鷺の停車場

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橘由華「聖女の魔力は万能です 4」

橘由華「聖女の魔力は万能です 4」を読みました。

繰り返しになりますが、2016年4月から小説投稿サイト「小説家になろう」に連載が始まり、2017年2月にカドカワBOOKSから単行本として刊行が始まった作品で、テレビアニメ版が2021年4月からの2021年春クールに第1期、2023年10月からの2023年秋クールに第2期が放送されています。

第4巻の本巻は、2018年10月刊行の第3巻から7ヶ月後の2019年5月に刊行されています。

 

背表紙には、次のような紹介文が掲載されています。 

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 ❝聖女の魔力❞が発動可能になったセイの次のミッションは、貴重な薬草が群生する森の浄化だった。力自慢の騎士団や傭兵団に守られ安心しながら森を進んでいると、現れたのは、物理攻撃に強い『あの』モンスター⁉
 宮廷魔導師団に援軍を要請し、セイは討伐のための準備を着々と整えていく。携帯食を作ったり、薬草を育てたり……って違う、これは趣味だったわ。ともあれ、準備は万端!心強い援軍とともに、聖女パワーで枯れゆく森を救いに出発!

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第4巻となる本巻からは、本書の冒頭、前巻までのあらすじを紹介するページの前に、主要登場人物を紹介するページが挿入されています。そこで紹介されているのは、次のとおりです。

  • セイ:異世界に聖女として召喚されたOL・小鳥遊聖(たかなし せい)。治療や魔物の浄化で大活躍し、各所から崇められるようになってしまったのが最近の悩み。料理や化粧品の開発が息抜き

  • アルベルト・ホーク:第三騎士団の団長。ちまたでは”氷の騎士様”と呼ばれているほどクールらしいが、セイの前では……?

  • レオンハルト:クラウスナー領の傭兵団を取りまとめるリーダー。優秀な薬師の腕をもつセイを気に入っている

  • ユーリ・ドレヴェス:宮廷魔導師団の師団長。魔法や魔力の研究になると目の色が変わる。今は、セイの魔力に興味津々

  • ヨハン・ヴァルデック:薬用植物研究所の所長。セイの面倒をよく見てくれる。アルベルトとは幼なじみらしい

  • アイラ:セイと同じく異世界に召喚された高校生・御園愛良(みその あいら)。魔導師団で魔法の勉強をしている

  • ジュード:薬用植物研究所の研究員で、セイの教育係。面倒見がよく、人懐っこい。よくセイの料理をつまみ食いしにくる

  • エアハルト・ホーク:宮廷魔導師団の副師団長で、アルベルトの兄。口数は少ないが常識人。ユーリにいつも振り回されている

  • エリザベス・アシュレイ:図書館で友達になった侯爵令嬢。セイのことをよく慕ってくれている

このほかに、この第4巻で登場する名前が付けているキャラクターとしては、次の人たちがいます。

  • コリンナ:クラウスナー領専属の薬師。
  • 領主様:クラウスナーの領主のダニエル・クラウスナー。
  • マリー:王宮でセイの世話をしてくれる侍女。
  • 国王:スランタニア王国の国王のジークフリート・スランタニア。
  • 宰相:スランタニア王国の宰相のドミニク・ゴルツ。
  • ルドルフ・アイブリンガー:第二騎士団の団長。

本編は、主人公・セイの視点から描かれる5章と、その間に挿入されるセイ以外の者の視点から描かれる「舞台裏」と題する閑話で構成され、本編の後に、ショートストーリー集が収載されています。各章の概要・主なあらすじは、次のようなもの。

第一幕 出発

訪ねてきたアルベルトから、周辺の調査が終わり討伐に出発すると知らされたセイ。それから数日が経ち、出発を翌日に控えたセイは、レオンハルトから、クラウスナーの森は王都近くの森と魔物の強さが違うと心配される。
翌日、騎士団、傭兵団に同行して馬車で出発し、森に入ったたセイは、王都では見かけない薬草が生えているのを見つけるが、魔物には出会わない。

第二幕 厄介なもの

お昼の休憩となり、セイは一行の昼食作りを手伝い薬草入りのスープを作る。さらに森の奥に進んでいくと、巨大なモウセンゴケのような毒液を吐く魔物に遭遇するが、予定していた場所まで進み、この日の討伐を終える。
翌日以降も討伐は続き、次第に森の奥に入っていくと、スライムの捕食跡が見つかり、スライムにやられた枯れ木が増える。スライムは、物理攻撃がほとんど効かず、魔法でないと倒せない厄介な魔物だった。騎士団たちが戻ろうとしたところで、巨大なスライムに遭遇するが、セイの【聖女】の術も使い、何とか難を逃れる。
領主の城に戻り、宮廷魔導師の追加派遣を王宮に要請するが、アイラたちを連れてそれより前に出発していたユーリたち宮廷魔導師が到着する。

 

ここまでが、テレビアニメ第1期のEpisode 11「窮地」にほぼ対応する部分になっています。

舞台裏

ユーリがセイの地方遠征に付いていってしまわないよう、エアハルトは一計を案じるが、ユーリは諦め切れない。そんなとき、セイを崇拝する第二騎士団の騎士たちに誘われ、ユーリはアイラたちを連れ、西の森への討伐に同行するが、その行き先は、西の森ではなくクラウスナー領だった。

第三幕 実験

【聖女】の術で薬草に祝福を与える実験を行うセイが畑に祝福を与えていると、やってきたユーリは、土から魔力が感じられる、土に影響があるかもしれないと見抜き、セイに【聖女】の術について質問攻めにする。そして、討伐隊の再編成案が固まり、再びスライムの森へ出発することになる。

第四幕 再戦

スライムの森への再戦に出発するセイは、レオンハルトから、ユーリがかつて大規模な魔物の討伐であたり一帯を燃やし尽くしてしまったことがあり、灰燼の悪魔と呼ばれていることを聞かされ、悪夢の再現は止めてほしいと言うレオンハルトに同感したセイは、ユーリに自重するようお願いすることにする。森の奥に進むにつれ、出てくるスライムの量は増えてくるが、それを倒しながら進み、黒い沼のあるところまでたどり着き、セイは【聖女】の術を発動するが、その後には、立ち枯れた木とむき出しの地面だけが残っていた。

第五幕 再生

黒い沼の浄化を終えたセイだったが、その後の風景に胸が締め付けられ、気分が晴れないセイは、アルベルトにお願いし、翌日再びスライムの森を訪れ、興味津々のユーリが間近で観察するのを気にしないように努めて、森を生き返らせるため、【聖女】の術を発動する。辺り一面が金色の光で埋め尽くされた後、緑の絨毯が広がり、森は再生するが、セイはMP切れで意識を失ってしまう。
領都に戻り、アルベルトたちと一緒に黒い沼の浄化が終わったことを報告したセイは、討伐のお礼に開かれる宴席の準備を手伝う。宴席が開かれた2日後、セイたちはクラウスナー領を後にする。

ここまでが、テレビアニメ第1期の最終話であるEpisode 12「帰還」にほぼ対応する部分になっています。

 

以上が本編になります。

 

ショートストーリー集

バレンタイン・研究所編

召喚されて日が経ち、日本では2月に入ったはずと思い出したセイは、チョコレートに関するお菓子が作りたくなり、ココアを使ってブラウニーを作る。

バレンタイン・第三騎士団編

ブラウニーが研究所の人達に好評だったので、セイはそれを持って第三騎士団に向かい、団長にそれを食べてもらう。

避暑・インテリ眼鏡様

ポーションの納入のため宮廷魔導師団を訪ねたセイが汗だくになっていると、エアハルトが涼しくなる魔法が付与されたペンダントをくれる。

避暑・師団長様

宮廷魔導師団での訓練中、あまりの暑さに、かき氷が食べたい、とつい口にしてしまたたセイに、ユーリは興味津々でかき氷について質問攻めにすると、魔法で氷柱を出現させて削り、かき氷を作ってくれる。

避暑?・団長さん

アルベルトに誘われ、王都の祭に出かけたセイは、お酒を売っている店があるのか気になり、アルベルトに尋ねると、アルベルトはお酒が売っている店に連れて行き、蜂蜜酒を飲ませてくれる。セイはいい気分になって楽しい時間を過ごすが、翌朝、一連のことを思い出して頭を抱える。

魅惑の茸

秋になり、果物や茸を採りに森に行きたくなったセイは、所長の許可をもらって東の森に行くと、シャドーマッシュルームという希少な食用の茸を見つける。さっそく料理に使い、その素晴らしい香りに魅了される。

女性をおかしくさせるもの

薬用植物研究所の隣の薬草園でセイが畑の世話をしていると、リズがやってくる。美容にいいポーションと聞いて興味深々のリズに、セイはコーディアルを作って届ける。その3日後、リズはその凄い効果を興奮して語り、その押しに負けて、それも商品化することになる。

報告

所長にクラウスナー領でのことを報告するセイ。祝福を必要とする薬草については、コリンナとの約束で、自分がたまたま栽培方法を発見したことにして話をする。

 

(ここまで)

 

以上のとおり、この第4巻までで、テレビアニメ第1期に当たる部分を描いており、本巻はその最後の2話に対応する形になっています。

 

この続きも、少しずつ読み進めてみようと思います。