鷺の停車場

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テレビアニメ「青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない」を見る④第11話~第13話

テレビアニメ「青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない」、先に紹介した第1話~第3話の「迷えるシンガー編」、第4話~第7話の「ナイチンゲール編」、第8話~第10話の「マイスチューデント編」に続いて、9/13(土)から9/27(土)にかけて放送された「サンタクロース編」の第11話から最終話・第13話までを紹介します。

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繰り返しになりますが、電撃文庫KADOKAWA)から刊行されている鴨志田一ライトノベル青春ブタ野郎」シリーズを原作にアニメ化された作品で、原作小説の第1巻から第5巻(+第6巻の序盤)までがテレビアニメ「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」として2018年10月~12月の2018秋クールにTOKYO MXなどで放送された後、原作小説の第6巻と第7巻が劇場版アニメ「青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない」として2019年6月に、原作小説の第8巻が劇場版アニメ「青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない」が2023年6月に、原作小説の第9巻が劇場版アニメ「青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない」として2023年12月に、それぞれ公開されています。本作は、それに続く原作小説の第10巻以降を原作にテレビアニメしたもので、2025年7月からの2025夏クールにTOKYO MXなどで放送されている作品。タイトルは原作小説の第13巻から採られています。主要スタッフは、監督:増井壮一、シリーズ構成:横谷昌宏、キャラクターデザイン:田村里美、総作画監督:田村里美・野々下いおり・末田晃大・成瀬藍、制作:CloverWorksなど。

公式サイトで紹介されている主要登場人物・キャストのうち、第11話から第13話までのエンドクレジットで登場(声優が出演)しているのは、次のとおりです。<>内は、それぞれのキャラクターが登場する放送回になります。

  • 梓川 咲太【石川 界人】:主人公で市立横浜大学の統計科学学部の1年生。過去の経緯があって、スマホを持っていない。「思春期症候群」を発症した麻衣に出会って以来、様々な「思春期症候群」に遭遇している。<第11~13話>

  • 桜島 麻衣【瀬戸 麻沙美】:咲太の1学年上の人気女優。峰ヶ原高校に通っていた当時、周囲から認識されなくなる「思春期症候群」を発症し、咲太がそれを解決したことで、恋人の関係になる。1年先に同じ横浜の公立大学に入ったが、1年間休学していたため、今は咲太と同じ1年生。<第11~13話>

  • 岩見沢 寧々/ミニスカサンタ【上田 麗奈】:咲太の前に現れた謎のミニスカートのサンタクロースの衣装を着た女の子。咲太以外の人間には認識されておらず、人気のネットシンガー「霧島透子」を自称している。<第11~13話>※エンドクレジットでは、第11話は「ミニスカサンタ」、第12・13話は「岩見沢寧々」と紹介されています。

  • 美東 美織【石見 舞菜香】:咲太が基礎ゼミの懇親会で知り合った同じ大学の国際商学部の1年生。咲太と同じくスマホを持っていない。<第11~13話>

  • 赤城 郁実【山根 綺】:咲太と同じ大学の医学部看護学科1年生で、咲太の中学時代のクラスメイト。<第11・13話>

  • 姫路 紗良【小原 好美】:峰ヶ原高校の1年生で、咲太のバイト先の塾に通う生徒。<第11・13話>

  • 古賀 朋絵【東山 奈央】:峰ヶ原高校の3年生。何度も同じ日を繰り返す「思春期症候群」を発症した際に咲太と知り合い、今は同じファミレスでバイトするバイト仲間。<第11・13話>

  • 双葉 理央【種﨑 敦美】:咲太の峰ヶ原高校時代からの数少ない友人。国立大学の理系学部に進み、咲太と同じ塾でバイトしている。<第11~13話>

  • 豊浜 のどか【内田 真礼】:麻衣の異母妹で、アイドルグループ「スイートバレット」のメンバー。咲太と同学年で、今は咲太と同じ大学の国際教養学部の1年生。<第11~13話>

  • 梓川 花楓【久保 ユリカ】:咲太の妹。中学生時代にネットを通じたいじめを受けたことで、解離性障害を発症し、その後の2年間は、別人格の「かえで」となり、家に引きこもっていた。今は元の記憶が戻り、自身で選択した通信制高校に通っている。<第11・13話>

  • 広川 卯月【雨宮 天】:アイドルグループ「スイートバレット」のリーダー。愛称は「づっきー」。通信制高校を経て、咲太と同じ大学・学部に進学したが、退学した。咲太を「お兄さん」と呼んでいる。<第13話>

以上のほかに、第11話から第13話までのエンドクレジットで名前が出ているキャラクター・キャストとして、次の人たちがいます。<>内はその人物が登場(声優が出演)する放送回です。

  • 福山 拓海【岩中 睦樹】:咲太が大学で友達になった同じ統計科学学部の1年生。<第11~13話>

  • 山田 健人【広瀬 裕也】:峰ヶ原高校の1年生で、咲太のバイト先の塾の生徒。<第11話>

  • 吉和 樹里【山本 悠有希】:峰ヶ原高校の1年生で、咲太のバイト先の塾に通う生徒。<第11話>

  • 花輪 涼子【相川 奈都姫】:麻衣のマネージャー。<第11・12話>

  • 咲太の父【志村 知幸】:咲太と花楓の父親。<第11話>
  • 咲太の母【亀岡 真美】:咲太と花楓の母親。<第11話>

  • 南条 文香【佐藤 聡美】:麻衣が思春期症候群を発症していた時にも接点があったテレビ局の女性アナウンサー。<第12話>

  • 国見 佑真【内川 雄馬】:咲太の峰ヶ原高校時代からの数少ない友人。高校卒業後、消防士となった。<第13話>

  • アナウンサー【石黒 史剛/吉野 貴大】:咲太たちが見ていたテレビでニュースを報じていたアナウンサー。<第11話>

  • 学生【香坂 侑】:1月6日の大学で咲太と麻衣について話していた学生。<第11話>
  • 記者【陣谷 遥/蒔村 拓哉】:成人式を迎えた麻衣の囲みインタビューで取材した芸能記者<第12話>

  • 店主【三瓶 雄樹】:寧々と咲太が入ったクリスマスグッズの店の店主。<第12話>

  • サラリーマン【吉野 貴大】:咲太と美織が入った飲食店で隣のテーブルに座っていたサラリーマン。<第12話>

  • アナウンス【香坂 侑】:羽田空港で飛行機の出発を知らせたアナウンス。<第12話>
  • 司会【香坂 侑】:麻衣が出演した一日警察署長のイベントの司会。<第13話>

  • 客【森嵜 美穂/蒔村 拓哉】:麻衣が出演した一日警察署長のイベントの観客。<第13話>

  • 男性【小堀 真生/白石 兼斗】:麻衣が出演した一日警察署長のイベントに来ていた男性。<第13話>

各話ごとのあらすじは、次のとおりです。(< >内は番組情報などで紹介されている各話の内容です。)

第11話 夢見る世界

<「4月1日の音楽フェスで、麻衣が霧島透子の正体は自分だとカミングアウトする」夢を見た咲太。時を同じくして、複数の大手SNSで「#夢見る」の書き込みが殺到したことによるアクセス障害が発生した。
「#夢見る」が世間を騒がせる中、古賀朋絵は麻衣が一日警察署長のイベント中に事故に遭い、意識不明の重体になる夢を見たと咲太に告げた。
もうひとつの可能性の世界の咲太からの「麻衣さんが危ない」というメッセージを思い出し、気がかりになる咲太の前に再びミニスカサンタが現れる。>

梓川咲太は、恋人の桜島麻衣が横浜で開催された音楽フェスティバルで霧島透子の曲を歌い、観客の前で、実は私が霧島透子なんです、とカミングアウトし、それを聞いた自分がスマホで赤城郁実に、この後会えないか、と電話する夢を見る。
目が覚めると、目の前には浴衣姿の麻衣がいた。12月25日、前日から麻衣と泊まった箱根の温泉旅館だった。咲太は夢の内容を麻衣に話す。麻衣はあり得ないと否定するが、咲太は妙にリアルな夢に、予知夢ではないかと不安を感じる。そこにやってきたマネージャーの三輪涼子は、麻衣に音楽フェスのオファーがあったことを明かす。
オファーがあった音楽フェスは4月1日で、麻衣が映画で共演したバンドのゲストボーカルとして出演するというものだった。咲太が帰宅すると、テレビニュースでは、「#夢見る」とのタグをつけた書き込みが一斉に行われたアクセス集中でSNSの接続障害が発生していると伝えていた。そして、家にいた花楓は、もう1人の自分に戻った夢を見たことを話し、親友の鹿野琴美の第一志望の大学が咲太の大学で、一緒なら自分も行ってみたいと話す。

花楓がバイトに出かけた後、咲太は夢で見た郁実の携帯番号に電話を掛けると、郁実が電話に出る。郁実は、咲太と同じ内容の夢を見たことを明かし、あの夢の正体がわかった気がすると話す。

12月28日、咲太は、生徒の山田健人から、クリスマスイブの夜に吉和樹里とデートしている夢を見たと打ち明けられ、授業にやってきた樹里の様子から、咲太は、樹里も健人と同じ夢を見たのだと察する。

年が明けた1月3日、麻衣を連れて実家に行った咲太は、何気ない会話から、麻衣がクリスマスイブの夜に夢を見ていなかったことを知る。気になった咲太は、帰りの車の中で豊浜のどかに電話すると、のどかはスイートバレットのメンバーは全員、横浜のホールでライブする夢を見たと話す。麻衣は、咲太も早く大人になりなさい、思春期症候群に悩まされずに済むし、と話す。

1月5日、ファミレスのバイトに行った咲太は、同じファミレスでバイトを始めた姫路紗良から、健人と樹里がデートしているのを見かけた夢を見たこと、咲太が見た夢の内容と一致する「#夢見る」を付けた書き込みが5,000件以上あることを聞かされる。
バイトが終わった後、咲太は古賀朋絵から、2月4日に藤沢警察署で一日警察署長をした麻衣がイベント中の事故で意識不明の重体になったニュースを夢で見たと聞かされる。

1月6日、大学が始まり、大学に向かう咲太は、友人の福山拓海から声を掛けられ、麻衣が霧島透子の正体だとSNSで騒がれていると聞かされる。拓海が実家の北海道に帰る夢を見たと聞いた咲太は、どうしてこの大学を選んだのか尋ねるが、拓海は思い出せず考え込んでしまう。
その後、咲太が教室で試験を受けていると、ミニスカサンタ姿の岩見沢寧々がやってきて、話がある、と声を掛けるが、その姿が見えない咲太以外は誰も反応しない。咲太がトイレのふりをして教室を出ると、寧々は、どういうつもり、麻衣が何で霧島透子だと言われているのか、と文句を言う。咲太は、自分が見えなくなったことに心当たりがないか尋ねると、寧々は黙り込んでしまうが、麻衣が誤解を解いたら1日デートしてあげると言って去っていく。教室に戻ると、美東美織が待っており、美織にも寧々が見えていたことがわかる。
咲太は美織に寧々について説明する。美織がノートPCで本人のSNSを開くと、多くの写真が投稿されていた。咲太が何か消えたくなる事情があったのかなと言うと、美織は、更新が止まった4月に何かあったのでは、休学明けの麻衣が大学に現れ、みんなからの注目を奪っていった、それまで大学の中ではチヤホヤされていたのが一般人に格下げ、という感じだったのでは、自分が特別じゃなくなって、いつも周りにいた自称お友達が自分をが笑っているのがわかって、惨めになって隠れたのではないか、彼女は霧島透子ではないんじゃない、と話す。

1月7日、双葉理央に会った咲太は、美織に言われたことを話すが、理央は、それよりも麻衣に対する誤解の方が気になると話す。咲太は、麻衣が成人の日の取材で誤解について否定し、SNSにも公式コメントを出すことを伝えるが、理央は、問題があるとすればそれだけやっても噂が収まらないときだ、と話す。そして、理央は、イブの夜、国見佑真とデートする夢を見たが、あの夢は未来ではないと思っていると話す。それを聞いた咲太は、郁実に、あの夢は未来ではなく、もうひとつの可能性の世界を覗いていたのではないかと言われたことを話す。帰宅後、咲太はそのことを麻衣にも電話で話すと、麻衣は2月4日に一日警察署長をすることになったことを明かし、それを聞いた咲太は不安に駆られる。

 

原作のライトノベルでは、シリーズ第13巻「青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない」の「第一章 夢見る世界」と「第二章 トナカイの仕事」の序盤(1~2まで)で描かれた部分におおむね対応しています。

第12話 トナカイの仕事

<麻衣は成人の日に報道陣の取材に応じ、自身が霧島透子ではないことを明言するが、「#夢見る」の影響は大きく、噂を完全に消すことはできなかった。麻衣本人に、桜島麻衣が霧島透子だという噂を否定させるというミニスカサンタとの約束を果たした咲太は、彼女とデートに出かける。
デート当日、元町でショッピングをするミニスカサンタを認識する人は誰もいなかった。彼女に探りを入れる咲太だったが、高校時代から付き合っていた恋人として、意外な人物の名前が出てくる。>

成人の日の1月9日、成人式(二十歳の集い)に出席した麻衣は、その後の囲みインタビューで、自分が霧島透子だという噂を否定する。

1月16日、麻衣の公式SNSでも噂を否定するコメントが掲載されていたが、噂は完全には沈静化していなかった。大学に向かった咲太に、普段着姿の岩見沢寧々から突然声を掛け、二十歳の集いの会見は見た、30日は空けておいて、約束どおりデートしてあげる、と言って去っていく。その日の帰り、咲太が駅で豊浜のどかに美織に言われたことを遠回しに話すと、大学に入りたての頃、何人か見かけた、高校まではたぶん学校で一番の美人だったが、大学に入ったら麻衣がいて、自分のキャラとか立ち位置とか分からなくなって自分を見失っている子、と話す。

1月30日、咲太はミニスカ姿の寧々の運転する車に乗る。寧々は、春に高2の夏から付き合っていた彼氏からも認識されなくなった、彼氏も一緒にこの大学を受けたが、2年連続で落ちて、この春に入学してきたと話す。その彼氏が統計科学学部だと聞いた咲太は寧々の彼氏は拓海だと気づく。
横浜の元町にやってきた寧々は、誰かへのプレゼント用のマフラーを買い、別の店ではブリキのトナカイを買うが、その店主は、最近これを買いに来る人が何人かいると話す。その店を出て、寧々はマフラーを拓海に渡すよう咲太に頼むが、拓海の誕生日だから自分を呼び出したのだと察した咲太は、一緒に渡しに行こうと誘い、寧々のスマホを借りて拓海に電話をかける。電話に出た拓海は、北海道に帰るために羽田空港に向かう途中だった。
プレゼントをきっかけに拓海が寧々を認識できるようになることを期待して、寧々と空港に向かう咲太だったが、空港の出発ロビーで拓海をつかまえ、拓海の前に寧々を連れて行き、寧々という彼女がいたことを話しても、拓海は寧々のことを思い出せず、その姿を認識することができない。拓海が出発ゲートに姿を消した後に振り返ると、寧々の姿はなかった。

2月1日、咲太が自動車教習所でたまたま美織に会うと、美織は、見てもらいたいものがある、と寧々が優勝した前年の学祭のミスコンの映像を見せる。寧々は霧島透子の歌をピアノを弾きながら歌っていた。続けて、本物の霧島透子のMVを見せた咲太は、1月30日に寧々が買ったのと同じブリキのトナカイが映っているのに気づく。さらに美織は、霧島透子の歌を本物のように歌う動画が100件以上あり、時期はバラバラだがどれもある時を境にコメントが止まっていると話し、それらの人も同じように認識されなくなっているのだろうと思った咲太は困り果てる。
咲太が家に帰ると、拓海から電話が掛かってくる。空港で会った日、拓海は中学のクラスメイトが交通事故で死んだと連絡が入って、その葬式に出るために北海道に帰ったこと、葬式に集まった同級生たちから、その死んだクラスメイトはクリスマスイブの夜に夢を見ていなかった、夢を見なかったのは未来で死んでいるからじゃないかと言われたことを話す。
電話を終えた咲太は、今すぐ会いたい、と麻衣に電話を掛ける。ちょうど咲太の家を訪ねてきた麻衣を玄関先で迎えた咲太は、麻衣を抱きしめ、麻衣さんのことは僕が守るから、と誓い、麻衣は、じゃあ咲太のことは私が守ってあげる、と咲太を抱きしめる。その頃、咲太の家の電話には寧々から、手伝ってほしいことがある、と留守電が入る。

2月3日、咲太は寧々に指定されたマンションを訪れると、そこは寧々の部屋で、寧々は咲太にまとめたゴミを捨てるよう頼む。ゴミの中にミスコンのトロフィーを見つけた咲太は、それを取り出して寧々の部屋に戻ると、部屋の中はクリスマス一色の装いになっていた。咲太は、クリスマスイブの夜に夢を見なかった人は未来で死んでいるからだという噂を聞いた、と拓海から聞いた話を話すが、寧々は拓海のことは知らない、と話し、さらに、寧々としての自覚が完全になくなっていた。
寧々のマンションを出た咲太は、双葉に電話を掛ける。事情を聞いた双葉は、霧島透子の動画には必ずクリスマスに関係あるアイテムが映っている、それに気づいた寧々は霧島透子になるために同じアイテムを集めたのではないか、寧々が霧島透子であることにこだわるなら、麻衣は本当に危ない、と話す。それを聞いた咲太は、翌日の麻衣の一日警察署長の前に寧々の思春期症候群を治すしかないと考える。

 

原作のライトノベルでは、シリーズ第13巻「青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない」の「第二章 トナカイの仕事」の中盤以降(3以降)と「第三章 Someone」の前半部分(4の途中まで)で描かれた部分におおむね対応しています。

第13話 サンタクロースの夢を見ない

<寧々は、恋人である福山拓海に思い出してもらえなかったことをきっかけに、寧々としての自分を忘れ、完全に自分を霧島透子だと思い込むようになってしまう。
この思春期症候群を治せるのは拓海だけで、それが麻衣を守ることにもつながると考えた咲太は、赤城郁実とともに急遽、拓海の帰省先の北海道へ飛ぶ。
空港で出迎えた拓海に、咲太は寧々がミスコンで優勝した時のトロフィーを見せて……。>

2月3日、寧々の思春期症候群を治すため、飛行機で拓海が滞在している北海道に行くことを決めた咲太は、家に電話を掛けて家に夕食を作りに来ていた麻衣に事情を話した後、そこに声を掛けた郁実も、向こうの世界からのメッセージが関係しているなら自分も気になる、と咲太に同行する。2人が夜の便で新千歳空港に着くと、事前に知らせていた拓海が出迎えに来ていた。咲太が寧々が捨てたミスコンのトロフィーを見せると、拓海は寧々ののことを思い出し、何で今まで忘れてたんだ、と涙を流す。

翌朝の帰りの便を待ち、咲太たちは空港内の温泉施設で朝まで過ごす。拓海は咲太に、寧々とのこれまでの経緯を話す。その後、施設内の休憩所で郁実と話す咲太は、霧島透子みたいと言われたことが、寧々が見失っていた自分を取り戻すきっかけになったかな、と話す。

2月4日、羽田空港に着いた咲太たちは、タクシーで寧々のマンションに向かうが、インターホンを押しても返事はなく、拓海が持っていた合鍵で部屋に入ると、寧々はおらず、パソコンの画面には麻衣の一日警察署長の告知が映っていた。寧々は麻衣のイベントに車で向かうと考えた咲太たちは、駅前のカーシェアサービスの立体駐車場に向かい、寧々が車で出発しようとしているところだった。拓海が身体を張って車を停め、寧々に語り掛ける。寧々は、最初は拓海が誰かわからず、自分を霧島透子だと言い張るが、寧々が好きな自分の思いを必死に伝える拓海の言葉に、こんなみっともない私のどこが好きだっていえるの、自信満々で上京したのに仕事は増えず、自分なら何者かになれると思っていたのにこの有り様、負け犬の自分がなれたのはせいぜい霧魔透子のまがい物、と心の内を叫ぶように吐露する。拓海を援護する咲太の言葉に、寧々は元の自分を取り戻し、郁実からも見えるようになる。しかし、寧々は、たぶんまだ終わりじゃない、霧島透子は自分のほかにもいると言い、咲太たちは寧々が運転する車でイベント会場に向かう。

咲太と郁実がイベントステージに駆けつける、すでに一日警察署長のイベントが始まっていた。咲太はステージの前にサンタクロース姿の人が100人はいる異様な光景に目を奪われるが、郁実には見えていなかった。ステージに麻衣が立って話し始めると、サンタクロースが見えない人が、そこを隙間だと思ってステージ前に詰めより、危険を感じた咲太はステージに駆け込むが、ステージ脇の大型スピーカーが押し出されたサンタクロースにぶつかって倒れ、麻衣を守ろうとした咲太にスピーカーが直撃して意識を失ってしまう。すると、周囲の観客にもサンタクロースが見えるようになっていた。

咲太が意識を取り戻すと、消防士である国見が運転する救急車の中で、理央と郁実が付き添っていた。病院に運ばれて手当てを受けた咲太が廊下に出てくると、理央と郁実に加え、拓海、寧々が待っており、その後に花楓、朋美、紗良もやってくる。みんな帰った後、仕事を終えた麻衣が駆け付ける。麻衣は、サンタクロースは警察が1人ずつ事情を聞いているところだが、みんな自分を霧島透子だと思っていたと言っていて、麻衣が霧島透子かもしれないという噂を気にして来ていたようだと話す。そこに、のどかから電話が掛かってきて、のどか、卯月とも話をする。麻衣に、ケガは災難だったが、みんなに会えたいい日だったかもね、と言われ、咲太も、そうかもしれない、と言い、2人は手を繋いで歩くのだった。

3月31日、咲太は、たまたま一緒になった美織とともに、免許センターでの試験に合格し、自動車の運転免許証を手に入れる。その帰り、咲太と歩きながら、美織は、翌日に麻衣が出演する音楽フェスで、カミングアウトも期待されてる、噂が再燃しているから、と話す。咲太は、麻衣は音楽フェスで改めて噂を否定するそうだ、それにしても霧島透子は何者なんだろう、と話していると、道路の向かい側で、ランドセル姿の子役時代の麻衣そっくりの少女が走っていく姿が目に留まり、思わず立ち止まるのだった。

 

原作のライトノベルでは、シリーズ第13巻「青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない」の「第三章 Someone」の後半部分(4の途中から)、「第四章 サンタクロースの夢を見ない」、「終章 The day before」で描かれた部分におおむね対応しています。

 

(ここまで)

 

予想どおり、この第11話から第13話までの計3話で、原作小説のシリーズ第13巻「青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない」の物語が描かれる形になっていました。

寧々の思春期症候群が治って、霧島透子をめぐる謎はかえって深まった形で終わっており、最終話の最後にも、次につながる伏線のような描写がアニメオリジナルで加えられていますので、物語が完結したという印象はほとんどありません。そういう意味で、1クールのアニメ単独でみた場合には、完成度はさほど高くないのかもしれません。

ただ、本編終了後には、劇場アニメ「青春ブタ野郎ディアフレンドの夢を見ない」の2026年劇場公開がアナウンスされました。原作小説でまだアニメ化されていないのは、シリーズ第14巻の「青春ブタ野郎はガールフレンドの夢を見ない」とシリーズ第15巻で最終巻となる「青春ブタ野郎ディアフレンドの夢を見ない」の2冊だけなので、この2巻分が、来年公開される劇場アニメで描かれることになるのでしょう。楽しみに待ちたいと思います。