鷺の停車場

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NHKスペシャル「"駅の子”の闘い~語り始めた戦争孤児~」

NHKスペシャル「"駅の子”の闘い~語り始めた戦争孤児~」を視ました。

www6.nhk.or.jp

空襲で亡くしたりして、親と離別して上野や大阪、名古屋などの駅で寝泊まりし、「駅の子」とも呼ばれた戦争孤児の実像に迫ったドキュメンタリー。

駅では毎日のように子どもたちが餓死していく。働き口があるわけでもなく、生きるために盗みなど犯罪をせざるをえない子どももいました。

社会から見捨てられた思い。孤児の中には、かつては親しくしてくれた親戚に身を寄せたものの、手の平を返すような冷たい仕打ちに耐えられず、その下を飛び出して放浪した末に駅に寝泊まりする子もいました。やさしい言葉をかけてくれる大人はおらず、差別や偏見から過去を隠してきた人々。取材に応じた老婦人は、長年連れ沿った夫にも「駅の子」であった過去を話すことはできなかったと告白します。また別の男性は、自分が具合が悪くなった時に労り励ましてくれた仲間が、孤独感を深めて生気を失っていき、山手線に飛び込み自殺したことを涙ながらに語ります。

終戦後しばらくして、遅まきながら施設の整備など支援の動きが少しずつ出てきますが、施設を飛び出し駅に戻る孤児も出るなど必ずしも十分な措置とはいえず、また、学校に通うようになっても差別や偏見に直面します。

占領体制に移行し、外地から多数の引き揚げ者が帰ってくるなど、社会全体が混乱する中、戦争孤児に対する国や自治体の措置が後回しになったのは、実情としては仕方がなかった面が強かったようにも思いますが、そうした結果、社会的な弱者である戦争孤児に混乱がしわ寄せされ、全く社会的なケアを受けることなく放置されたことも確かで、見ていて居たたまれない気持ちになりました。

喜多川@沼南

柏の旧沼南町のエリアにある「蒲焼 喜多川」で昼食。

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お店は国道16号線の「大島田」交差点を北(我孫子市)方面に県道8号(船橋我孫子)線、通称「船取(ふなとり)線」を曲がってちょっと進んだところ、沼南近隣センターの県道を挟んだ向かい側にあります。駐車場は店の横に4台分スペースがあります。

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店名は正しくは七が3つの「㐂多川」(環境依存文字なので化けるかも)です。
店内はお座敷で、4人掛けのテーブルが4つ、6人掛けのテーブルが1つの昔ながらの雰囲気。
お店はご主人夫婦で切り盛りしている感じ。

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店内のメニュー。特重と松と丼は、うなぎの量が違うだけでモノは同じようです。

真ん中の松(税込み3,500円)を注文。メニューに注文を受けてから蒸し始めるため30~50分ほどお時間頂戴しますとあるので、置いてある新聞などを読んだりして時間を潰しながらのんびり待つことに。

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テーブルの上の薬味類。山椒、七味、醤油、爪楊枝というくらい。

この日は、火の具合が今一つだったようで、いつも以上に時間がかかってしまっているらしく、50分を過ぎても一向に来ません。ようやく到着したのは注文から70分ほど経った後。運んできた奥さんからは丁重にお詫びの言葉。

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程よい焼き加減で、身は柔らか過ぎずふっくらしています。タレも甘くないさっぱりとした感じで個人的にはgood。美味しかった。

味はかなり良かったですが、正直時間かかり過ぎなのは残念でした。いつもはここまで待たないのでしょうけど、30分~50分はかかるということなので、時間に余裕を持って事前に予約・注文してから行った方がいいお店だろうと思いました。

「この世界の片隅に」@キネマ旬報シアター

ある夜、柏駅西口にある「キネマ旬報シアター」へ。

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この週の上映作品。 

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観たのは「この世界の片隅に」。この映画館での上映は、確か昨年5月、8月、本年1月と行われていたので、今回で4回目の上映ということになります。当初は8/17までの2週間とアナウンスされていましたが、さらに1週間延びて8/24までの上映です。

私自身、スクリーンで観るのは、3月末に土浦セントラルシネマズで観て以来、約4か月ぶり。

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スクリーンは、地階のスクリーン2(148席)。入ってみるとお客さんは10人ほど。
同時期に行われていた真上にあるスクリーン3での「リズと青い鳥」の上映(私もこの少し前に観に行きました)は、関東で唯一の上映館ということもあって、毎回結構な数のお客さんが来ていたようですが、こちらの方は少々さみしい入り。

広島「原爆の日」の直後、終戦記念日の直前という時期、テレビで流れる平和記念式典の様子や戦争当時の様々な映像を見て間もないこともあって、映画のどことなくほんわかした映像を、その陰にあったはずの厳しい現実に想いを馳せながら観ることになりました。そのためか、素直に作品の世界に入り込んで観るというのではなく、一歩引いたところから少し考えながら観るような形となって、これまでとはまた違う印象を受けましたが、それでも最後にはやはり涙がこぼれました。

ところで、「この世界の片隅に」は、8月中旬までは全国で20館近くで上映が行われていますが、下旬になると上映館は一桁になり、9月に入ると再び土浦セントラルシネマズの1館のみの上映になってしまう見込みです。この作品がいまだに公開から600日以上の連続上映が続いているのは、今年6~7月など唯一の上映館となった同館の孤軍奮闘のおかげです。9/9(日)には、いよいよ同館で片渕監督の挨拶が行われるとのこと、勝手ながら喜ばしい気持ちです。その日に行けるかどうかはわかりませんが、いずれ同館に再びお邪魔してみたいと思います。