草津国際スキー場すぐ近くで発生した本白根山の噴火、発生直後にも書きましたが、その後の状況も気になって、ネットで流れる報道をちょこちょこ見てしまっています。
発生当日の報道では、噴火したのは鏡池付近とされていましたが、その後の報道によると、列状に連なる形で複数の噴火口ができており、最も近いものは、スキー場最上部の本白根第2ロマンスリフトから100mほどしか離れていないなど、スキー場のコースやロープウェイから至近の場所で起きたことが分かってきました。
再び噴火する可能性が十分あるということで、今シーズンのロープウェイの運行再開は絶望的な状況にあり、草津町長がロープウェイの廃止の可能性を示唆する発言もされていたりもするようです。
ちなみに、何で町長がロープウェイの運営について当事者的な発言をしているのだろうと、ちょっと疑問に思って調べてみたら、ロープウェイを含め草津国際スキー場を運営している草津観光公社の株の9割ほどは草津町が保有しているようで、事実上草津町の支配下にある会社なのだそうです。
さて、ロープウェイの下側の山麓駅でさえ、半径2kmの警戒区域を出るか出ないかという場所にありますから、そこから上のコースは少なくとも今シーズンは期待できないのだろうと思います。警戒区域の外側になっている、山麓駅の下側のしゃくなげコースや山麓駅付近の青葉山ゲレンデは営業を再開するようですが、営業を続けている一番麓の方の御成山ゲレンデ・天狗山ゲレンデを含め、大半は初級コースになっていますので、これまで山頂エリアを目当てに訪れていた中・上級者の来場は期待しにくいだろうと思います。
私自身は決して上級者ではありませんが、確かに、山麓駅につながっていた殺生クワッドリフトから下は、かなりファミリー向きな感じなので、時にはそこそこの傾斜がないとつまらない、という人にとっては、全然面白くないコースになってしまうような気がします。
草津温泉自体は、スキー場がなくても、それなりの人気は保てるのかもしれませんが、これをきっかけにスキー場もなくなってしまうようなことになると、個人的にはかなり残念です。とはいっても、これから新たに違う地点にゴンドラを掛けるのも、長期的な損益を考えて思い切った投資をすれば別ですが、短期的には経済的に相当厳しいのだろうと思います。
温泉街という町の魅力を活用する上で、スキーも役立つ材料の1つであることは間違いないだろうと思う一方で、スキー場の需要自体がめざましく増加することも期待しにくいでしょうから、後々に過大な負担にならない範囲でどうしていくか見定めていくことが求められるのではないかと思います。