鷺の停車場

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テレビアニメ「葬送のフリーレン」③第7話~第10話

2023年秋クールで日本テレビで放送が始まった「葬送のフリーレン」、気に入って見続けています。

frieren-anime.jp

2020年4月から「週刊少年サンデー」に連載されている原作:山田鐘人・作画:アベツカサによる同名マンガを原作とした作品で、主要スタッフは、監督:斎藤圭一郎、シリーズ構成:鈴木智尋、キャラクターデザイン・総作画監督:長澤礼子、音楽:Evan Call、アニメーション制作:マッドハウス など。

今回は、10月20日(金)から4週にわたって放送された「断頭台のアウラ編」の第7話~第10話を紹介します。

この4話に登場する名前の付いている登場人物とキャストは、次のとおりです。< >内がそのキャラクターが登場する放送回です。

  • フリーレン【種﨑 敦美】:千年以上生きるエルフで、勇者パーティーとして魔王を倒した魔法使い。魔法であればどんなものでも興味を持つ魔法オタク。性格はずぼらでドライ。仲間たちとの旅を経て、知らず知らずのうちにその心にも変化が現れる。<第7~10話>

  • フェルン【市ノ瀬 加那】:フリーレンの弟子として共に旅をすることになる魔法使い。ハイターに育てられた戦災孤児。冷静な少女で、生活面でずぼらなフリーレンのお母さん役。<第7~10話>

  • シュタルク【小林 千晃】:フリーレンとフェルンと共に旅をすることになる戦士で、アイゼンの弟子。子どものような性格。臆病ながら高い戦闘力を持ち、前衛を務める。<第7~9話>

  • ヒンメル【岡本 信彦】:魔王を倒した勇者パーティーの勇者で、自称イケメンのナルシスト。仲間思いで、困っている人を助けずにはいられない。10年間共に冒険をしたフリーレンに大きな影響を与える。<第7・10話>

  • ハイター【東地 宏樹】:魔王を倒した勇者パーティーの僧侶。ヒンメルの幼馴染で、高度な回復魔法を操る優秀な僧侶だが、酒好き。戦災孤児だったフェルンの育ての親。<第7・10話>

  • アイゼン【上田 燿司】:魔王を倒した勇者パーティーの戦士。頑強なドワーフ族でパーティーの前衛を務める。寡黙だが、パーティーの中ではツッコミ役。シュタルクの師匠。<第7・9・10話>

  • フランメ【田中 敦子】:1000年以上前に生きた、歴史において英雄と称される人間の大魔法使いで、フリーレンの師匠(せんせい)<第8・10話>

  • グラナト伯爵【咲野 俊介】:北側諸国のグラナト領を治める領主。魔王が倒された後も、魔族“断頭台のアウラ”との緊張状態を続けている。<第7~9話>

  • アウラ【竹達 彩奈】:魔王直属の“七崩賢”のひとりで、“断頭台のアウラ”の異名を持つ魔族。“服従の天秤”にかけることで魔力が自身より劣る相手を永遠に操る「服従させる魔法<アゼリューゼ>」を使う。<第8~10話>

  • リュグナー【諏訪部 順一】:アウラ配下の“首切り役人”の筆頭格の魔族。紳士的な空気の裏には冷徹な素顔を隠している。自身の血を武器等にして自在に操る「血を操る魔法<バルテーリエ>」を使う。<第7~10話>

  • リーニエ【石見 舞菜香】:アウラ配下の“首切り役人”のひとりで、少女のような風貌の魔族。目にした人間の魔力の流れを覚え、その動きや技を模倣できる「模倣する魔法<エアファーゼン>」を使う。<第7~9話>

  • ドラート【大鈴 功起】:アウラ配下の“首切り役人”のひとり。魔力の糸で対象を斬る魔法を駆使する。<第7・8話>


各話ごとのあらすじは、次のとおりです。< >内が公式サイトのストーリーで紹介されている内容になります。

#07 おとぎ話のようなもの

<フリーレンたちは解放祭と呼ばれるお祭り前日の街にやってくる。そこはかつてフリーレンやヒンメルたちが魔族から守った町だった。町に建てられた自分たちの銅像を見るフリーレンはあることを思い出す―。
その後に訪れたグラナト伯爵が治める街で、フリーレンは突然ある人物に杖を構える―!>

フリーレンはヒンメルたちとの旅の思い出を夢に見る。偽物のフランメの魔導書を手にし、今まで偽物しか見つかっていないと言うフリーレンに、アイゼンはフランメの存在自体がおとぎ話のようだと言うと、フリーレンは、あの人の顔を覚えているのはたぶん私だけだ、と語る。

ヒンメルの死から28年後、旅を続けるフリーレンたちは、北側諸国エング街道の山道を塞いでいたがれきを撤去する。きれいにがれきが除去されたことを喜んだ商人は、自分の町まで彼女たちを案内する。その町では、次の日に、ヒンメルたち一行がこの地域一帯を支配していた魔族を討伐したことを記念した「解放祭」が催されるという。80年は人間にとって忘れ去るのに十分の時間だが、この日だけはヒンメルたち一行のことを思い出すのです、と語る商人の言葉を聞いて、フリーレンは、この銅像が作られたとき、ヒンメルが、よく銅像を作ってもらう一番の理由はフリーレンが未来で独りぼっちにならないようにするためだ、おとぎ話じゃない、僕たちは確かに実在した、と言っていたことを思い出す。

解放祭に参加した3人は、花飾りなどで飾られたヒンメルたち一行の銅像を見る。フリーレンが、100年後も続いているのかな、と尋ねると商人は、この町が続く限りは、と答える。フリーレンは、銅像が作られた当時、どうして銅像を作るのかとのフリーレンの質問に、ヒンメルが、確かに自分たちが存在したということを残すためだと語っていたことを思い出す。

そして、北側諸国のグラナド伯爵領に到着したフリーレン。街中に魔族がいるのを見つけ、攻撃しようと杖を構えるが、衛兵に取り押さえられる。それを見た魔族のリュグナーは、君のその目はまるで猛獣でも見ているかのような目だ、とフリーレンに言う。
地下の牢に入れられたフリーレンは、面会に来たフェルンから、グラナド伯爵が、長い戦いの果てに魔族からの和睦を受け入れることを決め、使者のリュグナーたちを街に入れたと聞かされる。フリーレンは、その判断を、悪手だねと切り捨て、ヒンメルたちとの旅の途中の村で、村を襲った魔族の生き残りの女の子が村長の家で平穏に暮らすことになったが悲劇に終わったエピソードを話し、魔族にとって言葉は人類を欺く術だ、と言い捨てる。

フェルンたちが去った後、フリーレンの前にリュグナーの配下のドラートが現れる。リュグナーの見立てでは唯一の障害であるフリーレンを始末しに来たというドラートに、フリーレンは、言っておくけど私強いよ、断頭台のアウラよりも、と告げる。

#08 葬送のフリーレン

<グラナト伯爵に和睦を申し入れてきた魔族アウラに仕えるリュグナーたちに魔法を放とうとしたことで、フリーレンは捕らえられ牢に入れられる。そんなフリーレンをリュグナーは危険視し、同じくアウラ配下のドラートがフリーレンの命を狙う。そしてフェルンとシュタルクもフリーレンを救うため行動を起こす。>

フリーレンが入れられた地下の牢に現れた魔族・ドラートは、魔法の糸でフリーレンの首を斬り落とそうとするが、フリーレンはそれを防御し、魔法の糸を放つドラートの両手を自分の魔法で切断し、さらにドラートを押さ込んで殺害する。
牢の外に出たフリーレンは、衛兵の首が斬り落とされているのを見て、極刑に処せられるのを避けるため、街を出ることを決める。

フリーレンが失踪したことを知ったグラナド伯爵は、リュグナーの関与を疑い、衛兵を引き連れてリュグナーの元を訪れて詰問するが、リュグナーは瞬時に衛兵たちを殺してグラナド伯爵にも重傷を負わせ、グラナド伯爵を椅子に縛り付ける。

街を出ようとする途中でフリーレンはフェルンとシュタルクに遭遇する。この街を見捨てるつもりですか、と問うフェルンにフリーレンは、街にいる魔族はフェルンたちが倒せばいい、2人があいつらより弱いなんて微塵も思っていない、と言って去っていく。

リュグナーたちが滞在する屋敷を訪れたシュタルクとフェルンは、拘束されたグラナド伯爵を発見し、救出しようとするが、グラナド伯爵を縛る魔法の縄を切断することができず、姿を現したリュグナーとリーニエと戦うことになる。
シュタルクはリュグナーの攻撃を受けてしまうが、その隙に窓の外からフェルンが魔法の一撃を放ち、リュグナーの身体を貫く。その隙に、フェルンとシュタルクはグラナド伯爵を屋敷から連れ出す。

リュグナーはフェルンの姿から、その所作がかつて戦ったフリーレンと同じであることに気づき、歴史上で最も多くの魔族を葬り去った魔法使い、葬送のフリーレン、と心の中でつぶやく。

#09 断頭台のアウラ

<ひとり街を出たフリーレンは、七崩賢“断頭台のアウラ”と対峙していた。膨大な魔力を持つアウラは、死者の軍勢を次々とフリーレンにぶつけていく。一方、グラナト伯爵を救出したフェルンとシュタルクだったが、ふたりにもリュグナー、リーニエの魔の手が迫り…。フリーレン一行とアウラ軍の戦いが加速する。>

グラナド伯爵領に進軍を開始していた七崩賢の1人である大魔族・断頭台のアウラの前に姿を現したフリーレンは、引き返してくれるとありがたいんだけど、と言うが、アウラはそれを拒否し、引き連れた首無し兵団を操ってフリーレンに攻撃をしかける。

一方、フェルンとシュタルクはグラナド伯爵を安全な教会へと運び込む。グラナド伯爵はアウラが使う魔法「服従の天秤」について話す。それは、自身と相手の魔力を天秤にかけ、魔力が低い方を操り人形にするもので、絶大な魔力を持つアウラは、これにより多くの戦士を首無しの兵団に加えていた。

グラナド伯爵を教会に残し、2人はリュグナーとリーニエを倒すために動き出すが、2人の服に付いていたリュグナーの血で追跡したリュグナーとリーニエが突然姿を現し、シュタルクはリーニエと、フェルンはリュグナーと1対1で戦うことを余儀なくされる。

血を操る魔法「バルテーリエ」を使うリュグナーは、自らの血を操ってフェルンの肩を貫き、壁に磔にするが、とどめは差さずに、フリーレンの居場所を聞き出そうとする。しかし、フェルンは隙を見て魔法の杖を拾い上げてリュグナーを攻撃して身体の自由を回復し、再び戦いとなる。リュグナーは初めは余裕を見せていたが、フェルンの魔法を放つ速さに、徐々に追い込まれていく。

一方、模倣する魔法「エアファーゼン」を使うリーニエは、シュタルクの師匠アイゼンを模倣して戦い、シュタルクは大きなダメージを受けるが、アイゼンの言葉を思い出して諦めずに立ち上がる。相打ち覚悟で斧を振り上げ、動きは模倣だが重さのないリーニエの攻撃をものともせずリーニエの身体を切り裂き、撃破する。

フェルンの魔法の速さに徐々に追い込まれるリュグナーは、リーニエが撃破されて、リーニエの方に意識を向けた一瞬の隙に、フェルンに魔法「ゾルトラーク」を打ち込まれ、身体を貫かれる。

#10 強い魔法使い

<大魔法使いフランメ。千年以上前に生き、人間でありながら歴史上でも“英雄”と称される魔法使いだった彼女は、ある日魔王軍に襲われ全滅したエルフの集落で、ひとり生き残ったフリーレンと出会う。フランメがフリーレンに教えたものとは…。そして、フリーレンとアウラの戦いに決着がつく。>

フェルンに身体を撃ち抜かれ身体が動かなくなったリュグナーは、絶大な魔力を持つアウラにフリーレンは勝てない、と言うが、フェルンは、フリーレンは決して正面から戦うことはしない、アウラを欺いて勝つ、と宣言する。その言葉に、どうしてフェルンに負けたのか思いをめぐらしたリュグナーは、フェルンが外に放出する魔力を制限していたことに気づき、フリーレンも同じか、卑怯な奴だ、魔法使いの風上にも置けない、と吐き捨てる。フェルンは、そんなことはフリーレン様が一番よくご存知だ、と言い、リュグナーにとどめを刺す。

フリーレンが幼いころ、フランメは魔王軍の将軍・玉座のバザルトの軍勢の襲撃で壊滅したエルフの集落を通りかかり、唯一の生き残りのフリーレンに声を掛ける。フリーレンの強大な魔力を感じ取ったフランメは、どうして正面から戦うのか、強い魔法使いの気持ちは分からない、と口にする。分かるはずだ、あなたの方がずっと強い魔法使いだから、と言うフリーレン。何でそう思うかとの問に、何となく、と答えたフリーレンをフランメはおんぶし、お前には才能がある、私の弟子にする、と一緒に連れていく。

その途中に遭遇したバザルトよりも強い魔族は、エルフを皆殺しにするのが魔王の命令だと、フリーレンを置いていくよう迫る。魔力を制限していたフランメに、魔族は雑魚と勘違いし、フランメはその隙を突いて撃破するが、魔力を制限して誤解させ、その誤差で魔族を倒す、魔法を愚弄した最低な戦い方だ、と自嘲する。

フリーレンは、私は全てを失った、皆殺しにしたいほど魔族が憎い、でも魔法が好きだ、と言い、フランメも、私も同じだ、だから、魔法を愚弄するような戦い方をするのは私たちだけでいい、と語る。

フランメは、負傷から回復するのを待って、フリーレンの稽古を始める。最初の課題は、体外に放出する魔力を10分の1以下に抑えるというもので、フリーレンは難なくこなすが、フランメは、お前は一生かけて魔族を欺くんだ、と魔力を制限し続けるよう告げる。フランメの教えを守り続けてきたフリーレンに、アウラは自身の魔力の方が強大だと誤認していた。

あるとき、フリーレンが、魔族がどうして魔力を制限しようと考えないのか尋ねると、フランメは、魔族はそんなこと考えもしないし、できないのだと言い、魔族の地位は魔力の量で決まる、だから自らの尊厳を保つため、自らの魔力を誇示する、魔力を制限することは尊厳を失うことに等しいと説明する。

アウラは、自らが持つ「服従の天秤」を出し、「アゼリューゼ」と唱えると、フリーレンとアウラのそれぞれの魂が飛び出し、天秤の皿に向かっていく。

フリーレンがフランメの弟子になって50年後、年老いたフランメはフリーレンに、魔法は好きか?と尋ねる。フリーレンがほどほど、と答えると、フランメは、これまでお前には戦いのことしか教えてこなかった、復讐のための魔法だ、と語る。後悔しているの?とフリーレンが聞くと、フランメは、お前に私の魔法を託して良かったと思っている、お前の長い寿命ならいつか魔王を倒すほどの高みにたどりつける、と答えた後、私が死んだら墓の周りを花畑いっぱいにしてほしいと頼み、私が一番好きな魔法は花畑を出す魔法だ、幼い頃に両親が教えてくれた魔法が好きになったきっかけだ、と語る。その魔法教えてよ、と言うフリーレンに、フランメはうなずき、歴史に名を残そうと思うなよ、地味に生きろ、お前が歴史に名を残すのは魔王をぶっ殺すときだ、と言い聞かせる。

フリーレンは、その教えを守り、フランメの墓の周りを花畑にし、各地をめぐり魔法を鍛錬してきた。年月が経ち、フリーレンが暮らす森に、ヒンメルたちがこの森に長く生きている魔法使いがいると聞いてやってくる。魔力を制限しているフリーレンの魔力を誤認するハイターは、魔力は私の5分の1くらいですね、まぁまぁといったところ、と言い、フリーレンもそれに乗じて、行きなよ、まぁまぁの魔法使いに用はないでしょ、と追い返そうとするが、ヒンメルは、君は僕が出会ってきたどの魔法使いよりも強い、と言って誘う。フリーレンが、どうしてそう思うの、と尋ねると、ヒンメルは、何となく、と答えるのだった。

そしてアウラは、フリーレンは、80年ほど前に突然表舞台に登場してヒンメルたちとともに魔王を倒した年齢不詳のエルフ、優秀な魔法使いだが魔力はそれほどでもないと読み、自分の勝利を確信してフリーレンの首を自らの剣で斬り落とそうと歩き出す。しかし、アウラとフリーレンの魂が天秤の皿に乗った後、フリーレンは、お前が自分の魔力に自信があって良かった、これでお前に勝てる、と言い、自分が魔力を制限していたことを明かす。動揺するアウラは、フリーレンに剣を向け、ふざけるな、私は500年以上生きた大魔族だ、と言い張るが、フリーレンが、お前の前にいるのは1000年以上生きた魔法使いだ、と言い返し、自身の魔力を一気に解放すると、服従の天秤は大きくフリーレンの魂に傾き、アウラは驚愕し呆然となる。

フリーレンは、アウラ、自害しろ、と告げて踵を返して歩き出す。フリーレンに服従させられたアウラは、自らの剣を首に当て、涙しながら、あり得ない、この私が…と口にするが、剣はアウラの首を斬り落とす。

(ここまで)

 

この回は特に引きつけられた物語。次の回が放送されるまでの1週間の間に10回以上見返しました。前半にこのような魅力的なエピソードが出てきて、この後も魅力的な展開を続けられるのだろうかとちょっと心配にもなります。

 

第11話以降については、また改めて。