジミーであることを知り、驚く。
店内に貼られていた新潟ランタン祭りのポスターで、今日その祭りが行われていることを知ったジミーは、今からでも間に合うか、と口にし、それを聞いた由起子は自分の車にジミーを乗せ、ランタン祭りの会場に向かう。

ある日、ジミーはアミから7日後に旅を中断して日本に帰ることになったと知らされる。日本の彼氏のもとに戻るのだと思い込んだジミーは意気消沈し、アミの壁画が完成しても無愛想に反応する。そんなとき、無愛想に食事を終えて自室に戻ろうとするジミーを父が呼び止め、悔いのないように、と言葉をかける。
その言葉で目が覚めたジミーは、ほぼ荷造りを終えたアミの部屋を訪ね、連れて行きたいところがあると誘い、列車に乗る。着いたのは、以前にアミがポスターを見て行ってみたいと言っていた、ランタン祭りが行われていた街だった。ジミーはアミの手を握り、人混みをかき分けるように会場に向かう。それぞれの願いを書いたランタンを夜空に放った2人。アミは、夢を実現したらまた会おう、それまでは何があっても頑張ると約束しよう、と言い、2人はそれを約束する。そして、アミは、ジミーに感謝を伝えて抱きしめ、ジミーもアミの背中に手を伸ばして抱きしめる。
そしてアミが日本に帰る日、駅まで見送りに行ったカラオケボックスのスタッフ一同。アミはそれぞれの似顔絵を一人一人に手渡し、ジミーはみんなで書いた寄せ書きをアミに渡し、アミは列車で旅立つ。

一方、由起子の車で新潟にやってきたジミーは、何とか祭りが終わる前に会場に到着する。ジミーは、由起子とともに、あの時と同じように、願いを書いたランタンを夜空に飛ばす。

翌日、小出駅から只見線に乗ったジミーは、終点の只見駅で列車を下りる。アミの実家を探すジミーは、近くにいた初老の男・中里に声を掛けると、中里はアミのことを知っていて、その家まで自分の軽トラックでジミーを送ってくれる。
ジミーを家に招き入れたアミの母の裕子は、ジミーを家に招き入れ、4歳下の顔を見せてあげてほしい、と声を掛け、ジミーはアミの遺影が置かれた仏壇の前で手を合わせる。
そして、裕子はジミーをアミの部屋に案内し、アミは心臓の病気を抱えながら台湾に行ったことを明かし、「台湾編」と書かれた小さいスケッチブックを出して、これはあなたへのラブレターだと思うから、と言ってジミーに手渡す。
それは、台湾旅行中の風景を描いたイラストに言葉が添えられた絵日記風のものだった。ページをめくるジミーは、アミの思いに触れて、とめどなく涙を流す。

アミの実家を後にし、再び只見線に乗ったジミーは、手帳を開き、アミへの手紙を書き始める。アミが日本に帰った後、台北の大学に進んだジミーは、同じゲームをしていたことで偶然知り合ったアーロンとゲームの開発を始めて、夢中になって取り組み、成功を収めたが、その頃アミに電話したことでアミの死を知り、アミの死と向き合えずに仕事に没頭し、周囲とのすれ違いから会社を追われるに至ったのだった。そうした経緯を綴り、青春にさよならすることができた、この旅には大きな意味があると思うのだった。

台湾に戻ったジミーは、もう少し旅を続けよう、と思い、かつて乗っていたバイクでアミとの思い出の場所をめぐった後、再起のため新たにオフィスを決めるのだった。


(ここまで)