映画「フォルトゥナの瞳」(2月15日(金)公開)を観にMOVIX亀有に行きました。
この日の上映スケジュール。
映画館は改装工事中で、フード売り場も作り置きのポップコーンとペットボトル飲料しか売っていませんでした。
上映は139席のシアター2。入口も改装工事中。中に入ると、公開4週目ですが、休日の午後とあってか、ほぼほぼ満席。少なくとも120人は入っていたでしょう。この映画館でこんなに席が埋まっているのは初めてで、かなり意外でした。
(以前もらったチラシ)
百田尚樹著の同名小説を映画化した作品。監督は、昨年DVDで観た「ぼくは明日、昨日の君とデートする」で監督を務めていた三木孝浩。
あらすじは、公式サイトのストーリーから引用すると、
『幼少期に飛行機事故で家族を失った【木山慎一郎】(神木隆之介)は、友人も恋人も作らず仕事のみに生きてきた。しかしある日、「死を目前にした人間が透けて見える能力」―フォルトゥナの瞳―を持っていることに気づき、生活が一変してしまう。自分の力に苦悩する日々の中、偶然入った携帯ショップで【桐生葵】(有村架純)に出会う。明るく、自分に夢や自信を与えてくれる彼女に心惹かれていき、孤独だった慎一郎の人生に初めて彩りが生まれる。互いに惹かれ合った2人は幸せな日々を過ごしていくが、それもつかの間、突然街ゆく人々が次々と透け始めてしまう。そして、ついには葵までもが―』というもの。
原作を全く知らずに観たので、もっとSF的な展開なのかなあと何となく思っていたのですが、木山慎一郎(ネタバレになるので誰かは伏せますが、そのほか2人)が「フォルトゥナの瞳」と呼ばれる特殊な能力を有しているという設定以外は、全く日常世界のまっすぐなラブストーリー。
慎一郎をはじめ、死の危険に晒されて生還した人間に備わる特殊な能力、死を目前にした人が分かっても、その運命を変えてしまうのは、いわば人間の法を超える行い。それをした人間は、相応の報いを受け、それを繰り返せば、いつか自分の命を失うことになる。それを知らされて悩む慎一郎、出した答は・・・という展開に、引き込まれました。
出来事的なクライマックスの後に、心理的というか心情的な山をもう一度持ってくる構成も秀逸で、涙腺が緩みました。
主演の2人は、佇まいというか雰囲気的にはまっり切っていない感じもややありましたが、全体的には好演。
「ぼくは明日、昨日の君とデートする」もそうでしたが、ラブストーリーとして全体をうまくまとめていくところは、三木孝浩監督の手腕が大きいのでしょう。単純に比較してはいけないのかもしれませんが、先日観た「雪の華」とは格段の違いを感じました。