休日の朝、MOVIX柏の葉に行きました。

時間は9時ちょっと前、ロビーにはけっこうなお客さんがいました。

この日の上映スケジュールの一部。この日は、32作品・33種類の上映が行われていました。
この日観るのは、「富士山と、コーヒーと、しあわせの数式」(10月24日(金)公開)。全国83館と中規模での公開です。


この映画館では最大の470+3席のシアター10。お客さんは15人ほどでした。


(チラシの表裏)


(別バージョンのチラシ)
文京学院の創立者である島田依史子の自叙伝「信用はデパートで売っていない 教え子とともに歩んだ女性の物語」を原案に実写映画化した、同じ大学に通うことになった孫と祖母のヒューマンドラマで、監督は中西健二、脚本はまなべゆきこ。
公式サイトのイントロダクションでは、
祖父が遺したやさしいサプライズ。孫と祖母とが軽やかに紡ぐ家族の物語。
注目の次世代俳優 豆原一成(JO1) × 44年ぶりの映画主演 市毛良枝
コーヒーにだけはこだわりがある、ちょっと頼りなくて優しい孫・拓磨役に、映画主演は2作目となる、グローバルボーイズグループJO1の豆原一成。夢を叶えるアクティブな祖母をチャーミングに体現するのはW主演の市毛良枝。亡き後もその思いが二人を支える祖父役を『敵』の長塚京三、ほか酒井美紀、八木莉可子らが物語を彩る。監督は『大河への道』の中西健二。脚本は『サイレントラブ』のまなべゆきこ。人生は意外と楽しくていとおしい。
夢を見つけた祖母と夢に迷う孫。ふたりを支えるのは、亡き偉志の思い。やがてそれは、互いを、そして家族を、新たな景色へと導いていく。
・・・と紹介されています。
主な登場人物・キャストは、次のとおりです。
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安藤 拓磨【豆原 一成(JO1)】:コーヒーが好きで強いこだわりを持つ大学生。カフェでアルバイトしている。
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安藤 文子【市毛 良枝】:拓磨の祖母。亡くなった夫・偉志が申し込んでいた生涯学習カレッジに通うことになる。
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安藤 綾【酒井 美紀】:拓磨の母。離婚してキャリアウーマンとして働きながら拓磨を育ててきた。
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大石 紗季【八木 莉可子】:拓磨の彼女でバイト先の同僚。
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安藤 偉志【長塚 京三】:富士山が好きだった拓磨の祖父。故人。
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森田 純希【福田 歩汰(DXTEEN)】:拓磨が以前にサークル交流会で知り合った他の大学の先輩。
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角田 均【星田 英利】:拓磨のバイト先のカフェの店主。
公式サイトのストーリーによれば、
祖母・文子と暮らし始めた大学生の拓磨は、亡き祖父・偉志の書斎で大学の入学案内を見つける。それは偉志が遺した文子へのサプライズだった。一歩踏み出し、若い頃の夢だった「学び」の日々を謳歌する文子。一方、拓磨は夢に自信が持てず将来に悩む。そんな二人は、富士山が好きだった偉志の手帳に不思議な数式を見つけて・・・。
というあらすじ。
物語の骨格はいい話だったと思いますが、個人的には細部の描写に説得力が感じられず、今一つ心に響きませんでした。とりわけ、主人公が投資詐欺にまんまと引っ掛かるシーンは、愚直な主人公の人柄をより印象付ける狙いがあったのかもしれませんが、別になくてもいいのでは、と思ったりしました。俳優陣では、拓磨の彼女・紗季役を演じた八木莉可子が、性格がよく気配りもできるしっかり者という役の設定もあり、とても魅力的でした。
ここから先は、ネタバレになりますが、自分の備忘を兼ねて、より詳しめにあらすじを記してみます。(シーンの登場順など、細部は多少記憶違いもあるだろうと思います)
本編は文子が味噌汁を作るシーンで始まる。夫・偉志を亡くしたばかりの文子は、つい味噌汁を作り過ぎてしまい、夫の分の味噌汁を遺影の前に供える。
大学生の拓磨は、自宅で母・綾にコーヒーを淹れて出すと、綾から、アメリカに半年研修に行くことになったから、その間文子の家で暮らすよう告げられる。偉志の四十九日を過ぎても納骨をしようとしない文子と、コーヒーを淹れる以外は家のことは何もできない拓磨を心配してのことだった。
拓磨が荷物を持って文子の家に行くと、文子は渋味のないお茶を淹れ、拓磨が好きなどら焼きを出してもてなす。スマホをWifiに接続しようとした拓磨が、パスワードが書いてある場所を探して富士山が好きだった偉志の部屋に入ると、そこには大量の本や登山用具、そして偉志自らが描いた富士山の絵が置かれていた。拓磨が偉志の机の上の書類を探すと、そこにあった手帳に、文京学院大学から文子宛てに送られてきた生涯学習カレッジの入学書類の封筒が挟まれていることに気づく。手帳のそのページの結婚記念日の日の欄には「結婚50周年、文子と」との言葉が、その隣のページのメモ欄には「八/5=2305」という謎の数式が書き込まれていた。
拓磨がその封筒を文子に見せると、それに見覚えがない文子は、入学をキャンセルするために同じ文京学院大学に通う拓磨に案内してもらって大学事務局を訪れるが、事務局職員が見せた入学申込書に、偉志の字で「若い頃の夢を叶えたい」と志望動機が書かれていたのを見た文子は、考えを改め、生涯学習カレッジに入学することを決める。中学までしか出てないが講義についていけるだろうかと心配する文子に、事務局職員は、先生が親切に教えてくれるから大丈夫、と安心させ、文京学院の創始者である島田依史子の自叙伝「信用はデパートで売っていない 教え子とともに歩んだ女性の物語」を進呈する。
バイト先のカフェの休憩時間、拓磨は休憩室で偉志の手帳に書かれていた謎の数式「八/5=2305」を解こうと試み頭を悩ませる。文子によると、偉志は脳トレのようなクイズを考案して、自分に出題してくることがあったのだという。そこに、就職を希望する広告代理店のインターンの面接に向かう彼女・紗季が着替えにやってくる。
文子は生涯学習カレッジへの入学日を迎える。講義室で理事長がお祝いの言葉を贈った後、自己紹介となる。入学生たちは、「夫の介護も終わったので」「夫婦で共通の話題を作ろうと」などと順番に自己紹介をしていく。文子の順番となり、「夫が勝手に…」と言いかけた文子だったが、思い直し、「若い頃の夢を叶えようと思って」と自己紹介する。
文子は、生涯学習カレッジですぐに友達を作り、スマホも買って使うようになるなど、生き生きと大学に通うようになる。文子は、父を早くに亡くしたため、最終学歴は中卒で、偉志との結婚についても、偉志の親から、もう少し教養がある方がいい、と反対され、駆け落ち同然で結婚した経緯があった。
紗季はインターンに合格し、カフェのバイトを辞めて広告代理店で働き始めるが、拓磨は就職活動が差し迫っても自分の将来を思い描けないでいた。
大学の日本史の講義で夏目漱石の「それから」を学んだ文子は、偉志が夏目漱石を好きだったことを思い出して、偉志の遺影の前に座り、あなたが好きだったのが良く分かった、もっと早く読んだらよかった、と語り掛ける。
そんな折、拓磨は、紗季から、店主が若くして開業した清澄白河の喫茶店を教えられ、今度一緒に行こうと誘われるが、紗季の方がインターンが忙しくなってしばらく行けなくなってしまう。
紗季から勧められて喫茶店の開業を考え始めた拓磨は、Webで開業に何が必要になるのかを検索し、一人で清澄白河の喫茶店に行ってみる。コーヒー豆を焙煎する様子を見学させてもらい、そのコーヒーの美味しさに感銘を受けた拓磨は、どれくらい好きだったら店をやれるかと店主の清野に質問すると、自分は夢にしがみついたのだと語る清野は、喫茶店を開業したい拓磨の思いを後押しする言葉を掛ける。
開業に数百万円の資金が必要とのWebの情報を見た拓磨は、以前サークル交流会で知り合った他大学の先輩・森田がSNSにアップした動画で、自分がどうやって資金を調達したのかを語っているのを見て、思わず連絡を取る。拓磨は、今なら配当金が4倍だと紹介された投資会社に、ほぼ全財産の30万円を振り込むが、配当日になっても配当金の振込みはなく、連絡先の電話番号に電話を掛けてもつながらない。
落ち込んだ拓磨が帰宅して自室のベッドに潜り込んでいると、心配した文子が声を掛ける。事情を聞いた文子は、拓磨を冷静に諭し、唯一連絡が付いた森田に一緒に会いに行くが、森田は、自分は紹介しただけだ、と言って取り合わない。文子は警察署に行って被害を訴えるが、対応した警察官は、現在の法律では犯人を捕まえてお金を取り戻すのは難しい、借金していないだけ良かったと話すのだった。
そんな折、母・綾が短期間帰国することになり、拓磨が一緒に暮らす文子の家にやってくるが、文子は、拓磨の将来を心配する綾の前で、拓磨の夢が喫茶店開業であることをうっかり口に出してしまう。それを耳にした綾は、喫茶店を開業しても70%以上の店がつぶれてしまう、社会のことを何も分かっていない、と声を荒げてそれを否定する。文子は、好きなことがあるんだったら挑戦してみればいい、と拓磨を擁護するが、綾は、父はそう言ってくれたが、貴女は離婚のときも私に反対した、これは私と息子の問題だ、と耳を貸さず、拓磨には文子の家を出て自宅で一人暮らしをするよう命ずる。
文子の家を出て自宅から大学に通うようになった拓磨だったが、文子と同じ講義に出ていた女子学生から、文子がしばらく講義に姿を見せていないと知らされ、慌てて文子の家に駆けつける。すると、紗季がケーキを持って文子を訪ねてきていた。インターン先の広告代理店でのプレゼンテーションで良い結果が出ず、落ち込んだ紗季は、拓磨が淹れるコーヒーが飲みたくなって、文子の家を訪れたのだった。文子は、偉志が残した謎の数式が気になって解こうとしていたのだと話し、富士山を愛していた偉志に付き添わなかった自分を思い出し、あの人、私と一緒で楽しかったかしら、と漏らす。
そして、拓磨は再出国が近づいた綾を誘い、路線バスで富士山の五合目に向かう。車中で綾は、文子は中卒で辛い目に遭ったから、自分を大学に進ませたがっていたことなど、自分と文子の関係について拓磨に話す。
五合目に到着すると、紗季に付き添われて文子も来ていた。ハメられたと思った綾は踵を返して帰ろうとするが、拓磨が必死に引き留め、渋々文子と一緒に五合目めぐりに付き合う。
4人は土産店などがある施設に入り、拓磨と紗季が昼食のテーブルを確保するため階段でレストランに上がっていくと、綾と2人きりとなった文子は、偉志と綾が一緒に本の話をしていたのを羨ましく思っていた、ごめんなさい、と綾に謝る。綾は文子と仲違いしていたが、偉志とは良好な関係を築いており、生前の偉志は文子に、綾はお前に褒められたいと思っている、と話していたのだった。文子の言葉を聞いた綾は、思わず涙ぐむ。
レストランの空きを確認した拓磨と紗季が呼びに来て、文子と綾も上階のレストランに上がっていくと、レストランの壁に「富士山絵手紙コンクール」の応募作が展示されていた。文子が数多くの応募作を目を移しながら見ていくと、その中に、「わたしの富士山」と題して、偉志が応募した、文子が家事を行う様子を描いた数枚の絵手紙、そして、まだ五合目、これからも一緒に、と言葉が添えられた2人と富士山を描いた絵手紙が展示されていた。偉志の絵手紙を見た文子は、そこに込められた偉志の自分への深い愛情に、涙を流してその場に座り込んでしまう。
レストランから外に出ると、五合目の標柱の脇に立って、拓磨は、自分が解いた、偉志が残した謎の数式の答を文子たちに明かす。「八」は富士山、「5」は五合目、「2305」は五合目の標高の2,305mのことで、偉志は、結婚50周年の記念日に、文子と一緒にここを訪れて自分の絵手紙を見せたかったのだ。
そして、和解した文子と綾、拓磨と紗季は富士山の山頂をバックに、一緒に記念写真を撮るのだった。
(ここまで)
本編が終わった後、主題歌が流れるエンドロールの背景には、拓磨が清澄白河の清野の喫茶店で働いているシーンが流れました。映像だけで説明はありませんでしたが、ラストシーンの和解の後、拓磨は喫茶店開業を目指して本格的に取り組むようなったことをうかがわせる映像でした。
なお、入場者特典をいただきました。


公開2週目の1週間限定で配布される特製ポストカードで、裏面のQRコード(上の写真ではマスキングしています)を読み込むと、公開翌日の10/25(土)に新宿ピカデリーで行われた舞台挨拶の映像が観られるカードだそうです。