鷺の停車場

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映画「たまこラブストーリー」極上音響上映

年末年始の映画漬けの1日、シネマシティのシネマワンで「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」を観て、最後は同じシネマシティのシネマツーへ。

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次の上映時間まで1時間半ほどあったので、近くのお店でちょい飲みしてから、「響け!ユーフォニアム」と「たまこラブストーリー」の原画展が開かれている、シネマツーすぐ近くのパークアベニュー3階にあるオリオン書房ノルテ店に立ち寄りました。

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これらは「たまこラブストーリー」の原画のようです。

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このあたりはテレビアニメ版の方の「響け!ユーフォニアム」の原画でしょうか。

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これらは劇場版「響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~」の原画のようです。

あの放火事件で、全焼したスタジオに保管されていた紙媒体の資料は全て失われてしまったはずで、こうした原画が残っているのは、別のスタジオで保存されていたものか、あるいは、今回のような原画展などのイベントでたまたま外部に提供されていたものということなのだと思います。「響け!ユーフォニアム」シリーズは、続編のいわゆる3年生編の制作決定がアナウンスされていますが、キャラクターデザイン・作画総監督、楽器設定をはじめ、中心的な役割を担ったスタッフも多く犠牲となってしまいました。これまでの作画と違和感のない映像を作っていくのは、新作の制作以上に困難が多いだろうと思いますが、ゆっくりと期待して待ちたいと思います。 

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さて、原画展を見た後、シネマツーに移動。

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観るのは、すぐ前に原画も見た「たまこラブストーリー」(2014年4月26日(土)公開)。

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鶴岡音響監督が直接音響を監修された京アニ作品の極上音響上映の一環で、年末年始に計2週間上映されます。
ちなみに「響け!ユーフォニアム」テレビ版のオールナイト上映は完売だったようです。

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上映は384席のa studio。

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2013年1月より3月まで放送された「たまこまーけっと」の続編となる劇場版で、監督:山田尚子、脚本:吉田玲子、キャラクターデザイン・作画総監督:堀口悠紀子、アニメーション制作:京都アニメーションと、主要なスタッフはテレビアニメ版と共通しています。

公式サイトのストーリーを引用すると、
 

春。
高校3年生に進級しても北白川たまこの頭の中は相変わらずおもちのこのばかり。

春の夕暮れ、学校の帰り道。
たまこやみどりたち仲良し4人組は進路の話をしていた。
みんな不安をかかえながらも将来のことをちゃんと考えている様子。

たまこも、何気なく、将来は家業を継ぐと答える。

同じ頃、たまことお向かいの家でずっと一緒に過ごしてきたもち蔵も、ある決心をしていた。

周りの色んなことが変わっていって、
少しずつ、少しずつ、たまこの心は揺れ始める……。

 

という物語。

冒頭、実映像ではなく抽象化された富士山のデザインと「SHOCHIKU」の組み合わせのオープニングロゴ、京都アニメーションのオープニングロゴが出た後、モノクロ映画時代の松竹のオープニングロゴ(富士山のモノクロ映像に「松竹映画」の文字)が再び出てくるのですが、その富士山が「たまこまーけっと」に出てくるしゃべる鳥のデラ・モチマッヅィ山崎たくみ】がひっくり返す、という遊び心たっぷりのオープニングに始まり、同時上映という位置付けの「南の島のデラちゃん」が上映されます。これは、石原立也の絵コンテ・演出、「たまこまーけっと」で出ていたデラちゃんが、南の島に戻って王子のメチャ・モチマッヅィ【下野紘】やそのお付き占い師のチョイ・モチマッヅィ【山岡ゆり】と過ごす短いユーモラスなエピソードで、その後に本編が始まります。 

京都の餅屋の長女で高校3年生の北白川たまこ洲崎綾】。小学生のとき母・ひなこ【日笠陽子】を亡くし、祖父・福【西村知道】と父・豆大【藤原啓治】、小学校6年生の妹のあんこ【日高里菜】の4人で暮らしている。向かいのライバル餅屋の一人息子で幼なじみの大路もち蔵【田丸篤志】に無意識に好意を抱いているが、自分ではそれに気付いていない。同じバトン部の常盤みどり【金子有希】や牧野かんな【長妻樹里】、友人の朝霧史織【山下百合恵】の仲良し4人組と日々を過ごすたまこ。しかしある日、映画を学びに東京の大学に行くことを決めたもち蔵から告白されたたまこは激しく動揺する。しかし、ある出来事をきっかけに、自分がもち蔵を好きであることに気付き、みどりの計らいもあって、大学見学に東京に向かう新幹線に乗ろうとするもち蔵に「大好き」と伝える・・・というあらすじ。


こと恋愛になると不器用なもち蔵とたまこのぎこちない振舞いはもどかしく映りますが、もちに夢中でどこか抜けたところのあるたまこが、もち蔵からの告白をきっかけに、自分の気持ちと向き合い、一皮むけて少し大人になっていく展開は、爽やかな青春ラブストーリーとして良かったという感想。脚のカットで語らせるカット割など顔や上半身を映さずに足だけで感情を表現する、といった演出は、やはり山田監督の作品だなぁと思いました。本作は以前に一度DVDで観たことがあるのですが、スクリーンの大画面と素晴らしい音響で観るのは、また格別でした。

上映が終わるともう22時半過ぎ。まっすぐ帰りましたが、家の最寄駅に着くころにはとっくに日付が変わっていました。

学生時代にオールナイトでの3本立て上映などは観たことがありますが、朝から晩まで、映画館をはしごして5本も映画を観たのは初めて。けっこう疲れましたが、いい作品が多く、大いに満足できる一日になりました。