2月8日(月)にNHK-BSで生中継された、アメリカンフットボールのプロリーグNFLのチャンピオンを決める「スーパーボウル」を見ました。
第55回となるスーパーボウル、現地時間で前日の2月7日(日)に、フロリダ州の主要都市の1つであるタンパのレイモンド・ジェームス・スタジアムで開催されました。
NFC代表は第5シードからプレーオフを勝ち抜いたタンパベイ・バッカニアーズで18年ぶり2度目の出場、AFC代表は第1シードから勝ち抜いた前年チャンピオンのカンザスシティ・チーフスで2年連続4度目の出場です。
なお、プレーオフもほぼ全試合録画で見ていました。個人的には、NFCで第1シードだったグリーベイ・パッカーズが何となく気に入っている(ホームタウンがNFLで最小規模という点が大きいと思います)ので、スーパーボウル出場を賭けたカンファレンス・チャンピオンシップでバッカニアーズに敗退したのは残念でした。
スーパーボウルの会場は、出場チームとは関係なくあらかじめ決定されていますが、今回のバッカニアーズが、史上初めて、会場を本拠地とするチームのスーパーボウル出場となります。
チーフスのキックオフで試合開始。
ともに、最初のドライブは相手のディフェンスに阻まれパントで地域を戻す一進一退の展開。第1クォーターの残り5分、チーフスの2回目のドライブでフィールドゴールを決めて3点を先制しますが、その次のバッカニアーズの自陣25ヤード地点からのドライブで、タッチダウンで逆転します。第2クォーターに入って再びバッカニアーズがタッチダウンを決め、チーフスもフィールドゴールで点を返すものの、前半残り1分からのドライブでバッカニアーズがさらにタッチダウンを決め、21対6で折り返します。
後半もバッカニアーズのペース。チーフスは立ち上がりにフィールドゴールを挙げたものの、その後のドライブはインターセプト2回、第4ダウン失敗2回、QBマホームズも3回もサックを受けるなどいいところがなく、終わってみれば31対9とバッカニアーズの完勝、史上初の本拠地制覇となりました。
具体の得点経過は次のとおりです。
<第1クォーター>
- 05:10 チーフスFG(Kバトカー)⇒0-3
- 00:37 バッカニアーズTD(QBブレイディ→TEグロンコウスキー・8ヤードパス)&G(Kスコップ)⇒7-3
<第2クォーター>
- 06:05 バッカニアーズTD(QBブレイディ→TEグロンコウスキー・17ヤードパス)&G(Kスコップ)⇒14-3
- 01:01 チーフスFG(Kバトカー)⇒14-6
- 00:06 バッカニアーズTD(QBブレイディ→WRブラウン・1ヤードパス)&G(Kスコップ)⇒21-6
<第3クォーター>
- 11:26 チーフスFG(Kバトカー)⇒21-9
- 07:45 バッカニアーズTD(RBフォーネット・27ヤードラン)&G(K)⇒28-9
- 06:20(バッカニアーズINT(SウィンフィールドJR))
- 02:46 バッカニアーズFG(Kスコップ)⇒31-9
<第4クォーター>
- 01:33(バッカニアーズINT(LBホワイト))
(注)時間は残り時間。FG:フィールドゴール(3点)、TD:タッチダウン(6点)、G:ゴール(エキストラポイント:1点)、INT:インターセプト。
ポジション名は、K:キッカー、QB:クォーターバック、TE:タイトエンド、WR:ワイドレシーバー、RB:ランニングバック、S:セイフティ、LB:ラインバッカー。
チーフスのQBマホームズのコンディションは必ずしも万全ではなかったようですが、チーフスのオフェンスにいい仕事をさせなかったバッカニアーズのディフェンスの活躍が光る試合でした。パスのターゲットがカバーされてマホームズがプレーの選択に困る場面が何度も見られました。サックやインターセプトの多さも、そうしたディフェンスの活躍あってのことだと思います。一方のチーフスのディフェンスは、最初は良かったのですが、バッカニアーズの攻撃が出るようになってくると、そのプレッシャーからか、せっかくのインターセプトを帳消しにしてしまうなど、ペナルティで自らを苦しくしてしまう場面も目立ちました。
20年在籍したニューイングランド・ペイトリオッツから今季バッカニアーズに移籍した現役最年長、43歳のQBトム・ブレイディは、年齢による衰えを見せない見事なプレーで、自身10回目の出場となるスーパーボウルを制し、NFL新記録となる7度目のスーパーボウル制覇、同じく新記録となる5度目のMVPを受賞しました。
アメリカ最大級のスポーツイベントであるスーパーボウル、豪華なハーフタイムショーなど、見どころも多いのだと思いますが、何より、高いレベルのプレーに魅了され、興奮する一戦でした。