週末、ユナイテッド・シネマズ テラスモール松戸に行きました。
8時半のオープン開始直後、ロビーにはそれなりの数のお客さんがいました。
上映スケジュールの一部。この日は18本の作品が上映されていました。
この日観るのは「ちょっと思い出しただけ」(2月11日(金)公開)。全国127館と、中規模の公開です。
エスカレーターで4階に上がってスクリーンへ。
上映は145席のスクリーン2。お客さんは10人ちょっとという感じでした。
クリープハイプの尾崎世界観が書いた本作の主題歌『ナイトオンザプラネット』を受けて、松居大悟監督が脚本を書いたオリジナルラブストーリーで、第34回東京国際映画祭で観客賞とスペシャル・メンションW受賞だそうです。
公式サイトのストーリーによれば、次のようなあらすじ。
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2021年7月26日、この日34回目の誕生日を迎えた佐伯照生(池松壮亮)は、朝起きていつものようにサボテンに水をあげ、ラジオから流れる音楽に合わせて体を動かす。ステージ照明の仕事をしている彼は、誕生日の今日もダンサーに照明を当てている。一方、タクシー運転手の葉(伊藤沙莉)は、ミュージシャンの男を乗せてコロナ禍の東京の夜の街を走っていた。目的地へ向かう途中でトイレに行きたいという男を降ろし、自身もタクシーを降りると、どこからか聴こえてくる足音に吸い込まれるように歩いて行く葉。すると彼女の視線の先にはステージで踊る照生の姿があった。
時は遡り、2020年7月26日。照生は部屋でリモート会議をし、葉は飛沫シートを付けたタクシーをマスク姿で運転している。照生は誕生日の夜に誰もいない部屋で静かに眠りにつく。また一年遡り、誕生日を迎えた照生は、昼間は散髪屋で伸びた髪を切り、夜はライブハウスでの仕事を終えたあとに行きつけのバーで常連のフミオ(成田凌)とダンス仲間の泉美(河合優実)と飲んでいた。同じ頃、居酒屋で合コンをしていた葉は、煙草を吸いに店の外に出たところで見知らぬ男から声をかけられ、話の流れでLINEを交換することに。葉のアイコンを見た男が「あれ、猫飼ってるんですか?」と尋ねると、葉は「いや…今は飼ってないけど」と返し、続けて「向こうが引き取ったから」と切ない表情でポツリと呟く。彼女がLINEのアイコンにしていた猫は、いまも照生が飼っているモンジャだった…。
時は更に1年、また1年と遡り、照生と葉の恋の始まりや、出会いの瞬間が丁寧に描かれていく。不器用な2人の二度と戻らない愛しい日々を“ちょっと思い出しただけ”。
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主な登場人物は、
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佐伯照生【池松壮亮】:怪我でダンスの道を諦め、今は劇場で照明スタッフを務める。
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野原葉【伊藤紗莉】:照生の元恋人でタクシードライバー。
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泉美【河合優実】:照生の元ダンス仲間。今は大学生。
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中井戸【國村隼】:照生の行きつけのバーのマスター。
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ジュン【永瀬正敏】:照生の家の近くの公園で亡き妻を待ち続ける男性。
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牧田【市川実和子】:劇場の照明スタッフで照生の上司。
など。主題歌を歌う尾崎世界観も、ストリートミュージシャン役で出演しています。
照生の誕生日である7月26日を、2021年、2020年…と1年ずつ遡っていきます。33歳ではリモートで照明の仕事の打ち合わせをし、32歳では仕事帰りに偶然出会った元ダンス仲間の泉美と行きつけのバーで酒を飲み、31歳では怪我をした直後のどん底で葉とすれ違い、30歳では幸せの絶頂、29歳では互いの気持ちを打ち明け、28歳で初めて知り合う、と遡った後、2021年に戻ってきます。この斬新な構成は見事。個人的には、伊藤沙莉はちょっとはまっていない印象もありましたが、心地よい余韻が残るいい作品でした。
以前別の映画館でチラシをもらった際には、別なバージョンのチラシも置いてありました。私がもらったのは6種類でしたが、公式サイトによると全8種類で、あと2パターンあったようです。ちなみに、裏面はどのパターンも共通のものでした。