鷺の停車場

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劇場アニメ「劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく! Re:」

週末の午前、MOVIX柏の葉に行きました。


朝9時すぎの時間帯、既に最初の上映回が始まっているスクリーンが多く、ロビーのお客さんはそこまで多くはありませんでした。


この日の上映スケジュールの一部。この日は29作品・30種類の上映が行われていました。


この日観るのは、「劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく! Re:」(6月7日(金)公開)。全国132館と中規模での公開ですが、公開初週の週末は興行収入ランキングで1位を獲得するなど、好調な滑り出しをみせています。この映画館でも、公開3週目に入ってもなお1日3回の上映が続いているのは、観客動員が好調であることの現れだろうと思います。


上映は、この映画館で最大の470+3席のシアター10。お客さんは30人ほどでした。


(チラシの表裏)


(公開日アナウンス前に配布されていた別バージョンのチラシ)

 

芳文社まんがタイムきらら MAX」連載のはまじあきによる同名4コマ漫画を原作に、2022年に放送されたテレビアニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」を再編集した劇場総集編2部作の前編。主要スタッフは、監督:斎藤圭一郎、シリーズ構成・脚本:吉田恵里香、キャラクターデザイン・総作画監督:けろりら、制作:CloverWorks など。

 

主要登場人物・キャストは、次のとおりです。

  • 後藤 ひとり(ごとう ひとり)【青山 吉能】:主人公。「結束バンド」のギター。秀華高校の1年生。人見知りでコミュ症状。ネットには「ギターヒーロー」という名前で動画を投稿し、かなりの再生数を得ているが、現実のバンド活動ではその性格もあってなかなか本来の実力を出せない。中学時代は友達ができず、高校に入学して今度こそはと意気込むが友達ができずにいたが、偶然虹夏に声をかけられ、「結束バンド」に加入して活動することになる。愛称は「ぼっちちゃん」。

  • 伊地知 虹夏(いじち にじか)【鈴代 紗弓】:「結束バンド」のドラム。ひとりとは違う下北沢高校の2年生。「結束バンド」を結成したリーダーで、公園でいじけているひとりをメンバーに誘った。かつてバンドをやっていた姉・星歌の影響で幼い頃から音楽に触れており、バンドを辞めてライブハウスの店長となった姉に代わり、自分のバンドを有名にする夢を抱いている。

  • 山田 リョウ(やまだ りょう)【水野 朔】:「結束バンド」のベース。虹夏と同じ下北沢高校の2年生。虹夏とは幼い頃からの付き合い。マイペースで変わった性格。結束バンドでは作曲も担当する。

  • 喜多 郁代(きた いくよ)【長谷川 育美】:「結束バンド」のボーカル・ギター。ひとりと同じ秀華高校の1年生。路上ライブをしていたリョウに一目惚れし、ギターが弾けると偽って「結束バンド」に加入するが、実際は弾けないため本番前に逃げ出し、結果的に、ひとりが「結束バンド」に加入するきっかけを作った。その後、ボーカルを探すひとりに誘われ再び「結束バンド」に加入する。ひとりと対照的に社交的で、SNSでは多くのフォロワーがいる。

  • 伊地知 星歌(いじち せいか)【内田 真礼】:虹夏の姉。29歳。下北沢にあるライブハウス「STARRY」の店長。かつては自分もバンドをやっていたが、バンドを辞めてライブハウスの店長になった。

  • PAさん【小岩井 ことり】:「STARRY」の女性PAエンジニア

  • 廣井 きくり(ひろい きくり)【千本木 彩花】:バンドでベースを弾いている星歌の大学の後輩。酔っ払って行き倒れていたところをひとりに助けられ、ライブチケットが売れずにいたひとりのために一緒に路上ライブをする。いつも酒を飲んで酔っ払っており、酒を飲むことを「幸せのスパイラル」と称している。

  • ひとりの父【間島 淳司】:ひとりの父親。

  • ひとりの母【末柄 里恵】:ひとりの母親。コミュ症のひとりを心配し、温かく見守っている。

  • ひとりの妹【和多田 美咲】:ひとりの5歳の妹。ひとりとは対照的に明るい性格。

  • ジミヘン:後藤家で飼っている豆柴犬。

  • ひとりのファン1号・2号【市ノ瀬 加那・島袋 美由利】:ひとりときくりの路上ライブを見て結束バンドのライブチケットを購入してくれた女性2人組。ライブ当日は悪天候の中STARRYまで足を運んでくれた。

     

 

チラシには、次のようなあらすじが紹介されています。

 

「ぼっちちゃん」こと後藤ひとりは、ギターを愛する孤独な少女。家で一人寂しく弾くだけの毎日だったが、ひょんなことから伊地知虹夏が率いる「結束バンド」に加入することに。人前での演奏に不慣れな後藤は、立派なバンドマンになれるのか―—

 

原作マンガは未読で、かなり前にテレビアニメ版を駆け足で「ながら見」した程度だったので、ほとんど初見のような状態で本作を観ました。

テレビアニメ版の続編ではなく総集編なので、原作やテレビアニメ版の予備知識がなくても、まったく問題なく作品の世界に入れる形になっていました。動揺したりしたときの顔面崩壊など、ユーモラスな描写も交えながら、バンドの活動を通じて成長していく青春物語として、かなりいい出来栄えの作品になっていると思いました。バンドが舞台の作品なので、スクリーンならではの音響も、音楽シーンの迫力と感銘を高めるのに貢献していたと思います。

後編は8月9日(金)に公開予定とのことなので、こちらも観てみたいと思います。

 

以下は、ネタバレになりますが、備忘も兼ねて、以下、作品のあらすじを紹介します。(多少の記憶違いはあるだろうと思います)

 

中学時代には友達がおらず、高校に入ったら今度こそは友達を作ると心に決めていた後藤ひとり。自宅で「ギターヒーロー」の名前でギター演奏の動画を投稿し、そこそこの閲覧数を獲得し、上手いとコメントをもらえるようになっていたが、学校では、入学して1か月が経っても、クラスで友達を作れずにいた。クラスメイトに話しかけてもらおうと、いろいろ試みるが、誰からも話しかけてもらえない。

ある日、高校にギターを持っていったが、やはり誰にも話しかけられず、帰り道に公園のブランコに腰かけて落ち込んでいるひとりに、ギターを見た伊地知虹夏が声をかけ、自分のバンドのギターが逃げてしまったため、今日のライブで代わりにギターを弾いて協力してくれるように頼む。

ライブの会場である下北沢のライブハウス「STARRY」にやってきたひとりは、虹夏からベースの山田リョウを紹介され、さっそく3人で練習を始めるが、他人と合わせるのが初めてのひとりは、上手く弾くことができない。落ち込んでゴミ箱に入って隠れるひとりに、虹夏はひとりが姿を隠せるよう段ボールで大きな箱を作り、ひとりはその中に入って何とかその日のライブを乗り切る。

翌日、ひとりの歓迎会も兼ねてライブの反省会がする3人。次のライブにはボーカルも入れたいと話す虹夏。まだファンの少ない結束バンドは、ライブのたびに必要となるノルマ代を稼ぐために、バイトしようと言われ、コミュ症のひとりはバイトなんて無理、と拒絶反応を示すが、虹夏の勧めで2人がバイトする「STARRY」でバイトすることになる。

ひとりは、学校の片隅でお弁当を食べていると、学校で人気者の喜多郁代が、バンドでギターをしていることを知る。結束バンドに誘おうと考えたひとりだったが、郁代のクラスに行って廊下から教室を覗き込み、目が合った郁代から話しかけられるが、言い出すことができず逃げ出してしまう。逃げ出したひとりが人気のない学校の片隅でギターを弾いていると、後をつけてきた郁代が声を掛け、ひとりはギター・ボーカルとして郁代をバンドに誘う。しかし、郁代はギターは全く弾けず、前にバンドに入ったのもかっこいい先輩目当てで、すぐに逃げ出してしまった、一度逃げ出した自分はもうバンドができないと話す。ひとりがここでやめたら一生引きずると話すと、郁代はひとりにギターの練習に付き合ってほしいと頼む。

バイトの後にギターを教えることになったひとりは郁代をSTARRYへ連れていき、虹夏たちに引き合わせる。実は、結束バンドのライブの日に逃げ出したギターは郁代だった。謝罪を兼ねてメイド服でひとりたちのバイトを手伝った郁代は、バイトが終わった後立ち去ろうとするが、ひとりは郁代の手を見て楽器の練習にかける思いを感じ取り、引き止めて結束バンドへと誘う。

郁代も加わり4人となった結束バンドは、バンド活動を本格的にスタートさせ、SNSにアップするための写真を撮ったりし、ひとりはリョウの作った曲の歌詞の作詞を任されることになる。うまく詞が書けないひとりは、ボーカルの郁代のイメージに合わせ、応援ソングの詞を書く。ひとりは、作った歌詞を見てほしいとリョウを誘い、歌詞を書いたノートを見せるが、それを見たリョウは、これで満足か?と尋ねる。口ごもるひとりに、リョウは自分が前に入っていたバンドは、青臭いが真っすぐな歌が好きだったが、次第に売れ線の曲に走るようになり、それが嫌で脱退したのだと語り、他人のことを考えないで自分の好きな歌詞を書いてほしいと話す。

その言葉に奮い立たされたひとりは、自分の正直な気持ちを歌詞にしてメンバーに見せる。リョウは、暗い歌詞だがこちらの方がひとりらしくていいと言う。

そして虹夏は、星歌に夏休みにSTARRYでライブをさせてほしいと頼みこむが、星歌は結束バンドはまだライブに出れる実力はない、と告げ、オーディションをすることになる。

オーディションで、結束バンドの4人は、星歌の前で、オリジナル曲「」を演奏する。星歌はドラムが重い、ギター2人は下を向いている、などとダメ出しするが、合格を告げる。

ライブに出演できることになった結束バンドの4人には、1人5枚のチケットノルマが課せられる。3人が順調にチケットをさばいていく中で、ひとりは両親2人が来てくれることになったものの、残り3枚の当てがなく途方に暮れる。

ひとりは街角で配ろうと手書きのチラシを作ったものの、コミュ症のため配る勇気がなく困っているところに、酔っ払って行き倒れている女性に話しかけられる。その女性・廣井きくりは、ひとりのギターを見て、自分もベース弾きでライブをやっていると話し、ひとりがチケットがさばけず困っていると聞いて、チケットを買ってもらうため一緒に路上ライブをしようと提案する。きくりと一緒に演奏するひとり。最初は緊張でぎこちない演奏だったが、きくりが自由にベースを弾きながらも自分をしっかり支える演奏をしていると気付くと、その演奏は変わり、立ち止まった観衆は拍手を送り、女性2人組がチケットを買ってくれる。残った1枚もきくりが買ってくれて、ひとりは無事チケットを売りさばくことに成功する。

結束バンドのSTARRYでのライブの日、悪天候に見舞われチケットを買ってくれた人はほとんどが来れなくなってしまう。他のバンド目当ての少ない聴衆を前にライブを開始する結束バンド。無関心な聴衆を前に虹夏もリョウも郁代も全く息の合った演奏することができず、聴衆もつまらなそうな反応を見せる。ひとりは自分が何とかしたいと、2曲目が始まる直前に、アドリブでギターソロを弾き出す、その音を聞いたメンバーは勢いを取り戻し、ライブを何とか成功させる。

打上げで行ったお店で、風に当たるため外に出たひとりに、虹夏が声をかける。虹夏はひとりがギターヒーローだと気付いていたことを話し、ごまかすのは無理と思ったひとりはそれを認める。虹夏は、バンドに憧れる自分のためにバンドを辞めて「STARRY」を作った姉の分までバンドをやって、姉のライブハウスをもっと有名にしたい、と自分の夢を話し、ひとりとなら叶えられる、これからも一緒にライブをしてほしいと頼む。ひとりは、このバンドで有名になりたいと話し、虹夏は、これからも、ぼっちちゃんのロック、「ぼっち・ざ・ろっく」を聴かせて、と言って打上げの席に戻っていくのだった。

(ここまで)

 

なお、来場者特典をいただきました。


公開3週目の来場者特典のキャラクターケーブルホルダーです。


こんな感じで、中に入っているのがどちらか分からないようになっています。もったいない気がしてまだ開封できていませんが、どっちなのでしょうか・・・