鷺の停車場

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映画「サヨナラまでの30分」

TOHOシネマズ流山おおたかの森に「サヨナラまでの30分」(1月24日(金)公開)を観に行きました。

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212館で公開されたこの作品、公開前は自分向きでなさそうに見えてあまり興味がなかったのですが、公開が始まってからの口コミの評価がけっこういいようなので、観に行ってみることに。

監督は萩原健太郎、脚本は大島里美。監督は「東京喰種 トーキョーグール」に続く長編第2作だそうですが、私は初めてです。

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上映は165席のスクリーン7。中に入ってみると、お客さんはざっと15人ほど。

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(チラシの表裏)

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(別バージョンのチラシの表裏)

公式サイトのストーリーによると、

 

メジャーデビューを目前に解散したバンド「ECHOLL」。
1年後のある日、突然大学生の颯太【北村匠海】が現れ、 メンバーのヤマケン【葉山奨之】、重田【上杉柊平】、森【清原翔】の日常にずかずか踏み込み再結成を迫る。
誰をも魅了する歌声を持ち、強引だがどこか憎めない颯太に、少しずつ心を動かされていくメンバーたち。
実は颯太の中身は、1年前に死んだボーカルのアキ【新田真剣祐】だった!
偶然拾ったアキのカセットテープを颯太が再生する30分だけ、2人は入れ替わる事ができ、1つの体を共有していく。
人づきあいが苦手で、はじめはアキを毛嫌いしていた颯太。
「俺にこじ開けられない扉はない」が口癖のポジティブなアキ。
30分ごとの入れ替わりを何度も繰り返す、正反対の2人の共同生活がスタート。
ひとりで音楽を作っていた颯太も、次第にアキや仲間と音楽を奏でる楽しさを知る。
アキも颯太の体を使ってバンドを復活させ、音楽のある生活を取り戻したが、
「ECHOLL」を去った恋人・カナ【久保田紗友】だけは戻ってこない。
カナに再び音楽を始めてもらうため、最高の1曲を作り上げようとする2人。
そんな日々の中で颯太もカナに心惹かれていき、カナもどこかアキの面影を感じる颯太に、心を開き始める。
すべてがうまくいくように見えたが、ふとした事から颯太=アキなのではないかとカナは気が付いてしまう。
一方カセットテープに異変がおき、アキと颯太の入れ替われる時間は短くなっていく——。

 

というあらすじ。 (【   】内のキャストは私が追記しました。)

このほか、アキの母親の村瀬しのぶ役で牧瀬里穂、颯大の父親の窪田修一役で筒井道隆、アキたちのバンドに目をかける吉井冨士男役で松重豊が出演しています。

 

いい青春映画でした。 

防水型とはいえ、カセットテープのウォークマンが、一年も外に放置されて問題なく動くとか(メカ的に大丈夫でも、電池は放電してしまうでしょう)、カセットテープが再生される30分だけ体が入れ替わるとか、最初の方に出てくる設定は、実際にはあり得ないもの。この部分に引っ掛かりをどのくらい感じるかで、その後の物語の印象は変わってくるだろうと思います。

最初はアキの身勝手な行動に振り回されていた颯太が、一人でこもって音楽を作るのではなく、仲間と音楽を作っていく楽しさを知っていく一方で、カナとの時間を過ごすことによって、アキの思い出が上書きされていってしまうことに気付き、再び一人にこもってしまう。しかし、颯太と音楽をしたい仲間たちの呼びかけに応じて、再びステージに立とうと向かう颯太。アキは自ら颯太の肩を押し、仲間を鼓舞してステージで熱唱する。そしてアキは消えていく。この最後の展開には心を揺さぶられました。

音楽も良かった。新田真剣佑も北村拓海も歌がうまくて、この音楽がなければ魅力も3割減という感じだったのではないでしょうか。