鷺の停車場

映画、グルメ、クラシック音楽、日常のできごとなどを気ままに書いていきます

新型コロナ:2月の経過

年明け早々に再発令された緊急事態宣言、感染者数の減少などに伴い、2月末をもって関西圏、中京圏、福岡の6府県では前倒しで解除され、残るは首都圏の1都3県のみとなりました。

この2月1か月間の主な経過をまとめてみます。

  • 2月1日(月):国内の新規感染者数が1,792人、累計感染者数が391,626人に達し、都道府県別の感染者数は、東京都で10万人、愛知県で2.4万人、京都府で8,500人を超える。

    世界全体の感染者数は1億300万人を、各国の感染者数は、スペインで280万人、コロンビアで210万人、イスラエルで65万人、スロバキアで25万人、タイで2万人を超え、インドネシアの死亡者数が3万人を超える。

    菅首相が緊急事態宣言の延長について2日に判断することを表明。

  • 2月2日(火):国内の新規感染者数が2,331人、累計感染者数が393,836人に達し、都道府県別の感染者数は、大阪府で4.4万人、神奈川県で4.1万人を超える。

    各国の感染者数は、デンマークで20万人、カメルーンで3万人、アンドラで1万人を超える。

    政府の新型コロナウイルス感染症対策本部が10都府県の緊急事態宣言の3月7日までの延長を決定。重症者数が900人を下回る。

  • 2月3日(水):国内の新規感染者数が2,641人、累計感染者数が396,429人に達し、都道府県別の感染者数は、東京都で10.1万人、岩手県で500人を超える。死亡者数も、1日の判明数が過去最多の108人に達し、累計で6,000人を超える。

    世界全体の感染者数が1憶400万人を、各国の感染者数は、ブラジルで930万人、フランスで330万人、トルコで250万人、インドネシアで110万人、オランダとチェコで100万人、パキスタンで55万人、セルビアで40万人、ベラルーシで25万人、ホンジュラスで15万人を超え、死亡者数も、アメリカで45万人、メキシコで16万人、スペインで6万人を超える。

    新型コロナ対策のための新型インフルエンザ特措法と感染症法の改正法案が国会で成立。厚生労働省接触確認アプリ「COCOA」のAndroid版で昨年9月以降通知されない不具合が生じていることが判明したと発表。

  • 2月4日(木):国内の新規感染者数が2,576人、累計感染者数が399,048人に達し、都道府県別の感染者数は、東京都で10.2万人、埼玉県で2.6万人、千葉県で2.3万人、群馬県で4,000人、愛媛県で1,000人に達する。

    各国の感染者数は、イギリスで390万人、スペインで290万人、アイルランドで20万人、キューバで3万人を超え、死亡者数も、イギリスで11万人、イタリアで9万人、ドイツで6万人を超える。

    入院治療等を要する者の数が4万人を下回り、退院・療養解除となった者の数が累計で35万人を超える。

  • 2月5日(金):国内の新規感染者数が2,372人、累計感染者数が401,355人と40万人を超え、都道府県別の感染者数は、茨城県で5,000人、石川県で1,500人を超える。

    世界全体の感染者数が1億500万人を、各国の感染者数は、ブラジルで940万人、イタリアで260万人、メキシコで190万人、カナダで80万人、ポルトガルで75万人、ラトビアとガーナで7万人、アンゴラで2万人を超え、ブラジルの死亡者数が23万人を超える。

    厚生労働省が5都府県の住民を対象に行った抗体検査で、東京都で抗体保有率が0.91%だったと発表。アストラゼネカ社が厚生労働省にワクチンの承認を申請。首都圏の鉄道各社が終電繰上げの延長を発表。EU日本向けのワクチン輸出を承認したことが判明。

  • 2月6日(土):国内の新規感染者数が2,276人、累計感染者数が403,435人に達し、都道府県別の感染者数は、東京都で10.3万人、神奈川県で4.2万人を超える。

    世界全体の死亡者数が230万人を超え、ロシアの感染者数が390万人を、アメリカの死亡者数が46万人を超える。

    重症者数が800人を下回る。中国で2例目の国産ワクチンを承認。

  • 2月7日(日):国内の新規感染者数が1,630人、累計感染者数が404,990人に達し、都道府県別の感染者数は、大阪府で4.5万人、兵庫県で1.7万人を超える。

    世界全体の感染者数が1億600万人を、各国の感染者数は、アメリカで2,700万人、ブラジルで950万人を超える。

  • 2月8日(月):国内の新規感染者数が1,216人、累計感染者数が406,766人に達し、東京都の感染者数が10.4万人を超える。

    各国の感染者数は、フランスで340万人、スリランカで7万人を超える。

    大阪府が緊急事態宣言解除を要請するために定めた独自基準を満たす。

  • 2月9日(火):国内の新規感染者数が1,570人、累計感染者数が408,186人に達し、都道府県別の感染者数は、埼玉県で2.7万人を超える。入院治療等を要する者の数が3万人を下回る。

    各国の感染者数は、スペインで300万人、ドイツで230万人、イスラエルで70万人を超え、フランスの死亡者数が8万人を超える。

    政府が新型コロナ対策の予備費の1兆1,372億円の追加支出を決定。新型コロナウイルスの起源を調べるため中国の武漢を訪れていたWHOの調査団が会見。

  • 2月10日(水):国内の新規感染者数が1,887人、累計感染者数が410,012人に達し、都道府県別の感染者数は、東京都で10.5万人、千葉県で2.4万人、福岡県で1.7万人、岐阜県で4,500人を超える。

    世界全体の感染者数が1億700万人を、各国の感染者数は、ブラジルで960万人、アルゼンチンで200万人、ルーマニアで75万人、スウェーデンで60万人、マレーシアで25万人、コートジボワールで3万人を超え、アメリカの死亡者数が47万人を超える。

    菅首相が翌週半ばからワクチン接種を開始すると表明。

  • 2月11日(木):国内の新規感染者数が1,693人、累計感染者数が411,751人に達する。

    各国の感染者数は、ブラジルで970万人、イギリスで400万人、ウクライナで130万人、ペルーで120万人、エストニアで5万人を超え、死亡者数も、メキシコで17万人、ポーランドで4万人を超える。

  • 2月12日(金):国内の新規感染者数が1,301人、累計感染者数が413,154人に達し、都道府県別の感染者数は、神奈川県で4.3万人、愛知県で2.5万人を超える。

    世界全体の感染者数が1億800万人、各国の感染者数は、イランで150万人、インドネシアで120万人、セネガルで3万人を超え、死亡者数も、アメリカで48万人、アルゼンチンで5万人を超える。

    重症者数が700人を下回る。西村担当大臣が基本的対処方針等諮問委員会で10都府県の緊急事態宣言の継続が必要との認識を示す。政府の新型コロナウイルス感染症対策本部が新型インフルエンザ特措法の改正を受けた基本的対処方針の変更を決定。ファイザー社のワクチン約40万回分が初めて日本に到着。

  • 2月13日(土):国内の新規感染者数が1,362人、累計感染者数が414,472人に達し、都道府県別の感染者数は、東京都で10.6万人、新潟県で1,000人を超える。

    各国の感染者数は、ブラジルで980万人、ロシアで400万人、イタリアで270万人、カザフスタンで25万人、フィンランドで5万人を超える。

    新型コロナ対策のための新型インフルエンザ特措法と感染症法の改正法が施行。

  • 2月14日(日):国内の新規感染者数が1,364人、累計感染者数が415,782人に達する。

    各国の感染者数は、モザンビークで5万人を超える。

    厚生労働省ファイザー社のワクチンを正式承認。

  • 2月15日(月):国内の新規感染者数が963人、累計感染者数が417,765人に達し、死亡者数が7,000人を超える。1日の新規感染者数が1,000人を下回るのは11月16日以来約3か月ぶり。都道府県別の感染者数は、東京都で10.7万人、大阪府で4.6万人、宮城県を3,500人を超える。

    世界全体の感染者数が1億900万人を、各国の感染者数は、フランスで350万人、フィリピンで55万人、アラブ首長国連邦で35万人、コスタリカで20万人、ザンビアで7万人、レソト王国で1万人を超え、死亡者数も、世界全体で240万人、ブラジルで24万人、エジプトで1万人を超える。

    内閣府が2020年の国内総生産が11年ぶりに実質前年比4.8%のマイナスになったと発表。厚生科学審議会の分科会が16歳以上の人にワクチン接種の努力義務を課し、妊婦は対象外とする案を了承。熊本県が独自の緊急事態宣言を18日に解除すると発表。東京都で感染者の報告漏れが838件あったことが判明。WHOがアストラゼネカ社のワクチンを緊急使用承認。

  • 2月16日(火):国内の新規感染者数が1,305人、累計感染者数が419,015人に達し、都道府県別の感染者数は、沖縄県で8,000人を超える。

    各国の感染者数は、ブラジルで990万人、トルコで260万人、コロンビアで220万人、メキシコで200万人、ヨルダンで35万人、スロベニアで18万人、スーダンで3万人、マルタで2万人を超え、ブラジルの死亡者数が24万人を超える。

    河野担当大臣が17日から4万人の医療関係者を対象に先行接種を開始すると発表。

  • 2月17日(水):国内の新規感染者数が1,448人、累計感染者数が420,408人に達し、都道府県別の感染者数は、東京都で10.8万人、埼玉県で2.8万人を超える。

    各国の感染者数は、スペインで310万人、ポーランドで160万人、チェコで110万人、イラクで65万人、クウェートで18万人、モンテネグロで7万人、ウルグアイで5万人を超え、死亡者数も、アメリカで49万人、ロシアで8万人を超える。

    医療機関でワクチンの先行接種が始まり、初日は8機関125人に接種。接種開始はG7の中では最後。入院治療等を要する者の数が2万人を、重症者数が600人を下回る。イギリスで健康な人を人為的に新型コロナウイルスにさらして経過観察などを行う試験が承認。

  • 2月18日(木):国内の新規感染者数が1,541人、累計感染者数が421,967人に達し、都道府県別の感染者数は、千葉県で2.5万人、栃木県で4,000人を超える。

    世界全体の感染者数が1億1,000万人を、各国の感染者数は、ブラジルで1,000万人、エチオピアとナイジェリアで15万人を超える。

    厚生労働省が不具合が判明していた接触確認アプリ「COCOA」の修正版をリリース。ファイザー社が世界9か国でワクチンを妊婦に投与する治験を開始したと発表。

  • 2月19日(金):国内の新規感染者数が1,285人、累計感染者数が423,311人に達し、都道府県別の感染者数は、東京都で10.9万人を超える。

    各国の感染者数は、アメリカで2,800万人、イギリスで410万人、南アフリカで150万人、レバノンで35万人、マラウイで3万人を超え、死亡者数も、イギリスで12万人を超える。

    大阪府知事が2月末で緊急事態宣言を解除することを国に要請する意向を表明。

  • 2月20日(土):国内の新規感染者数が1,234人、累計感染者数が424,507人に達し、都道府県別の感染者数は、京都府で9,000人、茨城県で5,500人、佐賀県で1,000人を超える。

    各国の感染者数は、ロシアで410万人、ベルギーで75万人、ハンガリーで40万人、パラグアイで15万人を超える。

    厚生労働省がワクチン接種の副反応の疑いのある報告が2例あったと発表。

  • 2月21日(日):国内の新規感染者数が1,033人、累計感染者数が425,597人に達し、都道府県別の感染者数は、神奈川県で4.4万人、静岡県で5,000人を超える。

    各国の感染者数は、インドで1,100万人、イタリアで280万人、カナダで85万人、イスラエルで75万人、アルバニアで10万人を超え、死亡者数も、メキシコで18万人、チリで2万人を超える。

    退院・療養解除となった者の数が40万人を超える。ワクチンの第2便約45万回分が日本に到着。

  • 2月22日(月):国内の新規感染者数が741人、累計感染者数が426,456人に達し、都道府県の感染者数は、広島県で5,000人を超える。

    各国の感染者数は、チリで80万人、スイスで55万人、ギリシャで18万人を超え、死亡者数も、アメリカで50万人を超える。

    重症者数が500人を下回る。愛知県知事が2月末での緊急事態宣言解除を国に要請。茨城県が独自の緊急事態宣言を23日に解除することを発表。沖縄県も独自の緊急事態宣言を予定どおり28日で終了することを発表。

  • 2月23日(火):国内の新規感染者数が1,085人、累計感染者数が427,467人に達し、都道府県別の感染者数は、東京都で11万人を超える。

    各国の感染者数は、ドイツで240万人を超え、死亡者数も、ルーマニアで2万人を超える。

    大阪府兵庫県京都府の知事が2月末での緊急事態宣言解除を国に要請。

  • 2月24日(水):国内の新規感染者数が927人、累計感染者数が428,553人に達する。

    各国の感染者数は、インドネシアで130万人、ポルトガルで80万人、オーストリアで45万人、モルドバとエジプトで18万人、北マケドニアで10万人を超え、死亡者数も、ブルガリアで1万人を超える。

    河野担当大臣が高齢者へのワクチン接種を4月12日から開始する予定などの当面の接種スケジュールを公表。福岡県知事が緊急事態宣言の解除を国に要請。アメリカが国家非常事態の延長を発表。

  • 2月25日(木):国内の新規感染者数が1,076人、累計感染者数が429,472人に達し、都道府県別の感染者数は、埼玉県で2.9万人、三重県で2,500人を超える。

    各国の感染者数は、イランで160万人、ペルーで130万人、スウェーデンで65万人、スロバキアで30万人を超え、死亡者数も、世界全体で250万人、ブラジルで25万人を超える。

    国内の変異株の確認数が200例を超える。政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会が緊急事態宣言解除地域のリバウンド防止策について提言。

  • 2月26日(金):国内の新規感染者数が1,067人、累計感染者数が430,539人に達し、都道府県別の感染者数は、大阪府で4.7万人、千葉県で2.6万人、北海道で1.9万人、愛知県で1.8万人を超える。

    各国の感染者数は、チェコで120万人、セルビアで45万人、パレスチナで18万人を超え、死亡者数も、アメリカで51万人を超える。

    政府の新型コロナウイルス感染症対策本部が大阪・兵庫・京都、愛知・岐阜、福岡の6府県の緊急事態宣言を28日で解除することを決定。国連安保理が紛争地域でワクチンを接種するための停戦決議が採択。

  • 2月27日(土):国内の新規感染者数が1,214人、累計感染者数が431,740人に達する。

    各国の感染者数は、イタリアで290万人、アルゼンチンで210万人を超え、死亡者数も、ドイツで7万人、チェコで2万人を超える。

    アメリカでジョンソン・エンド・ジョンソン社の初の1回接種ワクチンが緊急使用承認。

  • 2月28日(日):国内の新規感染者数が999人、累計感染者数が432,773人に達し、都道府県別の感染者数は、群馬県で4,500人を超える。

    各国の感染者数は、トルコで270万人、ポーランドで170万人、オランダで110万人、ルーマニアで80万人、マレーシアで30万人を超え、死亡者数も、イランで6万人を超える。

    大阪府でワクチン集団接種に向けた大規模訓練を実施。

 (注)感染者数などのデータは、基本的に翌日発表の厚生労働省資料に基づいています。

 

世界全体を見ても、1月の初めには80万人を超える日もあった1日の新規感染者数は、その後は減少傾向に転じ、30万人を切る日も出てきています。国によりスピードに差はありますが、ワクチン接種も始まり、次第に沈静に向かうことを願うばかりです。

サイゼリヤ 豊四季店

サイゼリヤの豊四季店でお昼を食べました。

f:id:Reiherbahnhof:20210216061931j:plain
お店は、東武野田線(アーバンパークライン)の豊四季駅の北口を出て最初の信号(豊四季駅入口)で県道278号線を右折し、柏駅方面に400mほど進んだところ。駅から歩けば6~7分でしょうか。

サイゼリヤ自体は何度も行ったことがありますが、このお店は初めて。

f:id:Reiherbahnhof:20210216061952j:plain
注文方法は、以前に他のお店に行ったときと同様、注文用紙にメニュー番号を記入して注文する形です。

f:id:Reiherbahnhof:20210216062011j:plain

f:id:Reiherbahnhof:20210216062027j:plain

f:id:Reiherbahnhof:20210216062040j:plain

f:id:Reiherbahnhof:20210216062054j:plain

f:id:Reiherbahnhof:20210216062104j:plain

f:id:Reiherbahnhof:20210216062113j:plain
店内のメニューの一部。基本的に以前に他のお店に行ったときと同じですが、季節限定メニューなど多少の違いがありました。

f:id:Reiherbahnhof:20210216062136j:plain
連れが頼んだパンチェッタのピザ(400円)。

f:id:Reiherbahnhof:20210216062152j:plain
ほうれん草のソテー(200円)。いつもながらの味です、

f:id:Reiherbahnhof:20210216062206j:plain
キャベツのアンチョビのソテー(200円)。「復活」との文句につられて頼んでみましたが、個人的には今一つな感じでした。

f:id:Reiherbahnhof:20210216062242j:plain
たまねぎのズッパ(300円)。以前に他のお店で食べたときは季節限定だったような気がしますが、半年以上経っても残っているということは、レギュラーメニューに格上げになったのかもしれません。これは好みの味。

f:id:Reiherbahnhof:20210216062301j:plain
ミートソースボロニア風(レギュラーサイズ)(400円)。パスタではよく頼むメニュー。

f:id:Reiherbahnhof:20210216062316j:plain
いつものように調味料コーナーに用意されているチップ状の唐辛子をかけて食べました。

f:id:Reiherbahnhof:20210216062331j:plain
かけた後はこんな感じ。後からじわっとくる辛さが個人的にはいい感じです。

いろいろ頼みましたが、この日も1人当たり800円程度、このコスパはさすがですね。 

 

サイゼリヤ 豊四季店
千葉県柏市豊四季209-1(Tel:04-7199-5115)
営業時間:11:00~22:00 ※現在は20:00(アルコール提供は19:00)まで
定休日:なし

桜木紫乃「ホテルローヤル」

桜木紫乃さんの小説「ホテルローヤル」を読みました。

ホテルローヤル (集英社文庫)

ホテルローヤル (集英社文庫)

  • 作者:桜木 紫乃
  • 発売日: 2015/06/25
  • メディア: 文庫
 

本作は、2013年1月に単行本として刊行され、その年の第149回直木賞を受賞した作品。その後、2015年6月に文庫本化されています。昨年、映画を観ていたので、原作も読んでみようと思って、手にしてみました。

文庫本の背表紙には、次のような紹介文が掲載されています。

 

------------

北国の湿原を背にするラブホテル。生活に諦念や倦怠を感じる男と女は‟非日常”を求めてその扉を開く―—。恋人から投稿ヌード写真の撮影に誘われた女性事務員。貧乏寺の維持のために檀家たちと肌を重ねる住職の妻。アダルト玩具会社の社員とホテル経営者の娘。ささやかな昂揚の後、彼らは安らぎと寂しさを手に、部屋を出て行く。人生の一瞬の煌めきを鮮やかに描く全7編。第149回直木賞受賞作。

------------

 

作品は、上の紹介文にあるとおり、7つの短編から構成されています。各編のおおまかなあらすじは次のとおりです。

シャッターチャンス

短大を卒業してから13年、地元のスーパーで正社員として事務を担当している加賀谷美幸。中学の同級生で、怪我でアイスホッケー選手を引退し、今は同じスーパーで配送運転手として働く恋人の木内貴史の求めで、投稿ヌード写真を撮るために廃業したラブホテル「ホテルローヤル」を訪れる。撮影する中で、美雪には様々な思いが去来する。

本日開店

児童養護施設で育ち、30歳の時に設楽寺の住職の息子で20歳年上の七教の妻となった設楽幹子。直後に住職が亡くなり、経済的に苦しくなる中で、檀家の提案で、4人の檀家と定期的にお布施を受ける代わりに性的な関係を持つことになっていた。檀家の1人が亡くなり、その役目が10歳ほどしか年が違わない息子に変わったことで、幹子の心情に変化が生まれる。

えっち屋

高校を卒業してから10年間、今は肺を患い入院している70半ばの父親が30年前に開業した「ホテルローヤル」の管理をしてきた田中雅代。ホテルの部屋で女子高生とその教師が心中した事件をきっかけに、ホテルを閉めることを決めた雅代は、「えっち屋」と呼ばれているアダルト玩具会社の営業担当・宮川に在庫の引き取りに来てもらう。市役所に勤めていたが上司の妻に手を出したことで転職した宮川と話す中で、雅代はある提案をする。

バブルバス

お盆に1年前に亡くなった姑の墓参りに夫・本間真一と来た恵。供養を頼んでいた僧侶がダブルブッキングで来れなくなり、墓地からの帰り、「ホテルローヤル」を通りかかった恵は、僧侶に渡すはずだった5,000円でラブホテルに行こうと夫を誘う。アパートに舅と子ども2人と狭いアパートに同居し、夫婦の営みも途絶えていた2人は、ホテルの一室でつかの間の夫婦水入らずの時間を過ごす。

せんせぇ

高校の数学教師・野島広之は、単身赴任先の木古内から電車に乗る。妻・里沙が、自分に里沙を紹介した当時の勤務校の校長と結婚前から長らく関係が続いていることを知った野島は、関係が続いているのか確かめるため妻に黙って自宅がある札幌に向かう野島だったが、担任をしている2年生・佐倉まりあが隣の席に座ってくる。借金などから母と父がそれぞれ姿を消したと語る佐倉。札幌で里沙と校長が一緒なのを目撃した野島は、佐倉と自分の境遇に共通するものを感じ、翌日、道東に向かう特急に乗る。

星を見ていた

自宅近くの「ホテルローヤル」で掃除婦として働く60歳の山田ミコ。10歳下の夫・正太郎は漁師だったが足を傷めて船を降り、ミコは朝から夜中まで働く。3人の子どもの中で唯一親を気にかけて時折連絡をくれるのは左官をしている次男の次郎だけだったが、ある日、その次郎が殺人容疑で逮捕されたとのニュースが流れる。

ギフト

看板屋を営む42歳の田中大吉。同い年の妻と小学6年生の息子がいるが、自分の半分ほどの歳で団子屋の売り子をしていたるり子と男女の仲になっていた。一念発起して、借金をしてラブホテルを建てる契約を結び、帰宅すると、妻子は出て行った後で、離婚届が残されていた。実家に迎えに行っても、義父に冷たく追い返される大吉は、るり子とラブホテルを始めることを決める。

 

(ここまで)

 

釧路の湿原を望む場所にたたずむラブホテル「ホテルローヤル」を舞台にした作品ですが、それぞれの短編は、密接に関連しているわけではなく、「ホテルローヤル」という要素を共通するだけで、ゆるやかにつながっている感じで、それぞれの登場人物の心象が印象深く描かれています。

各編はおおむね、昔に遡っていく形で連なっています。最初の「シャッターチャンス」ではホテルの廃業後が描かれ、「本日開店」では「シャッターチャンス」との前後関係は明確ではありませんが、ホテルの廃業後に田中大吉が亡くなったことが出てきます。「えっち屋」ではホテルを廃業した時のことが、「せんせぇ」はホテル廃業の一因となった心中に至る教師と女子高生が釧路に向かう場面が描かれ、「星を見ていた」は雅代が高校生だったころ、「ギフト」はホテル開業時の大吉が描かれています。ただ、「バブルバス」は、ホテルが営業中の時期を描いているものの、「せんせぇ」や「星を見ていた」との前後関係は明確ではありません。

昨年観た映画版では、「本日開店」以外の短編の要素がおおよそ盛り込まれ、雅代を主人公にした物語として再構成されていました。個々のエピソードは味があったものの、一本の映画としては今一つの印象でしたが、原作の本作を読んで、その要因がわかった気がしました。