休日の午後、MOVIX柏の葉に行きました。

14時ちょっと前の時間帯、ロビーにはそれなりのお客さんがいました。

この日の上映スケジュールの一部。この日は、既に上映が終了した作品も含め、31作品・32種類の上映が行われていました。1日1回のみ上映の作品が21もあり、この映画館としても、かなり上映作品数が多い日だったのではないかと思います。
この日観るのは、「はじまりの日」(10月11日(金)公開)。全国72館とやや小規模な公開です。


上映は221+2席のシアター8。10人ほどのお客さんが入っていました。


(チラシの表裏)
名古屋を舞台に、伝説のロックスターの再生と若き歌姫の誕生を描いた音楽ファンタジーで、監督・脚本・プロデュースを日比遊一が務め、主演は、「JAYWALK」の元ボーカリスト・中村耕一が務めています。
公式サイトのストーリーによれば、
かつてロックスターとして一世風靡した「男」 (中村耕一)。
ある事件がきっかけで、音楽を封印し、ビルの清掃会社で働きながら質素に暮らしている。
仕事場とアパートを往復し、生きる意味を問う事すらしない男の日々。かつて男のファンだった同僚の寺田(山口智充)が、唯一心ゆるせる相手だ。
男の隣人は会社の同僚の「女」(遥海)だった。
夜な夜な女と母親(高岡早紀)の激しいやり取りが男の部屋に響き渡ってくる。
ある日、公園で一人口ずさむ女の歌声に大きく心を揺さぶられる男。
それをきっかけに男の日々は、ゆっくりと動き出す。
男は、女の才能を確信し、昔の同僚である音楽プロデューサーの矢吹(竹中直人)にその歌を聴くよう頭を下げる。矢吹に断られながらも通い詰める男。
女の可能性を信じたアシスタント望月(岡崎紗絵)のサポートもあり、女は次第にチャンスを掴んでいく。
そして男もまた自分の歌が、他人の心に灯をともすことに気づかされる出来事が…
・・・というあらすじ。
公式サイトで紹介されている登場人物・キャストは、次のとおりです。
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男【中村 耕一】:かつて一世を風靡したロックスター
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女【遥海】:いつかスターになりたいと歌い続ける
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母親【高岡 早紀】:「女」の母親で、統合失調症を患っている。
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寺田【山口 智充】:「男」が働く清掃会社の同僚で、元々「男」のファン。
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矢吹【竹中 直人】:「男」が一世を風靡していた時代の同僚だった音楽プロデューサー
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望月【岡崎 紗絵】:矢吹の部下の若手音楽プロデューサー。
公式サイトで役名が紹介されている以上の6人のほかに、次の方々も出演されています。
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羽場 裕一:「男」が働く清掃会社「三清社」の上司。
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尚玄:「女」の父親。母親を捨てて出ていった。
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鈴木 美羽:「男」の一人娘。
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宍倉 秀磨:寺田の一人息子・翔太。
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秋野 暢子:「男」に判決を言い渡した裁判長。
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麿 赤兒:「男」が入居したアパートの大家。
劇中、3回ほど、現実のシーンからミュージカル風のシーンに切り替わったところはちょっと戸惑いましたが、何より主演の中村耕一と遥海の歌が素晴らしく、演技の方は素人っぽさは拭えませんが、かつてのロックスターの再生と若き歌姫の誕生を描いた良質な音楽映画になっていました。特に、遺影の前で中村耕一がギターを弾きながら歌うシーンはグッときました。
ここから先はネタバレになりますが、備忘を兼ねて、もう少し詳しくあらすじを記してみます。(登場するシーンの時系列をはじめ、多少の記憶違いはあるだろうと思います。)
かつてロックシンガーとして一世を風靡した「男」は、薬物使用で懲役2年・執行猶予4年の判決を受け、妻子と別れひとり風呂のない古びたアパートに入居する。「男」は、街角の証明写真機で履歴書に貼る顔写真を撮って履歴書を書いて仕事を探し、いくつかの職場で断られた後、ビルの清掃会社「三清社」に採用され、働き始める。
アパートの隣室には、同じ清掃会社に勤める「女」と、精神病を患うその母親が住んでおり、毎晩のように激昂する母親とそれを宥める「女」のやりとりが聞こえてきていた。
自分の過去を封印して寡黙に働き、スーパーや銭湯に行くほかは会社と自宅を往復するだけの質素な生活を送る「男」だったが、「男」がかつてのロックシンガーであることに気づいた同僚の寺田は、「男」に声を掛けて自分が営む串カツ屋に連れていく。人繰りの問題などで店を開けられない時に清掃会社でアルバイトしていると話す寺田は、自分が「男」の大ファンであることを明かして「男」を励まし、近く公園で開かれる「子ども食堂」のイベントで歌ってみないかとチラシを渡す。
ある日、公園でひとり口ずさんでいた「女」の歌声を耳にした「男」はその才能を確信し、寺田からもらったイベントのチラシに一度歌ってみることを勧めるメッセージを付けて「女」の部屋のポストに投函する。
イベントの日、「男」は子どもたちにお弁当を配る寺田たちを手伝い、ステージには「女」が登場して歌う。その歌の上手さに寺田たちは驚き、「男」も嬉しそうな顔になる。
そんなある日、寺田が突然心不全で亡くなったことが告げられる。家族にも連絡が付かず、三清社の社員たちで送り出すことになり、寺田が営んでいた居酒屋で簡素な通夜が執り行われる。そこに姿を現した一人息子の翔太は、最後まで迷惑かけやがって、と遺影に向かって悪口をたたくが、「男」に向かうと、父がファンだった、歌って送り出してほしい、と頭を下げる。音楽を封印していた「男」は一瞬ためらうが、意を決して店内に飾りとして置かれていたギターを手に取り、それを弾きながら歌い始める。哀愁漂う「男」の歌が流れる中、参列した社員たちは遺影の前で涙しながら手を合わせていく。
断られても矢吹のもとを訪れ、一度歌を聞いてやってほしいと頼む「男」。矢吹は冷たく接するが、「男」のファンで、その熱意に打たれたアシスタントの望月のとりなしで、一曲だけ聞いてもらえることになる。
「女」が出かけることに取り乱す母親に、家を出ることができない「女」だったが、
母親が寝入った隙に家を抜け出し、少し遅れて駆け付ける。しかし、「女」の熱唱を聞いた矢吹は、暗い、そして表現が古い、と言って出ていき、望月もその後を追いかけて出ていく。落ち込んだ「女」は、自宅の前まで帰ってきたところで、「男」にその鬱積した思いを爆発させる。
一方、矢吹とともに車に乗った望月は、「女」の歌を聞いた感想を尋ねられ、正直感動しました、と答える。
「女」の可能性を感じる望月は、矢吹に辞表を出し、矢吹に対し、よく古いと言うが、それは過去の栄光にすがりつく自分自身のことではないか、と言って出ていく。それを聞いて何かを思う矢吹。
そして、「男」のもとに矢吹が訪ねてくる。矢吹は、「女」は望月が面倒みることになったと告げる。「女」は、望月の下で指導を受け、ライブハウスで歌い始めるようになる。それに付き添う「男」に矢吹は、若いころの自分たちを思い出す、と懐かし気に語る。
「男」は一人娘が住む家の近くまで足を運び、彼氏と会う娘の姿を遠くから眺める。そして、帰宅した「男」は、娘に近況を知らせる手紙を書いて送るのだった。
その歌で聴衆を魅了し、次第に人気を得ていく「女」。そして、東京行きの話が出るが、母親を置いていくことを躊躇する「女」は、「男」と一緒に歌うのであれば、と言って矢吹たちを困らせる。
説得しようとする「男」に、「女」は、歌を捨てないと約束してくれるなら、1人で東京に行く、と話す。そして、亡き寺田の店で「女」の送別会が開かれるが、店の外に、矢吹が姿を現す。その姿を見て「男」が外に出ると、矢吹は、覚悟があるならもう一回だけ付き合ってやる、と「男」に話す。
「女」の東京行き前の最後のライブ、アンコールでステージに再登場した「女」は、またここに戻ってくる、と語り、最後の一曲を歌う。
そして、「男」は喫茶店で一人娘と会う。久しぶりに父親を目の前にして、娘はただ涙を流し、「男」はその姿を優しい眼差しで見つめるのだった。
(ここまで)