鷺の停車場

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映画「ブレイブストーリー」

今度はアニメ映画「ブレイブストーリー」(2006年7月8日(土)公開)を借りて観てみました。 

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ブレイブ ストーリー [DVD]

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映画のおおまかなあらすじは次のような感じ。

ワタルは普通の小学5年生。ある夜、親友と幽霊が出るという噂の廃虚ビルを探検すると、階段の上に浮かぶ奇妙な扉を見つける。
ある日、父親が、違う女の人と暮らすことにしたとワタルに告げ、家を出ていってしまう。父親を追いかけて外に出たワタルが廃墟ビルに向かうと、最近転校してきた別のクラスの「ミツル」が、廃墟ビルに入ったのを快く思わない6年生の不良少年に縛られ暴力を振るわれていた。そこに踏み込んだワタルは、自身も暴力を振るわれながらも彼の口をふさいでいたガムテープを外して助ける。その帰り、ミツルはワタルに、扉の向こうに行けば運命が変えられると語る。帰宅すると、母親が倒れていて、救急車で運ばれていってしまう。ワタルは「運命を変えられる」というミツルの言葉を信じ、ワタルは幽霊ビルの扉の中に飛び込む。

たどり着いた「おためしの洞窟」で、ワタルに下された能力判定の結果は、特殊技能ゼロ、体力はギリギリ平均値、勇気は最低ランク、総合評価は35点。ラウ導師という人物からワタルに与えられたのは「見習い勇者」の装備一式。ワタルは、願いを叶えるため、5つの宝玉を手に入れて運命の塔に行こうと「幻界」を旅することになる。
途中、ねじオオカミに襲われていたところを助けてくれたキ・キーマ、サーカス団の花形スターのミーナ、ファイアドラゴンの子どもも仲間に加わり、モンスターを退治したことで、ハイランダーの隊長カッツからハイランダーの腕輪を与えられる。

そんな中、ワタルはミツルが宝玉を手に入れるために森を焼き払ったという噂を耳にする。ミツルは、自らを襲った過酷な運命を変えるため、何をしてでも宝玉を手に入れようと突き進んでいた。仲違いをしたまま、ミツルは5つ目の宝玉を手に入れ、運命の塔へ向かい、ワタルもそれを追って向かう。そこで2人は自分の影と戦うことになる。ワタルは影が自分自身であり倒すべき敵ではないと気付き、影を抱き寄せて受け入れるが、ミツルは影に剣を突き刺し倒したその時、その剣が自らを貫き、ミツルは倒れる。
願いを叶えてもらえる権利を手に入れたワタルは、現実の世界での自分の運命を受け入れ、自分で未来を創っていくことを決意し「あなたの力で、ビジョンから魔族を退けてください・・・大切な仲間たちとこの世界に、未来をください」と願い、現実へと戻っていく。

(ここまで)

先に紹介した「Colorful」と同様に、小説を映画化したもので、こちらは、宮部みゆきファンタジー小説が原作です。原作はかなり大部な作品だそうで(私は読んでいませんが)、映画化に際してストーリーがかなり圧縮され、変更された部分もいろいろあるようです。そのため、ネットでコメントなどを見る限り、総じて、原作を読んでいる人の評価はあまり芳しくありません。
確かに、観ていても展開はかなり駆け足の部分もあって、旅の途中で出会う仲間たちも、その背景事情などがあまり説明されないので、仲間になる必要性・合理性が分からず、ご都合主義な展開に見えてしまう部分もありました。全体として、小学生が観ても問題ないような展開・描写になっていますが、これも映画化の過程で、子ども・ファミリー向けに配慮した部分もあるのでしょう。
ただ、原作を読まずに映画だけを観ると、途中の展開が駆け足の感は否めないとはいえ、シンプルにメッセージが伝わり、少年の冒険・成長物語として楽しめる内容になっていると思いました。