鷺の停車場

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「ガールズ&パンツァー劇場版」音感上映

少し前になりますが、GWの後半、久しぶりにキネマ旬報シアターに行きました。


場所は柏高島屋ステーションモールS館の1階、柏駅西口を出て柏高島屋本館手前右側の階段を1階まで下りたところにあります。


この週の上映スケジュール。


観るのは、「ガールズ&パンツァー劇場版」(2015年11月21日(土)公開)。この作品は、6年前の2017年にこの映画館で行われた上映を観たのが初めてでした。

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その時は、本作の音響監督を務めた岩浪美和さんが直々に音響を調整された「音感上映」で、比喩でなくホントに空気の震動が身体に伝わる砲撃の音響の迫力に圧倒された記憶があります。今回も「音感上映」ということで、同じように素晴らしい音響もちょっと期待しての来訪。

本作をスクリーンで観るのは、コロナ禍直前に行われたお台場のユナイテッド・シネマの「爆音映画祭」を観に行って以来なので、3年数ヶ月ぶりということになります。


2階のロビーには、前回2017年に観に来たときと同じように、展示とメッセージコーナーがありました。


前回の2017年の上映時のメッセージボードも飾られていました。

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ちなみに、こちらが2017年の上映時の展示。今回飾られていたメッセージボードが壁に貼ってありました。


上映は2階にある136席のスクリーン3。ざっと見た感じ、3~40人くらいの入り。男性が中心のようですが、アニメファンらしき若い女性もけっこういる感じでした。


(ポスタービジュアル)


(チラシ)

ごくごく短い予告編の後、まずは、「3分ちょっとでわかる!!ガールズ&パンツァー」が流れました。内容は、劇場版の前提となるテレビアニメ編のおさらいで、戦車道全国高校生大会の優勝までの道のりを簡単に紹介。その直後に本編が始まりました。

 

改めて作品について紹介すると、2012年10月~12月と2013年3月にTOKYO MXなどで放送されたテレビアニメの劇場版として2015年11月に公開された作品で、主要スタッフは、監督:水島努、脚本:吉田玲子、キャラクター原案:島田フミカネ、キャラクターデザイン・総作画監督:杉本功、音響監督:岩浪美和、音楽:浜口史郎、アニメーション制作:アクタスなど。

 

公式サイトのストーリーによれば、

 

学校の存続を懸けた第63回戦車道全国高校生大会を優勝で終え、平穏な日常が戻ってきた大洗女子学園。
ある日、大洗町エキシビションマッチが開催されることに。大洗女子学園と知波単学園の混成チームと対戦するのは、聖グロリアーナ女学院プラウダ高校の混成チーム。今やすっかり大洗町の人気者となった大洗女子学園戦車道チームに町民から熱い声援が送られた。戦いを通じて友情が芽生えた選手たち。試合が終われば一緒に温泉に浸かり、お喋りに華が咲く。
そんな時、生徒会長の角谷 杏が「急用」で学園艦に呼び戻される。いぶかしがる大洗女子のメンバーたち。果たして「急用」とは…?
大洗女子学園、決断の時―
新たな試合(たたかい)が始まる!

 

・・・というあらすじ。

 

登場人物は非常にたくさんいます。公式サイトと本作のエンドクレジットでともに名前入りで明示的に紹介されている人物だけでも、以下のとおりです。

  • あんこうチーム(大洗女子学園):主人公・みほが車長を務め、大洗女子学園の中心となっている2年生5人によるチーム。

    • 西住 みほ【渕上 舞】:主人公。西住流戦車道の家元の次女。黒森峰学園の副隊長を務めた前年の全国高校生大会での出来事から、戦車道から離れるために大洗女子学園に転校したが、生徒会から半ば強要されて再び戦車道を行うことになり、隊長を務めることになる。優しい性格の高校2年生。

    • 武部 沙織【茅野 愛衣】:通信手。転校してきたみほに最初に声をかけて友人となり、ともに戦車道を行うことになったクラスメイト。恋愛に憧れている。

    • 五十鈴 華【尾崎 真実】:砲手。華道の家元の家に生まれたが、自分の生ける花に物足りなさを感じ、戦車道を選んだ生粋のお嬢様。

    • 秋山 優花里【中上 育実】:装填手。戦車好きの高校2年生で、みほに憧れてチームに戦車道に参加した。

    • 冷泉 麻子【井口 裕香】:操縦手。成績学年トップの天才だが、朝に弱い。単位取得のために戦車道に参加することになる。操縦技術は抜群。

  • カメさんチーム(大洗女子学園):3年生の生徒会の中心メンバー3人によるチーム。

    • 角谷 杏【福圓 美里】:車長兼砲手。生徒会長。

    • 小山 柚子【高橋 美佳子】:操縦手。おっとりとした生徒会副会長。

    • 河嶋 桃【植田 佳奈】:装填手。生徒会広報。副隊長を務める。

  • ヒルさんチーム(大洗女子学園):部員不足で廃部となったバレー部メンバーによるチーム。バレー部復活を目指している。

    • 磯辺 典子【菊地 美香】:リーダーで車長兼装填手の2年生。バレー部ではセッターを務める。

    • 近藤 妙子【吉岡 麻耶】:通信手の1年生。バレー部のエース。

    • 河西 忍【桐村 まり】:操縦手の1年生。バレー部ではアタッカーを務める。

    • 佐々木 あけび【中村 桜】:砲手の1年生。おっとりとした性格で我慢強い。

  • カバさんチーム(大洗女子学園):2年生の歴女4人によるチーム。

    • カエサル【仙台 エリ】:リーダーで装填手。歴史好きな「歴女」チームを率いるリーダー。ローマ史に詳しい。

    • エルヴィン【森谷 里美】:車長兼通信手。欧州史に詳しく、中でもドイツびいき。

    • 左衛門佐【井上 優佳】:砲手。日本の戦国時代の知識については右に出るものがいない。

    • おりょう【大橋 歩夕】:操縦手。幕末史に関しては他の追随を許さない。

  • ウサギさんチーム(大洗女子学園):1年生6人によるチーム。意外と研究熱心。

    • 澤 梓【竹内 仁美】:リーダーで車長兼通信手。面倒見がよい。

    • 山郷 あゆみ【中里 望】:砲手。ボーイッシュでさっぱりした性格。

    • 阪口 桂利奈【多田 このみ】:操縦手。考えるよりも先に行動してしまう積極派。

    • 宇津木 優季【山岡 ゆり】:通信手兼装填手。辛抱強いタイプ。

    • 大野 あや【秋奈】:砲手。底抜けに明るい。

    • 丸山 紗希【小松 未可子】:装填手。ぼんやりしていることも多く、おとなしい。

  • カモさんチーム(大洗女子学園):学園の規律を守る風紀委員のチーム。廃校が決まった直後は、自分たちの存在意義を見失い、自暴自棄になっていた。

    • 園 みどり子(そど子)【井澤 詩織】:車長兼副砲手兼装填手の3年生。風紀委員長。おかっぱの長さはミディアム。

    • 後藤 モヨ子(ごも代)【井澤 詩織】:操縦手の2年生。おかっぱの長さはロング。

    • 金春 希美(パゾ美)【井澤 詩織】:砲手兼通信手の2年生。おかっぱの長さはショート。

  • レオポンさんチーム(大洗女子学園):自動車部メンバーのチーム。大洗女子学園の車両の修理・整備を担当する。

    • ナカジマ【山本 希望】:自動車部のリーダーの3年生。

    • スズキ【石原 舞】:3年生。

    • ホシノ【金元 寿子】:3年生。運転がうまい。

    • ツチヤ【喜多村 英梨】:2年生。

  • アリクイさんチーム(大洗女子学園):ネット戦車ゲームで知り合ったメンバーによるチーム。

    • ねこにゃー【葉山 いくみ】:車長兼通信手の2年生。長身だが猫背でおとなしい。

    • ももがー【倉田 雅世】:操縦手の1年生。右目に眼帯をしている。

    • ぴよたん【上坂 すみれ】:砲手兼装填手の3年生。

  • 聖グロリアーナ女学院:全国大会準優勝の実績を持つ横浜港を母校とする強豪で、英国の学校と提携している名門女学院。

  • サンダース大学付属高校:佐世保港を母港とする裕福なアメリカ系の学校。

    • ケイ【川澄 綾子】:サンダース大付属高の隊長。開放的で明るい性格。

    • ナオミ【伊瀬 茉莉也】:副隊長で、全国でも指折りの実力を持つ砲手。口数は少ないが戦車を巧みに操る。

    • アリサ【平野 綾】:もう1人の副隊長で、策士。

  • アンツィオ高校:栃木県にあり、清水港を母港とするイタリア系の学校。

  •  プラウダ高校大湊港・青森港を寄港地とするロシア系の学校。前年の全国高校生大会では、10連覇を目指していた黒森峰女学園を破って優勝している。

    • カチューシャ【金元 寿子】:プラウダ高校チーム隊長。身長は低いが発言はいつも上から目線。

    • ノンナ【上坂 すみれ】:副隊長。公私にわたりカチューシャの行動をいろいろフォローする。

    • クラーラ【ジェーニャ】:プラウダ高校に短期留学中のロシア人。カチューシャを慕っている。ノンナとは主にロシア語で会話をするが、実は日本語が達者。T-34/85の車長。

    • ニーナ【小笠原 早紀】:KV-2の装填手。
    • アリーナ【佐藤 奏美】:KV-2の装填手。
  • 黒森峰女学園:みほが転校前に在籍していた、熊本港を母港とするドイツ系の強豪校。前年にプラウダ高校に敗れるまで全国高校生大会で9連覇していた。

    • 西住 まほ【田中 理恵】:若くして西住流戦車道の後継者として頭角を現している、みほの姉。黒森峰女学園チームの隊長。

    • 逸見 エリカ【生天目 仁美】:黒森峰女学園チーム副隊長の2年生。まほを尊敬し、かつて副隊長だったみほに対して批判的な態度を取る。

  • 知波単学園習志野市にあり、千葉港を寄港地とする高校。日本の旧陸軍の戦車を使う。

    • 西 絹代【瀬戸 麻沙美】:知波単学園戦車道チーム隊長。知波単学園伝統の突撃に対して、疑問を感じ始めている。九七式中戦車の車長も務める。

    • 福田【大空 直美】:九五式軽戦車の車長。突撃に傾倒する先輩たちの中にあって、大洗女子学園のアヒルさんチームの戦い方から何かを感じ取る。

    • 玉田【米澤 円】:九七式中戦車の車長。

    • 細見【七瀬 亜深】:九七式中戦車の車長。

    • 池田【多田 このみ】:旧チハ車長。

    • 寺本【葉山 いくみ】:旧チハ(細見車)の通信手。知波単戦車道の広報担当。

    • 名倉【石上 美帆】:新チハ車長。

    • 久保田【大地 葉】:旧チハ車長。
  • 継続高校:金沢港を母港とするフィンランド系の学校。

    • ミカ【能登 麻美子】:継続高校戦車道チームの隊長とBT-42の車長を務める。

    • アキ【下地 紫野】:BT-42の乗員で砲塔内での役割を殆ど一人でこなしている。

    • ミッコ【石上 美帆】:BT-42の操縦手を務める。天才的な操縦テクニックで、大学選抜チームのM26パーシングを翻弄する。

  • 大学選抜チーム:大洗女子学園が廃校撤回を賭けて戦う。社会人チームにも勝利するほどの高い実力を持つ。

    • 島田 愛里寿【竹達 彩奈】:大学選抜チーム隊長。大学まで飛び級した天才少女。戦車道流派のひとつ島田流家元の娘で、戦車道の指揮に天性の素質を持つ。ボコの大ファンで、試合前にボコミュージアムでみほと出会う。A41センチュリオンの車長を務める。

    • メグミ【藤村 歩】:大学選抜チームの三人の中隊長のひとり。M26パーシングに搭乗。

    • アズミ【飯田 友子】:大学選抜チームの三人の中隊長のひとり。M26パーシングに搭乗。

    • ルミ【中原 麻衣】:大学選抜チームの三人の中隊長のひとり。M26パーシングに搭乗。

  • その他

    • 日本戦車道連盟理事長【飛田 展男】:大洗女子学園の境遇に同情を示しつつも、文科省の顔色も窺う弱気な一面を持つが、角谷の交渉を後押しする。

    • 西住 しほ【冬馬 由美】:みほとまほの母親であり、西住流家元。高校戦車道連盟理事長。

    • 島田 千代【ゆきの さつき】:島田愛里寿の母で、島田流家元。大学戦車道連盟の理事長。

    • 蝶野 亜美【椎名 へきる】:陸上自衛隊に所属する日本戦車道連盟の強化委員で、試合の審判長を務める。かつて大洗女子学園の戦車道教官に派遣されたことがある。

    • 五十嵐 百合【倉田 雅世】:華の母親で華道の家元。

    • 秋山 淳五郎【川原 慶久】:優花里の父親で、理髪店を営む。

    • 秋山 好子【仙台 エリ】:優花里の母親。

    • 役人【景浦 大輔】:文部科学省学園艦教育局長。大洗女子学園を廃校に追い込もうとする。

    • 篠川 香音【山岡 ゆり】/高島 レミ【秋奈】/稲富 ひびき:試合の審判を務めた日本戦車道連盟審判員。

    • ボコ【藤村 歩】:みほが大好きな熊のキャラクター。心意気は高いがめっぽう弱く、強い相手に挑んではボコボコにされる。

といったところ。

 

ネタバレですが、さらに詳しめにあらすじを紹介すると、

大洗女子学園の全国高校生大会優勝を記念して、知波単学園聖グロリアーナ女学院プラウダ高校を招いてのエキシビションマッチが行われ、聖グロリアーナ女学院プラウダ高校チームが勝利を収める、終了後、温泉で交流するメンバーたちだったが、生徒会長の角谷が呼び出され、文部科学省学園艦教育局の役人から廃校が告げられる。学園艦を下りて転校先が決まるまで集団生活を送ることになった大洗女子学園のメンバーたち。生徒会長は交渉を重ね、大学選抜チームとの対戦に勝利すれば廃校を撤回するとの約束を取り付ける。戦車の数など様々のハンデの中、大学選抜チームとの対戦に臨む大洗女子だったが、そこに、高校生大会で出会った有力校のライバル達が、窮地を救うため一時転校という形でチームに加わって参戦、実質的に、高校選抜vs大学選抜の対決に。想定外の戦車も登場し、劣勢に追い込まれる大洗女子だったが、熾烈な戦闘を経て、最後は大学選抜チームの隊長・島田愛里寿とみほ・まほとの勝負に。2人のチームプレーで劣勢を覆して勝利を収め、廃校の危機を救う、

・・・という物語。ちょこちょことユーモラスなシーンをはさみつつ、ホロっとくるシーンもあり、再び観ても、観終わった後に心地よい余韻の残るいい作品でした。

 

楽しみのひとつだった音響は、やや高音の抜けが悪く、6年前の岩浪美和音響監督調整の「音感上映」ほどの凄さはありませんでしたが、なかなかの大迫力。ユナイテッド・シネマ アクアシティお台場で観た「爆音映画祭」よりも良かったです。