鷺の停車場

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テレビアニメ「響け!ユーフォニアム3」を観る③第8回~第10回

4月からNHK Eテレで放送されているテレビアニメ「響け!ユーフォニアム3」、続いて第8回から第10回までを紹介します。

繰り返しになりますが、本作は、黄前久美子の3年生時代を描いた「響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、決意の最終楽章」の前編(2019年4月刊行)と後編(2019年6刊行)を原作にテレビアニメ化した作品で、主要スタッフは、監督:石原立也、副監督:小川太一、シリーズ構成:花田十輝、キャラクターデザイン:池田晶子池田和美総作画監督池田和美、楽器設定:髙橋博行、楽器作画監督:太田稔、アニメーション制作:京都アニメーション など。

 

 

公式サイトで紹介されている主要登場人物・キャストは、次のとおりです。(< >内は、第8回~第10回でそれぞれのキャラクターが登場(声優が出演)している放送回です。)

  • 黄前 久美子(おうまえ くみこ:3年・ユーフォニアム【黒沢 ともよ】:部長に就任し、90名以上の部員を率いて高校最後の吹奏楽コンクールに挑む。<第8~10回>

  • 加藤 葉月(かとう はづき:3年・チューバ)【朝井 彩加】:新入生係に就任し、後輩たちの指導を行う。最上級生として張り切っている。<第8~10回>

  • 川島 緑輝(かわしま さふぁいあ:3年・コントラバス【豊田 萌絵】:低音パートリーダーに就任。音楽を楽しむことを大事にしており、後輩に慕われている。<第8~10回>

  • 高坂 麗奈(こうさか れいな:3年・トランペット)【安済 知佳】:部長を支える幹部としてドラムメジャーに就任。ストイックな性格で、より厳しく部員たちを導く。<第8~10回>

  • 黒江 真由(くろえ まゆ:3年・ユーフォニアム【戸松 遥】:久美子が夕方の学校で出会った、銀色のユーフォニアムで演奏をしていた少女。3年の春に吹奏楽の強豪校・清良女子高校から転校してきた。<第8~10回>

  • 塚本 秀一(つかもと しゅういち:3年・トロンボーン石谷 春貴】:穏やかな人柄で部員に慕われている副部長。久美子とは幼なじみで、一時期は付き合っていた。<第8~10回>

  • 釜屋 つばめ(かまや つばめ:3年・パーカッション)【大橋 彩香】:マリンバが得意。妹のすずめが、何か問題を起こさないか気に掛けている。<第8~10回>

  • 久石 奏(ひさいし かなで:2年・ユーフォニアム【雨宮 天】:自称「かわいい後輩」。久美子には懐いているが、真由のことは警戒している。<第8~10回>

  • 鈴木 美玲(すずき みれい:2年・チューバ)【七瀬 彩夏】:真面目な性格で、演奏を引っ張るチューバパートのエース。さつきは小学校の同級生。<第8・10回>

  • 鈴木 さつき(すずき さつき:2年・チューバ)【久野 美咲】:いつも明るいムードメーカー。去年の悔しさをバネにコンクールメンバー入りを目指している。<第8回>

  • 月永 求(つきなが もとむ:2年・コントラバス【土屋 神葉】:緑輝を師匠として慕う。周囲には壁を作っていて、「月永」という名字で呼ばれることを嫌っている。<第8・9回>

  • 剣崎 梨々花(けんざき りりか:2年・オーボエ【杉浦 しおり】:奏と仲良し。社交的で誰とでも話すことができる。葉月と共に今年の新入生指導係を担当する。<第8・10回>

  • 釜屋 すずめ(かまや すずめ:1年・チューバ)【夏川 椎菜】:吹奏楽初心者。つばめの妹で、姉のことが大好き。<第8・10回>

  • 上石 弥生(かみいし やよい:1年・チューバ)【松田 彩音】:吹奏楽初心者。バンダナがトレードマークで、ギャグを言うのが好き。<第8回>

  • 針谷 佳穂(はりや かほ:1年・ユーフォニアム【寺澤 百花】:吹奏楽初心者。弥生・すずめ・沙里と一緒に入部を決める。笑いの沸点は低め。<第8回>

  • 義井 沙里(よしい さり:1年:クラリネット【陶山 恵実里】:吹奏楽経験者。美玲と同じ中学校出身で、演奏技術も高い。<第8・10回>

  • 滝 昇(たき のぼる)【櫻井 孝宏】:北宇治高校吹奏楽部の顧問。<第8・9回>

そのほか、エンドクレジットで個別の役名が紹介されているキャラクターは、次のとおりです。(< >内はそれぞれのキャラクターが登場(声優が出演)している放送回です。)

  • 橋本 真博(はしもと まさひろ)【中村 悠一】:外部の指導者で専門はパーカッション。指導力、コミュニケーション能力が高く、滝とは大学時代からの友人。<第8・9回>

  • 新山 聡美(にいやま さとみ)【桑島 法子】:外部の指導者で専門はフルート。北宇治では木管楽器の指導を担当する。滝・橋本とは大学時代からの友人。<第8・9回>

  • 黄前 麻美子(おうまえ まみこ)【沼倉 愛美】:久美子の姉。大学を中退し、美容師になるため専門学校に通っている。<第9回>

  • 田中 あすか(たなか あすか)【寿 美菜子】:久美子の2学年上のユーフォニアムの先輩で、2年前の副部長。今は京都の大学に通っている。<第10回>

  • 中世古 香織(なかせこ かおり)【茅原 実里】:久美子の2学年上のトランペットの先輩。現在は京都市内であすかと一緒に暮らしている。<第10回>

 

各話とのあらすじは、次のとおりです。

第八回 なやめるオスティナート

<関西大会突破に向け、3日間の合宿がスタートする。
お馴染みの音楽指導者である橋本・新山も参加し、練習にもより一層熱が入る。
大会ごとにオーディションを行うことにした吹奏楽部。
合宿1日目の夜に関西大会のメンバーを決めるオーディションを行うとあって、緊張感が漂う。
オーディション前、風呂場で真由と一緒になった久美子は……。>

お盆休みが終わり、例年と同じく、パーカッション指導の橋本真博、木管指導の新山聡美も参加して、北宇治高校吹奏楽部は3日間の夏合宿に入る。そして、大会ごとにオーディションを行う方式になったことで、1日目の夜にオーディションが行われることになり、部員たちの緊張感も高まっていた。

そんな中、久美子は、真由から、久美子のためなら何でもする、と言われるが、素直には受け入れることができない。

夕食後、麗奈に誘われて練習に付き合う久美子。麗奈は、全国大会でも久美子と一緒にソリを吹くつもりだと改めて告げる。

オーディションが迫る中、風呂から上がった久美子は更衣室で真由とばったり会う。真由は、自分はオーディションを辞退した方がいいのではと再び言い出すが、久美子は北宇治が実力主義だと改めて説明し、真由も、最初は、それは建前でしょ!と食い下がったものの、最終的には矛を収める。

オーディションが終わった後、ミーティングを行う久美子、秀一、麗奈の幹部3人。秀一は、翌日のオーディションの結果発表の部員たちへの影響に不安を漏らすが、麗奈は滝を信じるだけだとそれを否定し、久美子も麗奈に同意する。

ミーティングが終わった久美子たちが部屋に戻ろうとすると、暗い中緑輝がひとりで佇んでいた。声をかけられた緑輝は、求から大事な話をされた直後で、人にはいろんな気持ちがあるんだな、と口にするが、明日からはいつも通りに戻ると話す。それを聞いて何かを感じた麗奈は、自分が持っていたジュースを緑輝にあげるのだった。

合宿2日目の朝。窓の外の景色を眺めた久美子は、先輩の田中あすかのことを思い出し、外に出てあすかに託された曲「響け!ユーフォニアム」を吹く。

そして、朝食の後、オーディションの結果が発表される。滝は選抜メンバーの名前を次々に読み上げていくが、ユーフォニアムで久美子と真由の2人のみが選ばれて奏が落選、チューバはさつきもメンバーに加えられ逆に3人から4人に増やされる。コンクールメンバーが発表された後、ソロパートを吹くメンバーが発表されるが、ユーフォニアムで名前を呼ばれたのは、久美子ではなく真由だった。それを聞いた久美子は一瞬の間の後にハッとし、一方の真由は、覚悟を決めたかのように、はい、と落ち着いた声で返事をするのだった。

 

細部にアレンジはありますが、おおむね、原作小説「響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、決意の最終楽章 後編」の「二 なやめるオスティナート」の前半部分に対応しています。

第九回 ちぐはぐチューニング

<完全な実力主義――まさかのオーディション結果に部内に衝撃が走る。
部員たちはいつも以上にピリピリしており、橋本がいう「音を楽しむ」ということからは程遠い状態になっていた。
それは久美子も同様で、いつも通りを意識するも動揺が隠せない。
そんな久美子に奏が声をかけてきて……。>

夏合宿の2日目に発表されたオーディションの結果で、ユーフォニアムは、奏が落選、ソリは真由が選ばれ、部内に衝撃が走る。関西大会出場メンバーでの全体練習が始まるも、重い雰囲気が漂うが、場を和ませようと橋本がジョークを発して、やや緊張がほぐれてくる。練習後、部屋へ戻ろうとする久美子を追いかけてきた真由は、ソリを譲ろうと提案するが、久美子はそれ強く拒む。そんな久美子に奏が声をかけると、久美子は、滝先生の判断基準がブレているのではと疑念を漏らすのだった。

その日の夜、部員たちが花火を楽しむ中、オーディションの結果について久美子と話す麗奈は、滝の判断を信じるだけだと言い切り、オーディション結果に不満を漏らしていた下級生たちを呼び止めて注意する。そのころつばめと線香花火を楽しむ真由は、自分が選ばれたことにみんなが怒っているのではないかと言うが、つばめはそんなことはないと否定し、真由の選出を素直に喜ぶ。一方、オーディションの結果に納得できない秀一は、拗ねて部屋にこもっていた。

合宿が終わり、再び学校での練習が始まる。リーダー会議では、オーディションに落ちた部員たちのモチベーションが落ちており、部全体の雰囲気が重いことなどが話題となるが、麗奈は演奏のクオリティが上がっている、このままでいいと断言する。その帰り道、葉月や緑輝ともオーディションについて話をした後、麗奈と2人きりになった久美子は、滝先生への信頼度を問われ、今回の結果について100%信用することはできないと答えると、麗奈は、部長失格ね、と言い放って去っていく。

翌日、職員室に滝先生を訪ねた久美子は、聞きたいことがある、と切り出すのだった。

 

細部にアレンジはありますが、おおむね、原作小説「響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、決意の最終楽章 後編」の「二 なやめるオスティナート」の中盤部分に対応しています。

 

第十回 つたえるアルペジオ

<先日のオーディションを経て、大会ごとに演奏メンバーが変わる制度について部員たちから不満の声が漏れ始める。
久美子や秀一がなんとかなだめようとするも、一度入った亀裂は修復しきれず、関西大会を前に部の雰囲気は最悪なままだった。
さらに麗奈と秀一の言い争いも起こり、久美子と麗奈の関係もギクシャクしはじめて……。>

麗奈から「部長失格」と言われてしまった久美子は、翌日、職員室に顧問の滝先生を訪ね、質問する。どんな方向の音楽を目指しているのかとの質問に、難しい質問だが、無理に答えるとすれば、みんなの上達に結果が伴う音楽、部員たちが掲げた全国大会金賞の目標を叶えるためにどんな演奏を目指すべきか考えている、と言う滝先生の答えを聞いて、失礼なことを聞いたと謝る久美子に、滝先生は、教頭先生からもらった、他の部員には内緒だと言って飴を手渡す。久美子は、なぜソリに真由を選んだのか、という一番聞きたかった質問を呑み込む。

その日の全体練習で、ついに部員たちの不満が噴き出すが、麗奈は強気な姿勢を崩さず、その後秀一と麗奈が言い争いとなって、部内の雰囲気はさらに険悪になってしまう。自分たちだけでは無理だと秀一は滝先生に相談することを提案し、久美子は麗奈の意見を聞くが、滝先生自身からオーディション結果について説明してもらった方がいいと考える久美子と、そうすれば逆に部はバラバラになると考える麗奈の溝は埋まらない。

どうしたらいいか答えが見い出せない久美子は、前年の関西大会を見に来たときに渡された絵葉書に書かれていた住所を頼りに、田中あすかの家を訪ねる。一緒に住んでいる中世古香織とともに久美子の悩みを聞いたあすかは、結局は久美子のわがまま、滝先生も真由も迷っているんじゃないか、無責任に好き勝手言えるのが久美子のいいところだと話す。その言葉が響いた久美子は、部員たちに自分の思いを全て伝えることを決意する。

幹部ノートに自分の思いを綴った久美子は、やってきた関西大会の本番の直前、部長として一言話す機会をもらい、部員全員を前に自分の思いをぶつける。全国で金を取るためには何かを変えなければいけないと幹部で考えてこの方式にしたが、それに戸惑いを感じた部員の気持ちも分かる、と謝罪し、それでもこの北宇治で金を取りたい、最高の演奏をして全国に行きたい、北宇治なら取れるはず、と語る。その言葉で、部員たちから不安や緊張が消え、前向きな姿勢を取り戻す。

そして、関西大会の本番のステージに上がった北宇治高校吹奏楽部。演奏を終えたメンバーたちの顔は、やり切った達成感に満ちていた。

 

時系列が入れ替わっているなどアレンジはありますが、おおむね、原作小説「響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、決意の最終楽章 後編」の「三 つながるメロディ」の後半部分と「二 なやめるオスティナート」の終盤部分に対応しています。

原作小説では、あすか先輩を訪ねて悩みを相談し、その助言を受けて自らの思いを部員たちに伝えるのは、関西大会の後、全国大会の出場メンバーを決めるオーディションの前となっていましたが、このテレビアニメ版では、関西大会に向けたオーディションの後、関西大会の本番直前のタイミングに時系列を移して描かれています。
原作小説を読んだときには、この部分の描写が作品中で一番のヤマとなる大きな転換点のように感じましたが、あえて時期的に前の方に持ってきたということは、全国大会に向けて、原作とは少し異なる形で、大きなヤマを描こうとしているのだろうと想像します。

続きはまた改めて。