鷺の停車場

映画、本、グルメ、クラシック音楽、日常のできごとなどを気ままに書いています

スクリーンで観た映画を振り返る2022(実写映画)

アニメ映画に続いて、昨年2022年にスクリーンで観た実写映画を、印象が強かった順に振り返ってみたいと思います。

◎マイスモールランド

日本に逃れて来たものの、難民認定が受けられないとクルド人家族の苦境を、17歳の高校生の長女の目線から描いた作品。声高に主張することはせず、主人公たちの姿を淡々と描くことで、かえって問題の重さを実感させられる映画でした。主人公が理不尽な状況に向き合う凛とした姿が深く印象に残りました。(5月6日(土)公開)

ラーゲリより愛を込めて

辺見じゅんのノンフィクション「収容所から来た遺書」を原作に、第二次世界大戦後のシベリア抑留を描いた作品。日本軍捕虜など多数の日本人がシベリアなどで抑留され強制労働させられ、多くの命が失われたことは、歴史上の事実としては知っていましたが、その過酷さと、それに耐えて生き抜いた人々の思いが、身に迫り、心を打つ作品で、涙なしには観ることができませんでした。主役の二宮和也、妻役の北川景子はじめ、俳優陣も好演でした。(12月9日(金)公開)

◎よだかの片想い


顔にアザがあることで、コンプレックスを抱えて生きてきた女性が、自分を取り上げた本の映画化に取り組む映画監督との出会いと恋愛を経て、自分の生き方を見つけていく物語。センシティブなテーマとも思えますが、その重たさを殊更に感じさせることなく、温かく爽やかな余韻が残る、いい作品でした。主役の松井玲奈も、凛としたたたずまい、そして抑えた演技が印象的でした。(9月16日(金)公開)

◎LOVE LIFE

子連れで再婚し、幸せな日々を送ってきた女性が、最愛の息子の事故死を転機に、彷徨っていく心の行方を描いた作品。全体的に、主人公など登場人物の心情をクリアに示すのではなく、観客の解釈に委ねるような描写で、もどかしく分かりにくいと受け取る人もいると思いますが、私はこういう雰囲気の作品は好きで、余韻が残る作品でした。(9月9日(金)公開)

ハケンアニメ!

辻村深月がアニメ制作の舞台裏を描いた同名小説を映画化した作品。見事な熱血クリエイター物語に仕上がっています。最初はイライラする感じもありましたが、後半になるにつれ、心に刺さる展開となり、自然と涙が出る場面もありました。途中挿入されるアニメパートも、声優さんも本物ばかりでクオリティが高く、観応えがありました。(5月20日(金)公開)

◎余命10年

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小坂流加さんの同名小説を映画化した作品。物語の骨格と登場人物の名前は原作に沿ったものですが、細部の設定やエピソードは、基本的にオリジナル。原作小説よりも泣かせる恋愛ものに寄せて再構成した作品という印象ですが、ここまで原作と違うと、逆に違和感なく、新鮮に観ることができました。(3月4日(金)公開)

◎流浪の月

2020年本屋大賞を受賞した凪良ゆうの同名小説を基に実写映画化した作品で、女児誘拐事件の「被害女児」という烙印を押されて生きてきた女性と、その「加害者」とされた男性との再会と絆を描いた作品。全体的に重い雰囲気が漂い、時間的な長さは感じましたが、切なく、心に刺さるとても良い映画でした。広瀬すず松坂桃李の主役2人も良かったですが、特に、主人公を支配しようするあまり次第に狂気を増していく恋人を演じた横浜流星、主人公の子ども時代を演じた白鳥玉季が印象的に残りました。(5月13日(金)公開)

◎窓辺にて


妻の浮気を知りながら怒りが湧かず、内心で葛藤を抱える男を描いた、今泉力哉監督のオリジナル脚本によるラブストーリー。不倫が重要な要素になっていますが、修羅場が訪れるわけではなく、淡々と静かに時間が流れていく不思議な作品。ところどころに挿入される留亜の小説の一節の朗読や光を効果的に使った映像も印象的でした。退屈に思う人も確実にいると思いますが、私自身は、この静かで不思議な空気感に引き込まれ、上映時間の長さを感じませんでした。(11月11日(金)公開)

◎今夜、世界からこの恋が消えても

監督:三木孝浩、脚本:月川翔と、恋愛映画を得意とする2人が組んだ作品。予想とはいくぶん違って、意外に落ち着いた、心に沁みる物語でした。タイムリープなど非現実的な設定ではなく、現実に起こり得そうな設定の中で、予想もしない結末に持っていく展開は見事でした。(7月29日(金)公開)

◎前科者

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原作:香川まさひと、作画:月島冬二の社会派コミックを映画化した作品。保護司の若い女性と、彼女が担当する仮釈放中の元殺人犯の物語を軸に、保護司の中学時代の回想シーン、そして謎の殺人犯の犯行シーンが交錯しながら進んでいき、前半はサスペンス調。後半になって、それらの軸が交わり、心に響くエンディングに進んでいく展開は、よく構成されていると思いました。細部には、実際にはないだろうと思えるデフォルメされたシーンもありましたが、いろいろ考えさせられ、また、心に響くいい作品でした。(1月28日(金)公開)

◎そばかす


他者に恋愛感情や性的欲求を抱かない女性を主人公に、その生きづらさ、そして自分を理解してもらえない周囲と向き合って、自分を見つめ直していく姿を描いています。主人公のセクシャリティ性的指向)を深く理解したとは思いませんが、無理解な周囲から自分を守るためにセクシャリティを押し隠し、違和感・生きづらさを感じるその姿には、共感できる部分が多くありました。主人公を演じた三浦透子、その友人を演じた前田敦子の演技も印象的でした。(12月16日(金)公開)

◎メタモルフォーゼの縁側

BL(ボーイズラブ)漫画を通じて仲良くなった女子高生と老婦人を描いた作品。爽やかな余韻の残る、いい映画でした。BL漫画という、ある種キワモノをテーマにしていますが、それは単なる舞台設定に過ぎず、年代の離れた二人の交流の中で、それぞれに起こる変容(メタモルフォーゼ)を描いています。二人がはまったBL漫画の作者のエピソードを織り込んでいるのも効果的だと思いました。等身大の女子高生を演じた芦田愛菜も好演でした。(6月17日(金)公開)

◎わたしのお母さん

幼いころから母親に苦手意識を抱き、自分の気持ちを表すことのできない女性と母親の関係を描いたヒューマンドラマ。説明的な描写はなく、セリフも少なめで、観客の想像・解釈に多くを委ねる作品で、セリフな少ない描写で母娘の葛藤をうまく描いていました。主演の井上真央の好演は特筆もの。エンドロールの音楽も余韻を高めていました。(11月11日(金)公開)

◎桜色の風が咲く

9歳で失明し、18歳で聴力を失いながらも、世界で初めて盲聾者の大学教授となった、東京大学先端科学技術研究センターでバリアフリー分野教授を務める福島智さんとその母・令子さんの実話を基に実写映画化した伝記ドラマ。やさしさに溢れ、心が温まり、将来に希望を抱かせる映画でした。実話をベースにしているからこそ、過酷な運命に屈することなく、葛藤しながらも努力し続けた母子の物語が、リアリティを持って心に響きました。(11月4日(金)公開)

◎長崎の郵便配達


フランスの女優、イザベル・タウンゼンドが、16歳の時に長崎で被爆した谷口稜曄さんの半生を描いたノンフィクション小説「The Postman of Nagasaki」を書いた父親のピーター・タウンゼンドと谷口さんの足跡や思いを、長崎の階段や街を歩いて追体験していくドキュメンタリー。背中全面に火傷を負った谷口さんのカラー映像など、刺激が強い映像ももちろんありますが、淡々と、谷口さんとピーター・タウンゼンドさんの足跡をたどっていく描き方は、かえって心に響きました。(8月5日(金)公開)

◎天間荘の三姉妹

臨死状態になり天界と地上の間にある街にやってきた少女が、母親が違う2人の姉たちとの交流の中で、生きていく意味を見いだしていく物語。実離れしたファンタジーな設定の上で、現実的なストーリが展開するので、ストンと落ちない部分もありましたが、全体としては感動的なストーリーになっていました。主演の“のん”の空気感はやはり独特。姉妹役の門脇麦大島優子、脇を固める寺島しのぶをはじめとする豪華な俳優陣もいい演技でした。(10月28日(金)公開)

◎手


山崎ナオコーラさんの同名の短編小説を原作に実写映画化した作品で、おじさん趣味で、付き合うのはおじさんばかり、結婚など考えられず、父親とうまく話せず、家族の中で疎外感を感じていた25歳の女性が、同世代の男性との恋愛を通じて、少しずつ変わっていく、ある種の自分探しの物語。日活ロマンポルノ50周年の企画「ロマンポルノ・ナウ」の第一弾ですが、ちょっと性描写が多めな普通の映画という感じで、余韻の残るいい作品でした。(9月16日(金)公開)

◎破戒

島崎藤村の名作である同名小説を実写映画化した作品。原作の骨格は覚えているので、最初から重い気持ちで観始めましたが、物語を衒いなく正面から描いて、良い作品に仕上がっていました。全国水平社100周年制作作品とあって、教科書的なところも感じられましたが、理不尽な差別に苦しむ丑松の心情は、心に迫るものがありました。(7月8日(金)公開)

◎コーダ あいのうた

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フランス映画「エール!」のリメイクで、耳の不自由な家族の中で唯一耳が聞こえる少女が歌の才能を認められたことをきっかけに、夢と現実の狭間で葛藤する姿を描いた作品。個人的には、今一つ映画に入り込めない感覚もあって、感涙とまではいきませんでしたが、アカデミー賞の作品賞、脚色賞を受賞しただけあって、成長、夢、恋などの要素がバランスよく織り込まれた評判どおりの優れた作品でした。(1月21日(金)公開)

◎PLAN75

満75歳から生死の選択権を与える<プラン75>という架空の制度を舞台に、人の生死についてのそれぞれの選択を描いた作品。物語や心情を丁寧に説明することはせず、観客の想像に委ねる作りになっています。なぜそこでそんな行動をとる?と謎が残り、すっきりしない部分もありましたが、いろいろと考えさせられ、余韻が残る映画でした。主人公を演じた倍賞千恵子磯村勇斗など主要キャストの演技も良かった。(6月17日(金)公開)

◎線は、僕を描く

2020年「本屋大賞」第3位などを受賞した砥上裕將(とがみひろまさ)さん同名小説を実写映画化した作品。家族を失い、前に進むことができずにとどまっていた主人公が、水墨画との出会いをきっかけに、目を背けていた心の傷と向き合い、前に進んでいく自分探しと再生の物語。物語の骨格はありきたりなものかもしれませんし、少し都合の良すぎると思える展開もありますが、良い余韻の残った作品。水墨画などの映像の美しさ、清原果耶の凛とした佇まいなども印象的でした。(10月21日(金)公開)

◎さかなのこ

さかなクンの自叙伝的なエッセイを原作に実写映画化した作品。子どものときからお魚が大好きだった少年が、それを受け止める母親の理解や周囲の人たちの支えもあって、その夢を実現させていく道のりを、ドタバタ劇も交えて描いた心温まる作品でした。高校時代以降の主人公を演じたのんの演技(どう見ても女性にしか見えませんでしたが・・・)も印象的でした。(9月1日(金)公開)

◎その声のあなたへ

1960年代に起きた第一次声優ブームの時代から2010年代まで第一線で活躍を続けた声優・内海賢二をテーマに、その人柄、そして声優業界の軌跡をたどるドキュメンタリー。愛情や敬意が込められた声優仲間たちのインタビューを観ていくうちに、自分もだんだんと内海賢二に親近感を感じるようになり、終盤には、自然と涙がこぼれました。若手ライターが取材企画を立ち上げてインタビューしていく、というドラマ仕立てにする必要性はよく理解できず、正面からドキュメンタリーとして描いた方が良かったのでは、という気もしましたが、感銘を受ける作品でした。(9月30日(金)公開)

◎20歳のソウル

千葉県船橋市船橋高校に代々受け継がれている応援曲「市船soul」を高校3年生の時に作曲し、20歳という若さで亡くなった青年の実話を基に映画化した作品。心に刺さる展開で、俳優陣の演技も良く、しっかり泣かされました。実際の市立船橋高校で撮影が行われていることも、リアリティを高めていました。(5月27日(金)公開)

◎世の中にたえて桜のなかりせば

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本作のエグゼクティブプロデューサーも務めた俳優・宝田明さんの遺作となった作品。終活アドバイザーのアルバイトをしている不登校の女子高生が、終活をお手伝いする中で自分に向き合っていく物語。回収されない伏線や予定調和的な展開もありましたが、温かい余韻が残る佳作でした。(4月1日(金)公開)

◎ちょっと思い出しただけ

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松居大悟監督が自ら書き上げたオリジナルラブストーリーで、別れを迎えたカップルが過ごした6年間を1年ずつ、同じ男性の誕生日を遡って映し出した作品。斬新な構成は見事で、伊藤沙莉はちょっとはまっていない印象もありましたが、心地よい余韻が残るいい作品でした。(2月11日(金)公開)

◎マイ・ブロークン・マリコ

親友の死を知ったブラック企業に勤める若い女性が、親の家に乗り込んで親友の遺骨を強奪し、遺骨とともに旅に出る物語。ある意味ハチャメチャな展開で、描写もデフォルメ気味ですが、合間合間に挿入される親友との思い出の回想シーンとはいい対照をなしていて、いい後味が残る作品。親友のマリコ役の奈緒もとても印象的でした。(9月30日(金)公開)

◎恋は光

恋する人が光って見える主人公を中心に、大学生たちが織りなす爽やな純愛物語。心地よい空気の中で物語が淡々と進んでいく感じで、それぞれの気持ちの揺れ動きが表情やセリフでうまく表現されていて、好感が持てました。主要キャストの演技も良かった。効果的に使われていた岡山各地の風景も印象に残りました。 (6月17日(金)公開)

サバカン


1980年代の小学生2人のひと夏を描いた物語。懐かしさと切なさを感じさせるなかなかいい映画でした。ブーメラン島への冒険から徐々に友情を深めていく2人の描写と、デフォルメが入ったユーモラスな描写で家族漫才のような家族シーンとの対照もよく、テンポよく最後まで観させられました。(8月19日(金)公開)

◎やがて海へと届く

引っ込み思案で自分をうまく出せない若い女性が、東日本大震災津波に遭って突然いなくなった大学時代からの親友と向き合っていく物語。冒頭、デッサン・水彩画風のアニメーションで始まり、ドキュメンタリー風のシーンも入るチャレンジングな構成。全体に漂う静かな雰囲気は個人的にとても良かったのですが、チャレンジがうまくいっているかというとそうでない残念な部分も。終盤のアニメーションは見事でしたが、何を描いているのかは観客の解釈に委ねられていて、うまく理解できないところもあり、もう少しガイドがあるとより説得的だったように思います。(4月8日(金)公開)

◎川っぺりムコリッタ

親から捨てられ、自分が生きていく意味を見い出せなかった男が、ハイツムコリッタの住人たちとの交流を通じて、少しずつそれを見い出していく自分探しの物語。死の重い雰囲気が漂う一方で、住人とのやりとりのユーモラスな描写が交錯して、何とも不思議な空気感の作品でした。(9月16日(金)公開)

◎いとみち

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越谷オサムの同名小説を映画化した青春ドラマで、津軽弁の訛りがひどく、人見知りな女子高生が、たまたま見つけた青森市メイド喫茶でアルバイトを始めたことをきっかけに成長していく物語。王道の青春物語ではありますが、クスっと笑わせるシーン、ホロっとさせるシーンを織り交ぜてエンディングにもっていく構成が見事で、じんわりと心に響く心温まる作品でした。前に観た「名前」と同様、主演の駒井蓮が印象的でした。(2021年6月25日(金)公開)

◎空のない世界から

DVから逃れた無戸籍のままの子どもに負い目を抱え葛藤するシングルマザーが、そこから立ち上がっていく姿を描いた作品。中盤までは、閉塞感が漂う息苦しい展開ですが、終盤に好転し、最後は希望を抱かせる形で終わります。重たいテーマで、いろいろと考えさせられましたが、個々のエピソードは、取ってつけたように感じるところもあったのは残念なところで、主人公の心の襞のようなものがより繊細に描かれると、もっと心に刺さる映画になったのではないかと思います。(10月21日(金)公開)

◎いつか、いつも……いつまでも。

海辺の小さな町で祖父が営む診療所で働く若い男性医師が、偶然のきっかけで家に転がり込んだ事情を抱えた女性と同じ屋根の下で暮らすうちに、距離を縮めていくラブストーリー。冒頭からのベタなドタバタ劇風な描写は個人的には耐え難く、後半の展開が良かっただけに、もったいない作品でした。(10月14日(金)公開) 

◎君が落とした青空

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櫻いいよの同名小説を映画化したラブストーリーで、タイムリープに陥った女子高校生が交通事故に遭う運命にある恋人を助けようとする姿を描いた作品。全体の構成や展開は悪くないと思うのですが、主役2人の表情などの演技が表面的に感じられて、あまり響きませんでした。(2月18日(金)公開) 

 

これらの新作のほか、再上映で観た旧作もありました。

東京裁判(デジタルリマスター版)

市ヶ谷(現防衛省市ヶ谷庁舎内)の旧陸軍士官学校の講堂を改装した法廷で行われたいわゆる「東京裁判」の記録映像を基に編集・制作されたドキュメンタリー映画。1983年に公開された作品ですが、デジタルリマスター版が2019年8月3日(土)から公開されています。上映時間は4時間37分と、一般的な映画の2倍以上の時間の長編(途中に休憩もありました)ですが、800回を超えた審理の経過をこれだけの時間にぎゅっとまとめていることもあって、退屈になるようなことはなく、最後まで観進めることができました。裁判までの過程、争点となった戦争の諸経緯や、当時の社会背景などが当時の映像などの資料を交えて描かれ、いろいろと考えさせられる作品でした。

 

昨年スクリーンで観た実写映画は、以上の37本になります。アニメ映画「この世界の片隅に」をきっかけに再び映画館によく足を運ぶようになった経緯もあって、以前はアニメ映画の割合が高かったのですが、だんだん実写映画の割合が増えてきています。37本も観たのは、これまでの年で一番多いだろうと思います。

今年もいい映画を多く観ることができることを期待したいと思います。