鷺の停車場

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町田そのこ「52ヘルツのクジラたち」

町田そのこ「52ヘルツのクジラたち」を読みました。

前に、本作を原作に実写映画化した同タイトルの映画を観て、なかなか良かったので、原作も読んでみようと思い、手に取ってみた作品。

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本作は、書き下ろしで2020年4月に単行本が刊行され、2021年の本屋大賞を受賞した作品で、2023年5月に文庫本化されています。

 

文庫本の背表紙には、次のような紹介文が記されています。

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52ヘルツのクジラとは、他のクジラが聞き取れない高い周波数で鳴く世界で一頭だけのクジラ。何も届かない、何も届けられない。そのためこの世で一番孤独だと言われている。自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴湖(きこ)と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれる少年。孤独ゆえ愛を欲し、裏切られてきた彼らが出会い、魂の物語が生まれる。

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主な登場人物は、次のとおりです。

  • 三島 貴瑚(みしま きこ)大分県の海辺の町の祖母の住んでいた家に移住してきた26歳の女性。実母と義父から虐待を受け、高校卒業後はALSとなった義父の介護を押し付けられ、疲弊していた21歳のときに岡田安吾に出会う。安吾からは「キナコ」と呼ばれていた。

  • 少年【52/愛(いとし)】:貴瑚が移住した町で出会った13歳の少年。母親から「ムシ」と呼ばれ虐待を受け、言葉を話せなくなっていた。貴瑚からは「52」と呼ばれる。

  • 岡田 安吾(おかだ あんご):通称「アンさん」。学習塾で小学生に算数を教える美晴の職場の先輩で、貴湖に親身に接し貴瑚を救う。トランスジェンダーで、本名は杏子(あんず)

  • 牧岡 美晴(まきおか みはる):貴瑚の高校時代からの友人。学習塾で経理として働いている。

  • 村中 眞帆(むらなか まほろ:貴瑚が移住してきた家を修理にきた職人の男性。貴湖に惹かれている。

  • 新名 主税(にいな ちから):貴瑚が勤めていた会社の専務。貴湖と恋人の関係になり、貴湖を束縛するようになるが、別に婚約者がいた。

  • 琴美(ことみ):少年の母。定食屋「めし処よし屋」でパートで働いている。

  • 品城(しなぎ):琴美の父で、少年の祖父。老人会会長。かつて村中が通った中学校の校長先生だった。

  • サチゑ:村中の祖母。貴瑚の祖母を知る人物。

  • 生島 昌子(いくしま まさこ):琴美の母。品城と離婚して、今は別府で暮らしている。

  • 生島 秀治(いくしま しゅうじ):昌子の再婚相手。
  • 末長 真紀子(すえなが まきこ):少年の父方の祖母。

  • 末長 千穂(すえなが ちほ):少年の叔母。交通事故で亡くなる。

  • 武彦(たけひこ):少年の父で千穂の兄。働きもせず女遊びばかりしていた。

  • 美音子(みねこ):美晴の友人で、実家を出た貴瑚が1年ほどルームシェアをした女性。

  • 藤江(ふじえ):真紀子の家の近くに住んでいるおばあさん。

  • (たくみ):美晴の恋人。学習塾近くの美容室で働く。

  • 真樹:貴湖の異父弟。両親から溺愛を受ける。

  • ケンタ:村中の部下。

 

本編は、次の8章で構成されています。

1 最果ての街に雨

3週間ほど前から、大分の海沿いの町の祖母がかつて暮らした家に住み始めた貴瑚は、部屋の床板が腐って家の修繕を依頼した業者の村中から、町のばあさんたちから、東京から逃げて来た風俗嬢だと噂されていると聞かされる。気分が悪くなって修繕が終わるまで外に出た貴湖は、アンさんのことを思い浮かべる。雨が降り出し、雨宿りしていると、中学生くらいの女の子を見かける。

雨が降り出して5日が過ぎ、買い物に出かけた貴湖は、その帰り、かつて包丁が突き刺さったお腹の傷が刺すように痛み、雨の中座り込んでしまう。そこに、前に見かけた女の子が傘を差しかけてくれる。その子を半ば無理やり家に連れ帰り、風呂に入れようとしてTシャツを脱がせると、その子は少年で、身体には痣があり、貴湖は虐待を確信するが、少年は逃げ出してしまう。

2 夜空に溶ける声

少年がいないかと思って朝にラジオ体操をする集団を見に行った貴湖は、老人会の会長の品城と会うが、一刻も早く仕事を見つけなさい、と嫌味を言われ、その場を後にする。その日の午後、家を村中が訪ねてきて、祖父のアルバムにあった貴湖の祖母の写真をくれる。村中に少年のことを尋ねると、高校を中退していなくなって、数か月前に子連れで戻ってきた中学の同級生の琴美の子どもではないか、障害があって喋れない、と話す。

幼い頃の夢を見た貴湖は、この家を自分名義にするために何年かぶりに母親と会ったからではないかと思い、自分を救ってくれたアンさんのことを思い出す。祈るように、アンさん、と繰り返し呼び涙する貴湖。

そこに、少年が訪ねてくる。家には入りたがらない少年に、貴湖は縁側で一緒にカレーを食べる。その様子を見て、ご飯を与えられていないのではないか、祖父の品城が暴力を振るっているかもしれず、喋れない少年は誰にも助けを求められない、と考える。それから少年は毎日訪ねてくるようになる。

貴湖が村中に連れられて定食屋に行くと、琴美がそこで働いていた。貴湖は、小学校4年生のとき自分の服にアイロンがかけられてないことを担任教師から指摘された母親から迷惑をかけられたと殴られ、食事を与えられなくなったことを思い出し、少年を救うためにどうすればいいのか考える。

やってきた少年にMP3プレーヤーで52ヘルツのクジラの声を聴かせ、そのクジラの話をすると、少年は、聞きながら全身を震わせ涙する。母親から「ムシ」と呼ばれ、本名が分からない少年を、貴湖は「52」と呼ぶことにする。

3 ドアの向こうの世界

貴瑚が高校3年生のとき、養父がALSを発症して、交通事故で右足を切断し、貴湖は内定が出ていた製菓会社に勤めることなく、養父の介護に明け暮れる日々が始まる。3年が過ぎ、嚥下機能が低下した養父が、誤嚥性肺炎で入院することになると、母親は、貴湖を殴り、あの人じゃなく、こいつが病気になればよかった。こいつが死ねばいいのに、と罵る。絶望した貴湖がうつろな表情で街をふらふら歩いていると、貴湖を見つけた牧岡美晴が声をかける。美晴は同僚の岡田安吾と貴湖を飲みに連れて行き、事情を聞く。事情を聞いた安吾(アンさん)は、呪いから抜け出す方法を考えよう、新しい人生にいこう、と励ます。

美晴の部屋に泊まった翌日、アンさんは介護サービスの資料を持ってやってきて、家族から離れるべきだと忠告する。アンさんは、病院や行政をまわって父の今後について相談した後、貴湖と一緒に実家に帰り、母親にもう介護はできないと通告する。荷物を持って実家を出た貴湖は、涙が溢れ、嗚咽が漏れる。母親に愛されたかった思いを吐き出す貴湖に、アンさんは、貴湖を抱きしめ、第二の人生ではキナコは魂の番(つがい)と会うよ、キナコはしあわせになれる、それまではぼくが守ってあげる、と言い、その言葉に、貴湖の心は温かくなっていった。

4 再会と懺悔

少年と筆談して、暴力を振るっているのは母親の琴美で、祖父の品城は見て見ぬふりをしていること、学校にも行っていないことを知った貴湖は、定食屋に行って琴美から話を聞こうとするが、自分こそ被害者だと思っている、足手まといになるばかりの子どもなんていらない、と平然と言い放つ琴美に、当面自分が世話する、と告げて後にする。

家に帰った貴湖は、少年からどうして52ヘルツのクジラを知ったのか聞かれ、実家を出た直後、自分をうまくコントロールできなかった時期に、ルームシェアをしていた美音子ちゃんがくれたこと、今でも眠れない晩や寂しくて死にそうな時には聴いていることを話す。少年は、父親の妹のちほちゃんに会いたいとノートに書き、貴湖はその人を探しに行くことを決める。

そのとき、黙って姿を消した貴湖を探して実家で居場所を聞き出した美晴が訪ねてくる。美晴は、貴湖の頬を叩いて思いのたけをぶちまけた後、仕事を辞めたと明かし、納得できるまで一緒に暮らすと言う。貴湖から少年のことを聞いた美晴は、警察に通報した方がいい、誘拐されたと騒いだら貴湖が不利になる、と言い、警察に渡して終わりにはできないと言う貴湖に、5日間だけなら黙っている、その間に行き先をどうにかして、無駄に時間を過ごすことは貴湖にも少年にも意味がない、と告げる。

少年が書いた地名を手掛かりに、小倉にやってきた3人は、少年の父方の祖母の家を見つけるが、誰も住んでいなかった。そこに声を掛けた隣人のおばちゃん・藤江は、叔母の千穂が前年に交通事故で亡くなり、祖母の真紀子もさらにその前年に病気で亡くなったこと、少年の父親・武彦は女遊びばかりして少年が2歳のときに帰ってこなくなったこと、琴美も最初は仲が良かったが、水商売に行ってから滅多に家に帰ってこなくなり、真紀子と千穂が少年を育てていたこと、少年が3歳のときに初めて発した言葉が「ばあば」だったことに腹を立てた琴美が煙草の火を舌に押し付けたことで少年がしゃべれなくなったこと、少年の名は愛(いとし)であることなどを話し、真紀子、千穂と少年が映った写真を渡してくれる。

ホテルに戻ると、美晴は、アンさんが亡くなっていたこと知ってた?と貴湖に問う。貴湖は、美晴はこれを訊くために自分に会いに来たのだと悟り、知ってた、発見したのは自分だから、と話し始める。

5 償えない過ち

実家を出て3年ほど経ち、電子部品をハンダ付けする工場の工員として働いていた貴湖は、社長の息子で専務の新名主税と出会い、食事に誘われるようになる。次第に関係は深まり、やがて体を重ねる関係となる。貴湖は初めての恋に幸福感を感じるが、新名はアンさんと一度会って男性だったと知ると、敵愾心を露わにし、別れた後、貴湖にあまり会わないよう求める。

アンさんも、それをきっかけに貴湖を避けるようになっていたが、久しぶりに貴湖に電話をすると、新名はキナコを泣かせるかもしれない、と言う。貴湖が、新名はいいひとだと言うと、アンさんは一方的に通話を終え、それ以来、連絡が取れなくなってしまう。しばらくして、アンさんが勤めていた学習塾を辞め、住んでいたマンションも引き払っていたことがわかる。

そして貴湖は、新名が社長の知り合いの娘と婚約しているという噂を聞く。頭が真っ白になって部屋で呆然とする貴湖に、やってきた新名は愛人となることを求め、貴湖は数日考えるが、新名を失いたくない思いから、それを受け入れ、新名が用意した部屋に引っ越す。

しかし、新名の父親に、アンさんから新名と貴湖の関係を暴露する手紙が届く。新名はアンさんを警戒して、貴湖に部屋から出ないよう指示する。

6 届かぬ声の行方

そこまで話したところで、52ヘルツのクジラの声を聴いていた少年がくしゃみをする。貴湖たちは話を中断し、街に出て、藤江が渡してくれた写真に写っていた観覧車に3人で乗り、豪勢に飲み食いする。

ホテルに戻って少年が寝入った後、美晴の求めで、貴湖は昼間の話の続きをする。

初対面で新名を良く思わなかったアンさんはおそらく新名の周囲を調べ、婚約者がいることを知ったのだろう。望む反応が得られなかったアンさんは、会社宛てに、さらに婚約者側にも同様の手紙を送り、父親である社長はいったん別れろと新名を怒鳴りつけるが、新名は別れようとはしなかった。そして、興信所にアンさんを調べさせ、アンさんがトランスジェンダーであることを掴んだ新名は、アンさんの母親に連絡をとり、それを明かしてアンさんを諫めるよう要求する。新名は、別れないことに腹を立てた父親によって現場の仕事に回されるが、それでも新名が別れようとしなかったのは、アンさんに対する憎しみが大きかった。軟禁状態になっていた貴湖が気晴らしに出かけたいと言うと、新名は貴湖の頬を殴り、ひとが変わってしまった新名とは別れなければいけないと感じる。

新名が鞄に入れていた興信所の調査結果から、アンさんの住所を把握した貴湖は、新名の仕事中にこっそりアンさんに会い行くと、上京していたアンさんの母親とばったり会う。今日一緒に長崎に帰ることになっていると言う母親が部屋に入り、貴湖もその後に部屋に入るが、母親が浴室で血を流して亡くなっているアンさんを発見する。

部屋には、母親宛てと新名宛ての2通の遺書が残されていた。母親宛ての遺書にはお詫びの言葉が、新名宛ての遺書には貴湖への思いが綴られていた。アンさんも必死に声を上げていたはずなのに、貴湖はその声を聴けなかった。

そこまで話した貴湖は、泣き叫びたくなるのを堪えて、声を殺して泣く。

抜け殻のような母親を助けて葬儀を終えた貴湖が部屋に帰ると、部屋にいた新名は貴湖に殴りかかってくる。新名宛ての遺書を渡すと、受け取ったとたんにコンロで火を付けて燃やし、すっきりした、と笑う。それを見て、もう殺さなきゃと思った貴湖は、包丁を抜いて新名に斬りかかるが、もみ合いとなり、貴湖のお腹に刺さる。

新名は自分が刺したと言って警察に連行され、父親は意識を取り戻した貴湖に示談を持ち掛け、巨額の示談金を提示してその金で遠くに移り住んでほしいと頭を下げる。新名への愛情が消えていた貴湖は、示談金を受け取り、祖母が住んでいた大分に移り住んだのだった。

話を終えた貴湖を、美晴は、辛かったね、でも、話してくれてありがとう、と言って強く抱きしめる。

7 最果てでの出会い

翌日、小倉を出て大分に戻る3人。貴湖は、美晴に全てを告白したことで、破裂しそうになっていた思いがほどよく抜け、どこかすっきりしていた。家に帰ると、村中から至急連絡するようメモが入っていた。電話を掛けると、品城が孫が誘拐されたと言っていると聞かされる。信用してほしいと言う村中に、貴湖は見つからないように家に来るよう頼む。やってきた村中に貴湖は事情を話すと、村中は、自分の祖母なら離婚した琴美の母親のことも知っていると言い、貴湖たちは村中の祖母に会いに行くことにする。

村中の祖母・サチゑに事情を話すと、サチゑは琴美の母親・昌子が離縁することになった経緯を話し、昌子が今は別府に住んでいると教えてくれる。そこに、顔を真っ赤にした品城が、うちの孫を返せ、と飛び込んでくる。村中たちが落ち着かせると、品城は力なく琴美が家じゅうの金をかき集めて男の車に乗って行ったことを話し、品城は村中やその祖母に説得されて帰っていく。品城のおかしな様子を訝る美晴に、サチゑは、惚けてきていたと話す。

3人で家に帰り、布団に入った貴湖は、昌子と会ってからどうすればいいか考えて眠れなくなり、52ヘルツのクジラを聴いて眠る。クジラの夢を見る貴湖が、たすけて、と言う声を聞いて飛び起きると、少年の姿がなかった。胸騒ぎを感じた貴湖は玄関を飛び出して海に向かうと、堤防の上に少年が立っていた。海に飛び込もうとする少年に貴湖は、わたしと一緒に暮らそう、わたしはあんたの傍にいたい、わたしと帰ろう、愛、とその名を呼ぶと、少年は溢れる涙をぬぐって、キナコ、とはっきり呼んで抱きついてくる。貴湖はそれを全身で受け止め、強く抱きしめる。すると、飛沫をあげながら海に沈んでいくクジラに気づく。

8 52ヘルツのクジラたち

美晴、村中とともに愛を連れて昌子に会いに行った貴湖は、昌子から、貴湖が愛と一緒に住むのは現状ではとても難しいことを順序だてて説明される。貴湖が、ではどうしたらいいのか、と尋ねると、秀治は、まずは昌子が愛の未成年後見人となるべき、15歳になったら自分が後見人の選任を申し立てることができる、2年後に今と同じように一緒に暮らしたいならそれを手伝う、しかし、貴湖も受け入れ態勢を整えていかなくてはいけない、と提案する。昌子は、問題を先延ばしにするだけと厳しい顔をするが、美晴はその提案に賛成し、昌子もそれを受け入れる。

それから、何度か別府にいる昌子夫妻に会いに行ったりしながら、愛と美晴と3人で夏を過ごし、愛は少しずつしゃべるようになっていく。一方で、琴美がいなくなってから、品城は急激に認知症が進んでしまう。

夏が終わるころ、昌子夫妻から受け入れ準備が整ったと連絡が入り、別れる前日、3人は誘われて村中家の庭でのバーベキューに参加する。サチゑは貴湖に祖母の思い出話をし、貴湖を励ます。明日東京に帰る、と話す美晴に、貴湖が感謝の言葉を伝えると、美晴は、何があっても私はあんたを助ける、と言い、2人は抱き合って泣く。そこに、杖を握った品城がふらふらと近寄ってきて、お前のせいで琴美がいなくなったんだ、琴美を返せ、と杖を振り回す。村中はよけきれずに殴られ、貴湖は動けなくなってしまうが、愛が品城を突き飛ばし、事なきを得る。

警察も来ての大騒ぎが落ち着いてから、愛と堤防に腰かけた貴湖は、ここに来る前に大好きなひとを死なせてしまった、わたしは愛と関わることで救われていた、わたしを見つけてくれてありがとう、と愛に話し、愛も、キナコに会えてよかった、と言う。愛の手を握って、これから頑張ろうね、と繰り返す貴湖は、クジラの鳴き声を聞こえた気がするのだった。

 

(ここまで)

虐待の描写は読むのが辛く、また、引っ掛かりを覚える部分もありましたが、虐待され、誰にも心の声を聞いてもらえず孤独だった主人公と少年が出会い、深く結びついていく物語は、心に響きました。

なお、映画版を観たときには、貴湖がどうして大分の祖母の家にやってきて、仕事もしないで暮らせているのかは説明がなく、どうしてなのか疑問が残ったのですが、本作を読んで、そういうことだったのかと合点がいきました。そのほかにも、映画では、品城や昌子が出てこないなど、本作からのアレンジはあり、2時間程度の枠に収めるためには仕方ない選択だったろうと思いますが、この部分だけは、端的にでも、触れられていた方が良かったように思いました。