鷺の停車場

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映画「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」@キネマ旬報シアター

お盆過ぎの平日の午後、キネマ旬報シアターに行きました。

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この週の上映作品。スクリーン2では押井守監督の2作品の上映が、スクリーン3ではちびまる子ちゃんの劇場版の上映が行われていました。

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観たのは「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」(2019年12月20日(金)公開)。1月にMOVIX亀有で観て以来になるので、約7か月ぶりです。

元の「この世界の片隅に」はかなりの回数観たのですが、本作は、予告編も入れると3時間近い上映時間なので、自分的には気軽に観に行けないところがあって、前作のように数多く観ることはなかったのですが、この時期に再び観てみようと、やってきました。

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上映は160席のスクリーン1。この日も1席ずつ間隔を開けての指定席方式でした。

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この日のスクリーン1の上映時間。

中に入ると、おそらくお客さんは25人ほど。お盆直後とはいえ一応平日なので、もっと少ないかと予想していたのですが、思ったより多いお客さん。私と同じようにちょい遅めの夏休みの方もいたのかもしれません。

少し前に、NHKで地上波初放送された当初版の「この世界の片隅に」をながら視聴したので、図らずも当初版と見比べるような形になったのですが、当初版では省略されていた、他のシーンにつながる伏線ともいえるシーンや、リンさんと周作、すずさんの関係のシーンが追加されることで、物語の軸が多層化し、奥行きが増しています。同じシーンなのに、当初版と印象が少し違って映る部分もありました。

ただ、当初からあるシーンと追加されたシーンでは、テンポ感やテイストが違っているところも多く(すずさんの義姉の径子の声もけっこう違っています)、私にはその違和感が拭えないところがありました。それぞれ良し悪しがありますが、その点で、作品としての統一感、完成度は、当初版の方が優れていると私は思います。(最初から長いバージョンで制作されていれば、また違ったのかもしれませんが

8月に上映されることが多くなりつつあるこの作品、現行版が公開からほぼ引き続いて上映中の今年は、当初版のスクリーンでの上映はなかったようですが、いずれは、当初版も(現行版と並行して)スクリーンで再上映されるようになればいいな、と個人的には思います