鷺の停車場

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アニメ「宇宙よりも遠い場所」

はたらく細胞」に続いて、dアニメストアで「宇宙よりも遠い場所」を視ました。 

はたらく細胞」と同様に、昨年TOKYO MXテレビで放映された作品。ニューヨーク・タイムズでも優れたテレビ番組として選出されたなど、SNSでの評価を見て、気になっていました。

大まかなあらすじは、高校2年生のキマリ(水瀬いのり)が、母が亡くなった南極行きを目指す報瀬(花澤香菜)と知り合い、バイト先で知り合った日向(井口裕香)、芸能人の結月(早見沙織)とともにテレビ番組の企画で民間南極観測隊に参加する中で、友情を深め、それぞれ成長していく、というもの。

キマリ・報瀬・日向の3人はそれぞれ、事情は違えど内なる葛藤を抱え、それを乗り越えることができるのではないかと南極を目指し、最初は嫌がっていた結月は3人とは友人関係が築けるのではないかとともに南極に行くことを選ぶ。そうした4人が、それぞれ心の内で引っ掛かっていた葛藤を振り切って、成長していく展開は心打たれます。とりわけ、報瀬が亡き母と向き合う第12話は、繰り返し視ても涙が止まりませんでした。

キャラクターの絵の感じは、輪郭が白抜きになっているあたり、以前観たアニメ映画「きみの声をとどけたい」とよく似た印象を受けます。監督などの主要スタッフは違うようですが、アニメ制作がMADHOUSEなのは同じなので、基本的な画風は共通ということなのでしょうか。

南極の風景など、景色の描写も見事で、行きたいと思って行ける場所ではないですが、一度実際にこの眼で見てみたくなります。スクリーンの大画面で観たらもっと魅力的に映ると思うので、劇場版の総集編とかあったらいいなあという気もします。