テレビアニメ「転生貴族、鑑定スキルで成り上がる」の第1期、後半の第7話~第12話を紹介します。
繰り返しになりますが、小説投稿サイト「小説家になろう」に2019年10月から連載され、2020年7月から講談社のKラノベブックスから単行本が刊行されている未来人Aのライトノベル「転生貴族、鑑定スキルで成り上がる〜弱小領地を受け継いだので、優秀な人材を増やしていたら、最強領地になってた〜」を原作にテレビアニメ化された作品。2024年4月から6月までの2024春クールにTBSテレビなどで第1期が放送され、2024年10月から12月までの2024秋クールに同じくTBSテレビなどで続編となる第2期が放送されています。
主要スタッフは、監督:加戸誉夫、シリーズ構成:中西やすひろ、キャラクターデザイン:八尋裕子、サブキャラクターデザイン:坂﨑忠・堀たえ子・山岡信一、アニメーション制作:studio MOTHERなど。
公式サイトでキャストが紹介されている、第1期に登場する主要キャラクター・キャストは次のとおりです。<>内は第7話~第12話でその人物が登場(声優が出演)する放送回です。
-
アルス・ローベント【藤原 夏海】:異世界に転生し“鑑定スキル”を手に入れた、弱小貴族・ローベント家の長男。そのスキルを活かして世に埋もれる「逸材」を家臣にスカウトし、乱世の中で誰にも負けない最強の領地作りを目指していく。<第7~12話>
-
リーツ・ミューセス【坂 泰斗】:差別を受けているマルカ人の少年。誰の助けも得られず路頭に迷っていたところで、アルスとの運命的な出会いを果たす。(アルスが出会った時点で14歳)<第7~12話>
-
シャーロット・レイス【佳穂 成美】:城郭都市カナレで身寄りもなく暮らしていた孤児の少女。とある事情で奴隷商人から逃げていたところを、アルスたちに助けられる。(アルスが出会った時点で11歳)<第7~12話>
-
ロセル・キーシャ【岡咲 美保】:狩りで生計を立てるキーシャ家に、末っ子として生まれた少年。他の兄弟とは違って体が弱く臆病だったため、家族からは才能がないと思われている。(アルスが出会った時点で5歳)<第7~11話>
-
リシア・プレイド【花澤 香菜】:カナレ郡トルベキスタの領主・ハマンドの娘でアルスの許嫁。愛嬌があり、文句のつけどころがない可憐な少女だが…!?(アルスが出会った時点で10歳)<第7~12話>
-
レイヴン・ローベント【東地 宏樹】:アルスの父親でランベルク領主。農民出身だが、持ち前の武勇で貴族に成り上がった。(登場時点で30歳)<第7・12話>
-
ミレーユ・グランジオン【生天目 仁美】:諸国を旅しながら、うまい酒を飲み歩いている謎の女。超絶マイペースな性格のせいで周囲とのトラブルが絶えない。(アルスが出会った時点で30歳)<第7・10~12話>
-
ファム【戸松 遥】:情報収集が得意な傭兵団「シャドー」の団長。気に入った依頼しか受けないが、“鑑定スキル”を持つアルスには興味があるよう。本名はマザーク・ファインド。(アルスが出会った時点で22歳)<第8~11話>
-
ルメイル・パイレス【てらそま まさき】:ミーシアン州カナレ郡長。まだ若いながらも優秀な家臣を率いるアルスに期待を寄せている。(アルスが出会った時点で44歳)<第8~10話>
-
メナス・レナード【玉井 勇輝】:カナレ郡長ルメイルの家臣。ルメイルに足りない部分を補う形でカナレの統治を補佐している。<第8~10話>
-
ハマンド・プレイド【塩屋 浩三】:カナレ郡トルベキスタの領主で娘のリシアを溺愛している。レイヴンとは古くからの仲だとか。<第8話>
-
クラル・オルスロー【麻生 智久】:カナレ郡クメール領主。アルスが幼少期の頃から交流がある。<第8話>
-
ソフィア・ローベント【川澄 綾子】:アルスの母親。※第7~12話では第7・11・12話で画面上登場するのみ。
-
クライツ・ローベント【千春】:アルスの弟でレンの双子の兄。<第7・11・12話>
-
レン・ローベント【高尾 奏音】:アルスの妹でクライツの双子の妹。<第7・11・12話>
-
クラン・サレマキア【井上 和彦】:ミーシアン州総督の長男で貿易都市センプラーを治めている。弟バサマークとの戦に勝利し「ミーシアン国」を創るという野望を持つ。<第10話>
-
バサマーク・サレマキア【堀内 賢雄】:ミーシアン州総督の次男でクランの弟。総督の座をかけクランとの戦を始める。ミレーユ曰く「完璧主義者」で絶対に勝てる戦しかしないとのこと。<第10話>
-
バサマーク・サレマキア【堀内 賢雄】:ミーシアン州総督の次男でクランの弟。総督の座をかけクランとの戦を始める。ミレーユ曰く「完璧主義者」で絶対に勝てる戦しかしないとのこと。<第10話>
-
トーマス・グランジオン【間宮 康弘】:バサマークの家臣でミレーユの弟。バサマークに忠誠を誓っており、勝利のためなら自らの犠牲も厭わない。<第10話>
以上のほかに、第7話~第12話に登場する、役名が付けられているキャラクターとしては、次の人たちがいます。<>内はその人物が登場(声優が出演)する放送回です。
-
ジャン【高橋 伸也】:プレイド家の執事。<第7・8・11・12話>
-
アン【佐々木 未来】:ランベルク家のメイド。<第7・9~12話>
-
ミレー・クリスタル【真野 拓実】:ランベルクの兵士。アルスの鑑定スキルで弓の才能を見出される。<第7・11・12話>
-
アーノルド【山田 美鈴】:シャーロットが面倒を見ていた孤児。今はアルスが作った孤児院で暮らしている。<第8話>
-
バーバラ【愛原 ありさ】:シャーロットが面倒を見ていた孤児。今はアルスが作った孤児院で暮らしている。<第8話>
-
クリス【三宅 麻理恵】:シャーロットが面倒を見ていた孤児。今はアルスが作った孤児院で暮らしている。<第8話>
- ペレーナ郡長【相馬 康一】:マサ郡がバサマークについていると知って裏切ろうと考えたいたペレーナ郡の郡長。<第9話>
-
マサ郡長【小山 剛志】:クラン派のマサ郡の郡長。<第9話>
-
リーマス・アイバス【秋元 羊介】:バサマークの家臣のロマック郡長。<第10話>
-
ブリジット【関根 明良】:ランベルク家のメイド。<第11・12話>
-
グラー【こばたけ まさふみ】:ランベルクの兵士。<第11話>
-
ビリー【降旗 雄司】:ランベルクの兵士。<第11・12話>
- ドーソン【今川 柊稀】:ランベルクの兵士。<第11・12話>
-
フレディ【佐久間 元輝】:ランベルクの兵士。<第11話>
-
ジル【梅田 修一朗】:模擬戦でミレーユ側に付いたランベルクの魔法兵。<第11・12話>
- ガトス・キーシャ【杉林 晟人】:キーシャ家の長男で、ロセルの長兄。ランベルクの兵士となった。<第11・12話>
-
マルクス・キーシャ【丹羽 哲士】:キーシャ家の次男で、ロセルの次兄。ランベルクの兵士となった。<第11話>
-
グラッツ【中山 祥徳】:ランベルクの兵士。<第12話>
-
グレッグ・キーシャ【島田 岳洋】:ロセル、ガトス、マルクスの父親。<第12話>
- 領民男【こばたけ まさふみ】:レイヴンの葬儀に参列した領民の男。<第7話>
-
領民女【くわばら あきら】:レイヴンの葬儀に参列した領民の女。<第7話>
-
領民子供【日向 もか】:レイヴンの葬儀に参列した領民の子ども。<第7話>
-
男A【中山 祥徳】:酒場でミーシアン州の総督が殺された話をしていた男。<第7話>
-
男B【降旗 雄司】:酒場でミーシアン州の総督が殺された話をしていた男。<第7話>
-
保母【神田 みか】:アルスが作った孤児院の保母。<第8話>
-
店員A【佐々木 奈緒】:「シャドー」との待ち合わせ場所の酒場の店員。<第8話>
-
店員B【鷲見 友美ジュナ】:「シャドー」との待ち合わせ場所の酒場の店員。<第8話>
-
店主【山口 恵】:「シャドー」との待ち合わせ場所の酒場の店長で、実はファムの部下。<第8・10話>
-
兵士A【中山 祥徳】:ペレーナ郡の兵士。<第9話>
-
兵士B【佐久間 元輝】:ペレーナ郡の兵士。<第9話>
-
兵士C【安倍川 賢治郎】:ペレーナ郡の兵士。<第9話>
-
領主A【船木 まひと】:センプラーでのパーティに出席したクランの部下の領主。<第10話>
-
領主B【中山 祥徳】:センプラーでのパーティに出席したクランの部下の領主。<第10話>
-
領主C【藤井 啓輔】:センプラーでのパーティに出席したクランの部下の領主。<第10話>
-
領主D【こばたけ まさふみ】:センプラーでのパーティに出席したクランの部下の領主。<第10話>
- 新人兵士【三上 大輝】:ミレーユの指示でリーツ側に裏切ったフリをした新人兵士。<第11話>
-
古参魔法兵【前田 雄】:模擬戦でリーツ側に付いた魔法兵。<第11話>
-
料理人【佐久間 元輝】:ローベント家の料理人。<第12話>
-
新参兵A【新井 拓人】:模擬戦後の宴会でミレーユと話した新参兵。<第12話>
-
新参兵B【石田 流星】:模擬戦後の宴会でミレーユと話した新参兵。<第12話>
-
新参兵C【三上 大輝】:模擬戦後の宴会でミレーユと話した新参兵。<第12話>
-
古参兵【亀山 雄慈】:模擬戦後の宴会でミレーユと話した古参兵。<第12話>
-
ナレーション【東地 宏樹】<第12話>
各話のあらすじは、次のとおりで、< >内が公式サイトで紹介されている内容になります。
第7話 継承
<レイヴンから戦場に行くことさえも許されなかったアルスは、自分も強くなろうともがいていた。しかし、父との別れの時は刻一刻と迫る。己の運命を悟ったレイヴンはリーツ、シャーロット、ロセル、リシアにアルスのことを託していく。満月の夜、アルスとレイヴンは最後の親子の時間を過ごした。アルスは父の想いを受け継ぎ、ランベルクの新たな領主として家臣たちと共に戦乱の世を生き抜いていくことを決意する。>
アルスが12歳の誕生日を迎えた4日後、敵の砦を落とし1月に及ぶ戦争を終えたランベルクの軍勢が帰還するが、レイヴンは戦が終わった途端に倒れ、そのまま病に伏してしまう。戦場に行くことを許されなかったアjルスは、強くなろうと日々訓練に打ち込む。そんな折、文通しているアルスからの手紙を読んで異変を察したリシアが突然訪問してくる。リーツが事情を説明すると、リシアは訓練場に向かいアルスに声を掛けようとするが、その鬼気迫る様子を見て、声を掛けずに退出する。
満月の夜、意識を取り戻したレイヴンは、リーツ、シャーロット、ロセルを呼び、自分はもうすぐ死ぬ、お前たちはこの領地を支える存在になった、来てくれて感謝する、アルスを支えてやってくれ、とアルスのことを3人に託す。リーツがリシアを気遣ってレイヴンの部屋に引き入れると、レイヴンはリシアに、アルスを一番近くで支えてほしいと託す。そして、レイヴンはアルスを呼び、10歳で農村を飛び出して兵士になった自分の生い立ちを話し、後は頼む、とアルスに領地の今後を託し、最後の親子の時間を過ごす。
そして翌朝、レイヴンは亡くなる。その葬儀でアルスは、参列した部下や領民たちの前で、新たな領主としての決意を明らかにし、力を貸してください、と頭を下げると、領民たちはその決意にこたえ、温かい言葉をかける。
一方、酒場で男2人がミーシアン州の総督が殺されたことを話していると、興味を持ったミレーヌ・クランジオンは、その話聞かせてよ、とその話に割り込むのだった。
第8話 新世代
<ランベルクの新たな領主となったアルスにさっそく試練が訪れる。ミーシアン州で起きている争いにおいて重要な位置にあるペレーナ郡を仲間に引き入れるため、アルスたちが調略をすることになったのだ。なんとしても調略を成功させるため、情報収集を得意とする傭兵団「シャドー」に調査を依頼することに。シャドーの根城へ行ったアルスは、姿を変えていた団長・ファムを鑑定スキルで見破ったことで刃を向けられてしまい ――>
レイヴンが亡くなって3か月が経ったころ、アルスはリーツたちとともにカナレ城に向かう。領主たちを招集したルメイルは、停戦状態にあったクランとバサマークの争いだったが、クランが兵をあげることになったと告げる。情勢を説明し、調略に応じないペレーナ郡を攻略すると話すルメイルに、アルスは自分たちにペレーナ郡を調略できないか試させてほしいと提案する。カナレ城に向かう前、アルスたちは、ペレーナ郡がなぜ頑なに調略に応じないのか不思議、十中八九裏に何かがある、安易に攻め込むのは危険、まずは全体を把握する必要があると話し、傭兵団に情報収集を頼むことを考えていたのだ。
ルメイルから猶予を得たアルスたちは、アルスが作った孤児院を訪れ、かつてシャーロットが面倒を見ていたアーノルド、バーバラ、クリスたちと再会する。そこに、父・ハマンドに付いてカナレ城に来ていたリシアがアルスに会おうと押し掛けてくる。孤児院の様子を見て、アルス様の周りはいつも幸せで溢れている、と言葉を漏らすリシアは、服が汚れるのも構わず孤児たちと戯れる。
翌日、アルスたちは、リーツが連絡を取った傭兵団「シャドー」に会えることになり、リシアもそれに同行する。会いに向かう途中、リーツは、代替わりした「シャドー」の若い団長はかなりのやり手で、気に入った依頼しか引き受けないと話す。待ち合わせ場所の酒場に入ったアルスは、周囲の客を鑑定して、団長がどこにいるのか探すが、注文を取りに来た若い女性店員のスキルを見て驚き、思わずトイレに立つ。その店員は、武勇・知略が圧倒的なスキルで、さらに男だったのだ。すると、突然にその店員がアルスを捕らえて小部屋に連れ込むが、アルスの反応を見て異変を察知したリシアがリーツとともに駆け付け、危機を脱する。その女性店員に扮していた団長・ファムは、アルスが鑑定スキルを持っているのを聞いて、気に入った、と内容が何かも聞かずに依頼を引き受け、アルスは、ペレーナ郡が調略に応じない理由を調べることをファムに依頼する。
第9話 探り合い
<ペレーナ郡の調略を目指すアルスたちは、ファムの活躍によって敵側の盟約状を手に入れる。しかし、その内容には不可解な点があった。 それを見たロセルは、盟約状を利用した作戦を思い付く。アルスたちはペレーナ郡へ直接乗り込み、盟約状に書かれた『嘘』を証明することで、敵側に寝返った郡長の目を覚まさせた。この活躍により、アルスたちはミーシアン総督の後継者であるクラン・サレマキアから招待を受けて ――>
ファムに調査を依頼したアルスは、約束の4日後、ファムに会いに行くと、ファムは、調査は成功だと言い、ペレーナ城で入手した盟約状を差し出す。それは、バサマーク側に付く貴族たちが署名・押印したもので、ペレーナ郡のほかに、カナレ郡と同じ西側地域に位置し有数の兵力を保有するマサ郡の署名もあった。クラン側に付いているはずのマサ郡の署名があることに、裏切りを疑うリーツ。
アルスはルメイルとメナスに盟約状を見せるが、それを見たメナスは、マサ郡の署名と印に違和感があると話し、正しいものと比較して、マサ郡の署名と印だけが偽物だと見抜く。そして、マサ郡が裏切ったという偽情報に騙されてバサマーク側に付いている、ペレーナ郡にはミーシアン州で希少な爆発の魔力石が採れる、バサマークは少しでも長く魔力石を採るための時間稼ぎに偽造したとの結論に至るが、ロセルは、ペレーナ郡を攻略するのではなく、真実を伝えて味方に付けるべきだと進言する。
そして、アルスは盟約状を持ってペレーナ郡長に乗り込む。ロセルの進言により、盟約状が偽物である証拠を示すため、アルスは先にマサ郡長を訪れると、マサ郡長は盟約状にサインした覚えはないと怒りを露わにし、自分が直接行ってペレーナ郡長の誤解を解く、と同行してくれたのだ。マサ郡長から直接捏造だと聞かされたペレーナ郡長は、考えを改め、クラン側に付くことになる。
ランベルクに戻ったアルスは、レイヴンの墓前で、ペレーナをめぐる事の顛末を報告する。すると、そこに馬車でルメイルとメナスがやってきて、今回の一件をクランに伝えてところ、興味を持ったクランがアルスに会いたいと言っていることを伝える。アルスは怖気づくが、リーツとロセルは絶対に行くべきだと背中を押し、クランに会いに行くことになる。
第10話 クラン・サレマキア
<総督の後継者であるクランから招待を受け、アルスたちは貿易都市・センプラーへ向かう。アルスが大きなパーティーに緊張していると、遂にクランが姿を見せる。決起集会のパーティーでクランが語ったのは「ミーシアン国」建国の野望とアルスへの賞賛だった。一方で、陣営の課題として戦力が不足している事実も明らかに。クランの頼みを受け、アルスたちは新たな人材の発掘をファムに依頼したのだが……彼が連れて来たのは、酒を飲みながら諸国を旅する謎の女・ミレーユだった。>
なぜ田舎者の自分を、と思いながら、緊張してクランがいるミーシアン州随一の貿易都市センプラーに向かうアルス。同行したリーツ、ロセルとともに、センプラー城で開かれるパーティに参加したアルスは、周囲からの視線を受けて緊張していると、クランが姿を現す。そのすごいステータスに、ここを治めるのにふさわしい数字だと思う。
クランは一同を前に、父が死んだことでミーシアン州は危機的な状況に陥っている、帝国の政権は機能していない、バサマークとの戦いに勝ってミーシアン州を統一して独立し、ミーシアン国を創る、と宣言する。そして、クランは、アルスをペレーナ郡を味方に引き戻した功績者として一同に紹介する。
パーティでの社交に疲れてバルコニーに出ると、2人で話をしたいとクランがやってくる。クランは、自分の部下たちはどうだとアルスに尋ね、挨拶を交わしながら能力やステータスを鑑定していたアルスは、飛び抜けて優秀な者は見つけられなかったと正直に答えると、クランは、お前の言うとおり、みんな真面目で意欲もあるいい奴だが、能力という点では物足りなさがある、やはり今の人材ではこの戦いは難しい、兵力や財力はこちらの方が上でも、それを率いる者が優秀でないと意味はない、お前には特段の期待をしている、と語り、お前が良い戦いをしてこの戦いに勝ったらカナレ郡長にしよう、今後は軍議に参加してほしいと告げる。
一方、アルカンテス城では、バサマークとその部下たちが情勢について話していた。クラン側には特段優秀な指揮官はいない、兵の数もこちらが上、負けるはずがない、と進言する部下に、バサマークは、私は必ず勝つ戦しかしない、と言い、トーマスの姉・ミレーユを部下にしたいと語る。
俺にも有能な人材を探してきてくれとクランに頼まれたアルスは、リーツの勧めでファムに人材探しを依頼する。ファムが身を隠して働く酒場に、ミレーユが働かせてくれとやってくる。店主は反対するが、興味を抱いたファムは採用を決め、元総督に仕えていたと聞いて、アルスに紹介する。
翌日、ファムはローベント家にミレーユを連れてくる。酒臭いミレーユにリーツたちは本当に有能なのか疑うが、鑑定したアルスは、そのとんでもないステータスに、化け物だ、と驚愕する。
第11話 ミレーユ・グランジオン
<アルスの鑑定スキルで、ミレーユには化け物級のステータスが備わっていることが分かった。なんと、ミレーユの正体は今は亡きミーシアン元総督の参謀だったのだ。その悪評を知っていたリーツは家臣にすることを反対するが、アルスはリスクを承知の上でミレーユを採用。だが、実際にローベント家に来てからのミレーユは問題ばかり起こし、周囲の人々は不満を募らせる結果に…。それに対しミレーユは、自分の実力を見せるべく、模擬戦を提案する。>
ファムが連れて来たのがミーシアン州元総督の参謀だったミレーユだと知って、悪評を聞いていたリーツは反対するが、アルスはリスクを承知で採用を決める。
勤務態度の悪いミレーユは問題ばかり起こし、リーツ、ロセルたち周囲は次々とアルスに不満を訴えるが、ここにいたいから認めてもらわなければと思ったミレーユは、模擬戦を提案する。ミレーユを追い出したリーツも乗り気になり、50人ずつ二手に分かれての模擬戦を行うことになるが、兵士たちもミレーユに不満を抱いており、ミレーユ側には古参兵に押し付けられた新人兵士ばかりになる。
リーツ側は、ロセルが大将となり、シャーロットも付く。一方のミレーユ側の大将となったアルスは、圧倒的に不利だと思うが、ミレーユは、戦略は無限にある、こちらが勝つ、と宣言する。
模擬戦が始まり、相手は何か仕掛けてくると考えたリーツは二手に分かれて攻める作戦を採る。さっそく、ミレーユ側の新人兵士1人、寝返らせてくれとリーツの前に現れ、ミレーユ側の作戦を話す。それは嘘だとリーツが見破ると、新人兵士は、この話は嘘、裏切ったフリをして誘導しろとミレーユに言われたと明かし、本当の作戦を話すと説明するが、リーツはその裏を見破り、新人兵士は捕らえられる。
リーツ率いる一団はミレーユ軍を討ち取ったと思ったが、それは傀儡で、いたのはミレーユとアルスだけだった。ミレーユは大将のアルスをおんぶして森の中を駆け出し、怒りで冷静さを失ったリーツとその一団はその後を追いかける。
第12話 誓い
<ローベント家をふたつに分けた模擬戦は、さらにヒートアップ!ミレーユはリーツ、シャーロット、ロセルを相手に次々と作戦を成功させていく。対するリーツたちも執念を燃やして戦うが、最後の所でミレーユの知略が上回り、模擬戦はアルスとミレーユのチームが勝利。この結果を通して、ローベント家の人々も遂に彼女のことを認めるように。一方のミレーユもリーツたちの実力を認め、彼らを率いるアルスを「皇帝」にもなれる器と賞賛する。>
アルスをおんぶして逃げるミレーユをリーツたちの軍勢が追いかけるが、ミレーユが用意した罠などの作戦が成功し、逃げ続ける。一方、ロセルの一団は、ミレーユ側の一団と遭遇するが、ミレーユに鼓舞された新人兵士たちに押され、シャーロットはロセルを連れて、リーツと合流しようと走り出すが、シャーロットは音魔法で気絶し、ロセルは1人で逃げることになる。リーツは逃げるミレーユを追い詰めるが、あと一歩のところで、ミレーユの作戦でおびき出されたロセルをミレーユを討ち取り、ミレーユ側が勝利を収める。
リーツは潔く自分の負けを認めてミレーユに謝り、ミレーユもリーツたちの実力を褒めたたえ、これだけの人材を従えているアルスはもっとすごい、皇帝にもなれると賞賛する。その夜、観戦に来ていたリシアも参加して、宴会が開かれ、兵士たちもミレーユと打ち解ける。ミレーユから掛けられた言葉が気になるアルスは、皇帝なんて冗談だと思うが、リーツは、自分もミレーユと同じ考え、必ずアルス様の道は自分が切り拓く、と誓う。
リシアが帰り、それぞれ訓練に励む中、アルスのもとにクランから軍議への出席を求める書状が届き、アルスは出発の準備を始める。
(ここまで)
最初はぼちぼちという感じでしたが、回が進むにつれて面白くなってきた作品でした。現在放送中の第2期も楽しみです。